「苦楽園の古墳 : 発掘調査概報 <文化財資料 第18号>」の検索結果

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経年によるヤケが多少見受けられますが良好な商品です。

はじめに
西宮市教育委員会は文化課を設けて以来、毎年市域に遺存す
ある遺跡の発掘調査をおこなっている。 発掘といえば、宅地造成
や道路建設にともなう緊急調査が多い昨今、あらかじめ分布調
査によって知られている遺跡のうちから土地所有者の了解を得
られるものをえらび計画を練って発掘できることは幸いといわ
ねばならない。もとより予算の限度や土地所有者の都合で、調
査を希望するものを自由に選択するわけではないが、研究者に
とって有難い条件であり、 文化財保存のための布石として役立
つこと大きいので、調査を委嘱されるわれわれ調査団員は喜び
をもって発掘作業に当っている。
ここに概要を報告する調査は、昭和49年から51年にかけてお
こなった苦楽園五番町および六番町にある4基の後期古墳の発
掘の成果である。 いずれも古くから「八十塚」の名で知られた
群集墳のうち「苦楽園支群」 を形成する古墳で、 すでに完形を
失っているが、発掘によって知り得た知見は、群集墳形成の過
程を考究する上に重要な資料であった。
意義ある研究の機会を与えられた土地所有者水渡英二、 大江
清一両氏に感謝申し上げるとともに、 遺跡が永く保存されるよ
う希念する。
武藤誠

ほぼ良好　グラシン紙包装にてお届け致します。