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甲斐誠、王様芸術部、昭29

初版背痛カバー欠

甲斐誠編、王様芸術部、昭29

1964

クロード・岡本はパリ生まれ。藤田嗣治に見出され、パリで１９５１年１月に４歳で初の個展を開く。ビートルズ来日記念編集盤のレコードジャケットを描いたが、「発売中止」でお蔵入りになったといわれている。
本油彩画（タイトル不明）は、２２×２７ｃｍのキャンバスに緑・黄・白を基調に描かれている。左下に「Ｃ．Ｏｋａｍｏｔ」のサインが入っており、その上に「６４」と書かれているので、描かれた時期は「１９６４年」、１８歳頃の作品と思われる。キャンバスの裏面には作品№だろうか、「２１」と記されている。

●“クロードの作品はやはり空間的である。そして先ほどいったように物それぞれの位置を正しく捉えている。またあかぬけした色調を見事にととのえているところなどは、如何にもフランス的な知性の芽生えといえよう。パリの香気が自然にしみ込んでいる感じだ。その新鮮な作品を見ていると非常に楽しいし、いろいろの発見もあるのだが、しかし、無邪気に、勝手に描いている子供に、いったい何をいうことがあろうか。周囲が心なくもち上げることが、このような子供の将来にかえって不幸な傷となることの方が多い。それが私の危惧である。”
（岡本太郎記．『クロード岡本少年のえ』より）

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