Dieter Wellershoff(ディーター・ヴェラースホフ)、Fischer Verlag(フ・・・
ドイツ語。見返しに記名等あり。本文に書き込みなし。経年のシミ、ヤケあり。戦後ドイツ文学を代表する作家・批評家ディーター・ヴェラースホフによる、大衆文学(トリヴィアル文学)を主題とした批評エッセイ集。恋愛小説、家庭小説、メロドラマなど、一般に「通俗的」と見なされがちな文学作品を対象に、それらがどのように社会的道徳や規範、欲望の抑圧構造を反映・再生産しているのかを鋭く分析する。
単なる大衆文化批判にとどまらず、「なぜ人はこれらの物語を求めるのか」という読者心理にも踏み込んだ考察が特徴で、フランクフルト学派の文化産業論とも響き合う一冊。
1970年代以降のドイツ文学批評、文化研究、大衆文化論に関心のある方におすすめ。