「東京原爆症認定集団訴訟を記録する会 編」の検索結果

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初版　 カバー　 帯付　 カバーヤケ無し　 帯ヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好の美本です。
朝日新聞7/8の書評で、低線量被曝を考える参考とし
て岩波ブックレット『被曝者はなぜ原爆症認定を求める
のか』と共に紹介されていたので、両方を読んでみまし
た。しかし、今はそれだけで手にしたことを恥じていま
す。本書に収められた被曝者達の法廷での意見陳述
には圧倒されました。そして、そのうち半数以上の方が
既に亡くなっている事実に愕然とすると共に、この方達
の思いを何らかの形で継いでいかなくてはと思いました。
　低線量被曝の危険性は、前掲ブックレットに条理を尽
くして書かれています。（因みにあの近藤誠医師は、最
新の研究結果から発がんリスクにしきい値はないと考え
るべきと言い切っています。井上芳保編『健康不安と過
剰医療の時代』2012）そしてそれでも国がこれを原爆症
と認めたがらないのを、本書の当事者達は米の核の傘
に守られているから、加えて国策として原発を推進して
いるために原爆被害を小さく見せたいからだろうとして
います。
　だとするなら、脱原発ができず再び原発推進に舵を切
った時には、今回の原発事故での被曝者達も原爆被爆
者と同じ運命を辿ることになりはしないかと心配になり
ます。現に、本書で原爆被爆者は福島の被曝者達とは
団結せねばと言っています。悔しい思いをして来た人達
だからこその熱い思いを、そこでも感じました。