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謹呈署名入り　絶版/秩(爪欠)少痛み

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本の状態（普通）四六判帯ハードカバー。四季折々の風物に言寄せて人生半ばの悲喜こもごもを軽やかに切なく描き分けた短篇小説４２篇。「これは山口瞳の恋愛歳時記」

初版　 カバー 　 帯付　 カバーヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。

週刊新潮に長年連載された『男性自身』は、基本的にはエッセイです。
毎週見開き２Ｐに、柳原良平さんのイラストが付きます。
ネットのない時代、昔のサラリーマンはこういう「おやじ週刊誌」のどれかを読んでいたもので、週刊新潮を買ってなくても『男性自身』のタイトルくらいは皆知っていたのではないでしょうか。
その『男性自身』で、たまにエッセイではなく読みきりの短編小説が載ることがありました。
山口さんらしい、大人の男性の心情を見事に描いた作品ばかりで、派手ではないが心に沁みる感じが好きでした。
同時に、短編小説というのは読むのも書くのも、長編小説とは違った難しさがあるというのも分かりました。
その短編小説だけを纏めたのが、この『梔子の花』と『私本歳時記』です。
（『山口瞳大全』では、この二冊が一冊に纏められています）
本来の『男性自身』とは違った、時々取り出して読みたくなるような、宝石箱みたいな本だと思って大切にしています。