「藤井樹郎　装丁・初山滋　口絵・挿絵　中尾彰」の検索結果

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藤井樹郎　装丁・初山滋　口絵・挿絵　中尾彰、二葉書店、昭和22、1冊

B6　「五月十八日　私は初山滋先生を尋ねて、この見事な装幀画をいたゞきそれを、二葉書店にとゞけると、その足で郷里山梨に直行したのでした。下車すると街にはすでに暮情深くこめて、あかあかと、爐に榾を焚く、老父の顔も照り映えてゐました。それから、およそ三十分ばかり、たのしく雑談してゐたところ、突然父はぐらぐらと爐の端に倒れ、そのまゝ、つひに立てなかつたのです。（中略）それにつけても、父と共に猟銃に山河を廻り、共に渓流に釣糸を垂れた、初山先生の名筆に飾られて、この書の上刷されるのも奇しき縁と思はれます。先生がその猟友の子たる私への愛情から生まれたといつてもいゝこの装幀こそ、まことにこの書にふさはしく、私にとつても亦父にとつても、なつかしい思ひ出を飾る一つの記念となりませう。」（あとがき　より）はしイタミ　住所、氏名ほか書き込み　裏表紙に薄く鉛筆、インク？あと