「日本城郭研究センター姫路市立城郭研究室 編」の検索結果

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序言
姫路は古来豊穣の地であり、また、山陽道の交通の要衝として人・物・情報が行き交い、独
自の文化・経済圏を形成してきました。 江戸時代初期には池田輝政により五層七階の天守が築
かれ、 姫路は城下町として、 播磨の文化・経済の一大中心地となり繁栄しました。 姫路城は築
城後400年を経た今日もなお、 姫路市の象徴としてその威容を誇っています。 平成5年12月に
は、法隆寺地域の仏教建造物とともに、日本独自の 「木の文化」 を代表する建造物として日本
初の世界文化遺産に登録され、人類共通の遺産として、世界的にその価値が認識されるに至りました。
現在姫路城跡は、内曲輪 中曲輪の大半が特別史跡地に指定され、保存・整備
が計られています。 しかし、 石垣に関しましては、年月の経過に伴い、 石材の風化やズレが進行し、崩壊の
危機が生じつつあります。 このため、 姫路市では石垣保存修理工事を計画し、国・県の補助を
得て平成3年度から事業を実施しています。 本書では、平成6年度から平成7年度にかけて修
理事業を実施した喜斎門・ 久長門・車門の工事の経過・概要、 および発掘調査の成果を報告し、今後の調査・研究の進展に資する所存です。
最後に、事業実施にあたり貴重なご指導を賜りました文化庁文化財保護部記
念物課、奈良国立文化財研究所、兵庫県教育委員会社会教育 文化財課をはじめ、関係の皆様方に心から御礼
申し上げます。
平成8年3月31日
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目次
序言
姫路市は姫路平野のほぼ中央に位置し、古くから交通の要衝として栄えてきました。 近世に
は姫路城下町として、西日本の文化・経済の一大中心地となりました。 その象徴でもある姫路
城は、築城後400年を経た今日もなお姫路市のみならず、 日本を代表する歴史的建造物として、
その威容を誇っています。
現在、姫路城跡は、内曲輪・中曲輪の大半が特別史跡地に指定され、 保存・整備が計られて
いますが、年月の経過にともない、 石垣の孕み出しや石材の風化が進み、 崩壊の危険が生じつつあります。
このため、 姫路市では国・県の補助を得て石垣保存修理工事を計画し、 平成3年度は中曲輪
を巡る埋門・鵰門・ 久長門の計3城門において事業を実施し重要な成果が得られました。 本年
度は平成2年に石垣が崩壊し、 その後応急修理がなされた埋門の西側高石垣部において事業を
実施いたしました。
ここに工事の経過、 概要、 および事前に実施しました発掘調査の成果を報告し、 今後の調査
研究の進展に資する所存です。
最後に、 事業実施にあたり、貴重なご指導を賜わりました文化庁文化財保護部記念物課、 奈
良国立文化財研究所、 兵庫県教育委員会社会教育 文化財課をはじめ、関係の皆様方に心から
礼申し上げます。
平成5年3月31日
状態：良好です