文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

古書を探す

大判ちりめん本 長谷川武次郎 / メアリー・G・木村 『みつの一日』 明治27年 東京刊 / Kimura, Mary G., A Day with Mitsu. Tokyo, T. Hasegawa

極東書店

¥116,160

  • 著者 長谷川武次郎 / メアリー・G・木村
  • 刊行年 1894
  • 状態 中古品(良好)
  • 解説 16.4x19.6cm, [16] pp, crepe paper with silk ties
    長谷川武次郎・弘文社の単発の大型サイズで作成されたちりめん本です。「みつ」という男の子の学校や家庭での一日の生活を中心にして、日本の生活風景を描いた作品です(作者によると、日本の子供は生まれた順番で名前が付けられるということで、三番目なので”みつ”としている)。
    子供の名付けの方法、日本の生活風景、本が右開きで文字が縦書きであることなど、外国人から見てエキゾチックと思われる事物を中心に描写していますが、日本の神仏に対して無理解ないし差別的な表現が見られます。
    また、ラフカディオ・ハーンやイザベラ・バートが明治期初期に「日本は子供の天国」と評価していたのに対して、本書では子供に文字通りお灸をすえるシーンでは、「病気治療の人と子供はしばしば同じ非人道的扱いを受ける」と、真逆ともいえる評価が付されています。
    知日的なお雇い外国人が外国語訳し、日本の事物を海外に紹介したことで一般的に評価の高いちりめん本ですが、エキゾチズムを掻き立てるだけで、日本文化への無理解とみられるページが多いため、ちりめん本のビブリオでも(「ちりめん本のすべて」、京都外国語大学「文明開化期のちりめん本と浮世絵」など)本作品の評価はかなり低いものとなっています。
    ただ、明治時代には治外法権のあった居留地では、ワーグマンのジャパンパンチやビゴーのカリカチュアをはじめとして日本に対して辛辣な出版物が当たり前のように発行されていました。本作品も、おそらく日本国内での流通を想定していない、純粋に居留地などをメインターゲットにした商品として作成されたとも考えられます。
    参考文献:
    石澤小枝子『ちりめん本のすべて 明治の欧文絵本』三弥井書店 2004年
    『文明開化期のちりめん本と浮世絵 : 学校法人京都外国語大学創立60周年記念稀覯書展示会』京都外国語大学附属図書館 2007年

クレジットカード使用可 銀行振込可 代引き不可 公費可 海外発送可 適格請求

かごに入れる
気になる本に追加
印刷

店舗情報

〒101-8672
東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル3階
TEL:03-3265-7532
FAX:03-3265-4656

東京都公安委員会 古物商許可番号301026800391
書籍商 極東書店

新着書籍

おすすめの書籍

書籍の購入について

支払方法等:

郵便振替(手数料弊社負担)、銀行振込、クレジットカード決済
原則として前払いでお願いいたします。
公費でのご購入の場合は、必要書類等、別途ご指示下さい。

商品引渡し方法:

郵送させていただきます。送料は弊社負担にてお届け致します。 なお、品切等により、商品をお届け出来ない場合は、その旨ご案内申し上げます。また、店舗での受け取りも可能でございます。ご希望の際は事前にご連絡ください。
なお倉庫で管理していおります商品に関しては発送までに2~3営業日ほどかかる場合がございます。

返品について:

万が一返品をご希望される場合は、商品到着後一週間以内に電話、FAX、メールでご相談ください。

他特記事項:

-

書籍の買い取りについて

ご相談ください。