「ディ・バラッケ　1」の検索結果

13件

即決購入の場合は原則48時間以内に発送通知をお送りいたします。 (営業時間外・土日祝日・当店が定めた休業日が挟まる場合を除く) 当店は適格請求書発行事業者です (登録番号T3810765032267) インボイス対応の領収書等ご入用の場合は、通信欄よりお知らせください

鳴門市ドイツ館史料研究会訳 鳴門市制50周年記念出版
「ディ・バラッケ die baracke」第一巻■1917年10月-1918年3月収容所内印刷所にて印刷
A5判　360p　美本
※HPに詳細画像UPしました。※発送はスマートレター¥180〜、4Kg超過は宅急便となります。

Mimeograph. 8vo, 135pp, original illustrated wrappers.

板東俘虜収容所は、1899年に採択されたハーグ陸戦条約に調印した日本が国際法順守の観点から俘虜達を人道的に扱ったことに加えて、そのさらなる実践として収容所内で様々なスポーツ、芸術活動、音楽会、勉強会、地域交流が行われていたことで広く知られています。収容所でのこうした文化活動は1917年より収容所内印刷所で印刷が開始された新聞『ディ・バラッケ』を通じて俘虜達に報告と情報提供が行われていました。本誌は最盛期には300部近く発行され、読者に関しても回し読みなどの手段によりほとんどの収容者が読んでいたと考えられています。日本当局への贈呈も行われたことから、日本人の目に触れる機会もあり、戦時下での日独の友好的な交流に貢献していました。
本品は、その収容所の内外でのメディアツールとして活躍した『ディ・バラッケ』の最終号です。本誌は当初週刊で刊行されていましたが、1919年4月以降は第一次世界大戦の停戦と講和締結が見込まれ、俘虜の解放も予測されたことから月刊での発行へ変更されました。
本号においても演劇舞台の挿絵10枚が差し込まれるなど引き続き収容所内で文化活動が活発におこなわれていたことがわかります。また合わせてドイツ革命後に行われたヴァイマル共和制下最初の選挙1919年の国民議会選挙の結果やヴェルサイユ条約によるドイツの領土変更についても図版が添えられています。これは、当時のドイツ人俘虜達が文化活動を楽しむだけでなく、収容所外部から正確な情報を入手することができ、それにより第一次世界大戦後の社会生活で俘虜から解放された後の一般市民としての生活適応を目指した配慮が行われていたことが窺えます。
本号『ディ・バラッケ』最終号は、松江豊寿を所長とする板東俘虜収容所において俘虜への人道定期扱いが俘虜解放の日まで貫徹されたことをも物語る資料と言えます。