西宮市大谷記念美術館, 神戸新聞社 編、神戸新聞社、1981、24x25cm
あいさつ
展は神戸で開かれた“ポートピア '81” の協賛事業で,フランス政府およびニース市の全面的なご
20世紀美術の巨匠アンリ・マチスの作品を中心に 「マチスとその周辺展」を開催いたします。 本
協力によって実現を見ました。 マチスのほかに彼と関わりのあった20余人の作品をご覧いただき
ます。
1人の芸術家が,いかなる師につき,どのような先輩の励ましを受け,どんな仲間との交わり
のなかで画業を形成していったか, それは個人の歴史であると同時に “時代”の動向を少なから
ず明らかにしてくれるものでもありましょう。 20世紀の夜明けを告げたフォーヴ (野獣派)の回
があると思われます。 しかし何よりも、人々に真の安らぎを与えるマチスの明るく爽やかな作品
顧は、いま新たな模索の時期を迎えたかに見える美術界にとっても, 示唆するところ大きいもの
群は,会場を訪れる鑑賞者にとって最も大きな楽しみとなりましょう。
貴重な作品をご出品下さったニース, マチス美術館,同ジュール・シェレ美術館, パリ, 国立
近代美術館, パリ市立近代美術館, 同プチ・パレ美術館, サントロペ,アノンシアード美術館,
マントン美術館, 北九州市立美術館をはじめとする各美術館やコレクターのご協力、ならびに関
係者のご努力に対し, 心よりの感謝を申しあげます。
1981年4月
西宮市大谷記念美術館
神戸新聞社
少薄ヤケ