ヒューム、1762-71年
First Edition in German. 6 vols. in 4. 4to, [xvi], 452; [iv], 443; [vi], 399; [viii], 408; [viii], 380; [vi], 333, [53]p., modern boards. The first German translation by Johann Jakob Dusch, 1725-87. Jessop, p32
『イングランド史』はヒューム存命中から既に評判の高い名著となり、他のどんな著作よりも一般に、彼の名前を知らしめることになりました。ヒュームはこの著作を通史から遡って反対に構成しています。もともとは、ヘンリー7世の治世から初めてハノーバー家の興隆につなげるつもりでした。しかし実際には、イングランドとスコットランドの王室の同君併合と1688年の革命から書き始め、そこからチューダー朝へ戻りました。すなわち最初の2巻は『グレート・ブリテン史』として書かれました。続いて、ジュリアス・シーザーのブリテン侵攻からの初期の時代へとさらに遡ったものが『イングランド史』として集成されました。
翻訳者ドゥッシュ (Johann Jakob Dusch, 1725-87) は詩人、劇作家、随筆家であり風刺作家でハンブルグ近くのデンマーク領(飛び地)アルトナに住んでいました。彼は18世紀ドイツ啓蒙の中心地であったゲッティンゲン大学で神学、英文学を学び、アルトナ・ギムナジウムの教授として哲学、数学を教えるかたわら多くの翻訳を著しています。