アンドレ・モロワ 著 ; 水野成夫, 小林正 訳、新潮社、平成5年11月、371p、16cm
(全2巻) 上巻19シリ・下巻17刷 カバー 帯付 2祥友 カバーと帯ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
英国史で手軽なものがなかなか無いのだが、屈指の英国通でフランスの文芸評論家モロアによる本書はその渇望を満たしてくれる。扱われている範囲は先史時代から第一次大戦までに渡る。本書は新潮文庫の復刻版で文章が少々古いのが難点であるが、英国諸王朝の系譜図や英文索引が充実している。二千年以上にわたるブリテン島での事件をシステマティックに整理し、的を得た読みやすい文章にまとめたモロアの技量は並みのものではない。さて上巻であるが、まずイギリスの地勢の簡潔な説明のあと、イベリア系原住民とケルト人、カエサルによるブリテン島征服からはじまって、イギリス人の核を構成することになるアングル・ユート、サクソンのゲルマン人の渡来とそのキリスト教化、デーン人の侵入とノルマン・コンケストによるイギリス王室の創始が語られる。そして百年戦争、バラ戦争を経てチューダー朝ヘンリー七、八世とエリザベス女王による大英帝国の開幕の時点まで扱われている。