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私事になるが、二〇〇六(平成一八)年六月に脳梗塞を患い、後遺症による麻痺で歩行が困難になった。追い打ちをかけるように、二〇〇八年一月に脳梗塞を再発し、取り組んできた仕事の多くを手放さざるをえなくなった。そのような状況にあって残されている可能性を探し求め、出会ったのが二〇〇九年秋に執筆を始めた『キリスト教教育と私』である。
以来、足かけ十年の年月をかけて『キリスト教教育と私 前篇』(二〇一二年五月)、『キリスト教教育と私 中篇』(二〇一五年一〇月)、そして『キリスト教教育と私 後篇』(二〇一八年三月)を出版した。
ところが、ほっとできたのはわずかに一週間余りだった。『キリスト教教育と私 後篇』に対する感想が届けられた。寄せられた百を越える感想で意外だったのは、多くの方がスケッチに対する評価を記しておられた事実である。リハビリ仲間の小川信さんからは「生活している施設で、スケッチを見せながら説明すると、みんな食い入るように聞いてくれる」と報告を受け、だから「スケッチ中心の本をまとめてはどうか」と勧められた。
塩野まりからは「西南学院高校の中根広秋先生は『前篇』を出版した時から、スケッチ中心の絵本をまとめてはどうかと言っておられる」と初めて聞かされた。
花書院の仲西佳文氏とキャンパスサポート西南の松嶋慎一氏に会ったのは七月一三日(金)である。
「スケッチ・関連する本文・スケッチの説明文」を一セットとして72セットで本にするアイデアを紹介した。
仲西氏から、「出版日は今年の一二月二五日クリスマスとしましょう」と提案があった。このようにして一二月二五日の出版日に向けた作業を進めることとなる。