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VHSビデオ。箱に多少の経年劣化あり。

火野葦平の同名小説を笠原良三と陶山鉄が脚色し田坂具隆が監督した。いわゆる「国策映画」のひとつではあるが、ドキュメンタリータッチで制作された本作は、派手な戦闘場面もなく、部隊がひたすら移動する様を淡々と描いている。現在見ることができるのは、GHQに接収され後に返還されたものだが、オリジナルに比べ30分近く欠落している。 　第二分隊長の玉井伍長は十三名の部下とともに、輸送船に乗り込み上陸開始の時を待っていた。部下たちは緊張のあまり、上陸開始まで眠ることができずにいた。やがて輸送船が上陸、兵士たちは船を下りた。しかしその瞬間、敵の一掃射撃を受けてしまう。 　太平洋戦争時の日本軍のありのままを描いた佳作である。

火野葦平の同名小説を原作に、軍部の意向で製作した田坂具隆監督の戦争映画の傑作。中国長期ロケを敢行し、日本軍の転進していく様をドキュメンタリータッチに描く。