文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

古書を探す

ジョージ・クルックシャンク 『スプルツハイム様式の骨相学的挿画』 第2版 1827年 ロンドン刊 / Cruikshank, George, Phrenological Illustrations, or an Artist's View of the Craniological System of Doctors Called Gall and Spurzheim. London, 1827.

極東書店

¥217,800

  • 著者 ジョージ・クルックシャンク
  • 刊行年 1827
  • 状態
  • 解説 Second edition. Oblong folio, [2]pp, text plus six leaves of coloured engraved illustrations, original wrappers

    骨相学(Phrenologie)とは、18 世紀末から19 世紀初頭にかけて、ウィーンの開業医であったドイツの医師ガル(Franz Joseph Gall, 1758-1828)が提唱した学問で、人間の精神活動の根幹は脳にあるとし、頭蓋骨の大きさ、形状を見ることによって、その人間の精神活動の内実をある程度把握できるとする、ある種の脳機能局在論を展開しました。
    この主張は、その唯物論的、反キリスト教的性質を含んでいたため、教会によって禁じられる一方で、人間の精神を頭蓋骨から判断できるという分かりやすさが受けて、当時の欧米社会では広く流行しました。この流行の立役者でもあり、ガルの主張を継承、発展させたのが、ここで取り上げられているスプルツハイム(Johann Christian Spurzheim, 1776‐1832)です。彼はガルの理論をより通俗的に展開し、人間の善悪や賢愚を判断できると主張し、流行を加速させました。
    こうした当時の事情を背景に、この流行を半ば愉しみ、半ば皮肉る形でクルックシャンクが制作したものが本書です。まず、表紙には、ガルの分類をもじって頭部を数字で細かく分類された三人の男性が談笑する絵が掲載されています。続いて、本文では骨相学を一通り説明する体をとるテキストを冒頭に掲載したのち、骨相学による人間の精神活動の二大分類(情動Feelings と理性Understanding あるいは知性Intellect)をもじった6枚の手彩色風刺画を収録しています。
    たとえば、情動に分類される性質の一つである粘着(Adhesiveness)は、骨相学によると友情(Friendship)を含意すると紹介され、ぬかるみにはまって転倒した馬車を背景に泥沼から抜け出せない一組の男女の風刺画が掲載されています。当時のイギリス社会における骨相学ブームとそれを支えた当時の社会情勢を知ることのできるユニークな資料です。

クレジットカード使用可 銀行振込可 代引き不可 公費可 海外発送可 適格請求

かごに入れる
気になる本に追加
印刷

店舗情報

〒101-8672
東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル3階
TEL:03-3265-7532
FAX:03-3265-4656

東京都公安委員会 古物商許可番号301026800391
書籍商 極東書店

新着書籍

おすすめの書籍

書籍の購入について

支払方法等:

郵便振替(手数料弊社負担)、銀行振込、クレジットカード決済
原則として前払いでお願いいたします。
公費でのご購入の場合は、必要書類等、別途ご指示下さい。

商品引渡し方法:

郵送させていただきます。送料は弊社負担にてお届け致します。 なお、品切等により、商品をお届け出来ない場合は、その旨ご案内申し上げます。また、店舗での受け取りも可能でございます。ご希望の際は事前にご連絡ください。
なお倉庫で管理していおります商品に関しては発送までに2~3営業日ほどかかる場合がございます。

返品について:

万が一返品をご希望される場合は、商品到着後一週間以内に電話、FAX、メールでご相談ください。

他特記事項:

-

書籍の買い取りについて

ご相談ください。