「人はなぜ花を愛でるのか　<地球研ライブラリー> <地球研ライブラリー>」の検索結果

1件

１刷　 カバー　　 帯付　　 カバーヤケ無し　 帯ヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。

「人はなぜ花を愛でるのか」。
　このような問いを与えられたら、戸惑う人の方が多いのではないだろうか。「愛でる」とはどういう行為をさすのか？美しいと感じることが「愛でる」ことなのか？現実に、人は花を飾り、花を眺め楽しみ、花を贈る。しかし、人なら誰でもが同じように花を好むのだろうか？
　編者の出したこの問いに対し、考古学、美術史、民俗学の専門家たちが「花を愛でる」ということについてそれぞれの立場から考察する。どの執筆者も、どちらかと言えば戸惑いながら考える材料となるものを提供し、自らも現時点での自分なりの答えを提示しようとしているようにみえる。
　しかし、この問いへの答えは容易ではない。それぞれの執筆者の意見からは、確たる答えは見えない。もともと統一した答えのでる問いではないのかもしれない。「花を贈り、贈られる」という行動ひとつについても、すべての人がそれを好ましい行動と感じているのかは疑問である。いろいろな角度からこの問いを考えてみて、自分なりの答えを探してみる、というのがこの本の正しい読み方なのだろう。そのためのてがかりはたくさんこの本にはいっている。花を「描こう」としたのはいつの頃からか。花を死者に手向けることと、愛する人に捧げることの違いはなにか。花すべてが「愛でられる」のではなく、文化による違いもいろ