「江戸繁昌記の世界 : 寺門静軒と爛熟期の江戸 特別展」の検索結果

4件

特別展図録　経年並

「日本の古本屋」掲載品は水戸市三の丸の店舗にはございません。 倉庫で保管しております。 ご来店の際は必ず前もってご連絡賜りますようお願い申し上げます。 公費でのご購入は￥2,000以上で承ります。

ごあいさつ
寺門静軒は、幕末期の儒学者です。 しかし、儒学者としてよりも「江戸繁昌
記」という本を著したことで知られています。
静軒は水戸藩士の子として生まれました。一度は儒学をもって水戸藩に仕官
しようとしましたが、それは果たせませんでした。しかし、水戸人らしい気質は
十分に受け継いでいます。
そんな静軒が、ちょうど文化の爛熟期を迎えた文化・文政期の江戸の様子を目
のあたりにし、その繁昌の様子を記したのが「江戸繁昌記」です。諷刺と諧謔を
織り交ぜながら、多様な江戸の繁昌を描いたこの静軒の著作は爆発的にヒット
し、この時代のベストセラーになりました。 しかし、天保の改革による出版物へ
の取り締まりは大変厳しく、静軒の「江戸繁昌記」にも及びました。
展覧会では、江戸時代が幕末に向かって変転していく直前の、膨らみきり輝き
に満ちた江戸の町の姿を「江戸繁昌記」という寺門静軒の目を通して見てみよう
と思います。
最後になりましたが、展覧会を開催するにあたって、貴重な資料をご出品下さ
いました所蔵者の方々や、様々なご教示・ご協力を賜りました皆様に心よりお礼
申し上げます。
平成八年二月
水戸市立博物館