田中康二、ぺりかん社、2025年8月、352p、A5判
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近世中期に発祥した古典学たる国学とそのすべてが戦争遂行のためのプロパガンダとして機能した「国学的なるもの」は、似て非なるものである。「国学的なるもの」が先の大戦における思想戦に敗北した時、国学がその責任の全てを負って敗戦を受け止めたことを実証する。
先の大戦において、銃後を支える「思想戦」の拠りどころとなった「国学」あるいは「国学的なるもの」について考察する。本来、近世中期に発祥した古典学である「国学」は、誤読と曲解を重ねられ戦争遂行に資する「思想宣伝の具」として利用された。戦後、大久保正が「似而非国学の巨大な偶像」と呼んだ「国学的なるもの」の正体を、戦中から敗戦を経て戦後に至る時間軸の中で明らかにする。
目次
序論 「国学的なるもの」の思想戦敗北
第一章 馭戎論と戦争
第二章 幕末勤王歌論と時局
第三章 宣長国学と小学教科書
第四章 日本精神論と非常時
第五章 「日本的なるもの」と北支事変
第六章 国生み神話と大東亜共栄圏
第七章 神風史観と本土決戦
初出一覧
跋文
索引(人名・書名・事項)