『吉津宜英著作集』編集委員会 編、臨川書店、2018、562p、菊判上製
南北朝隋唐時代の仏教、とりわけ華厳思想に関する研究において若くして画期的な論文を次々と発表し、注目された吉津宜英博士。生前博士自身が遺した著作の構想『慧遠教学の研究』を中心に、広く道元まで視野に入れた東アジア仏教全体の研究においてさまざまに有益な問題提起を行ってきた著作群を網羅的に収録する。
第1巻は『浄影寺慧遠の思想史的研究』。中国の南北朝時代から隋・唐初に至る仏教、とりわけ北周の廃仏運動に対して思想的・社会的に抵抗を試みた浄影寺慧遠(五二三~五九二)についての研究を中心に、関連の論文群を収録する。
目次
第一部 南北朝隋唐仏教の諸問題
第二部 浄影寺慧遠の『大乗義章』と地論師
第三部 浄影寺慧遠の思想
解説