「陽気なクラウン・オフィス・ロウ <講談社文芸文庫 Kodansha Bungei bunko しA10>」の検索結果

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１刷　 カバー　 帯付　 カバーヤケ無し　 帯背少シミ　帯両面ヤェ梨　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。

ラムを愛する著者は夫人同伴で訪英。彼の暮らしたロンドンに滞在します。ホテルを根城にその生地や学校を訪ね歩き、代表作「エリア随筆」のかかれた19世紀のロンドンに思いを馳せる。随所に挿入されるラムの手紙や文章が、おのずと目の前のロンドンを過去へと誘ってくれます。

もちろん「定点観測」の名人である庄野潤三が、過去ばかりに目を向けるはずはありません。1980年代のロンドンや郊外を訪ね歩くあいだに、同時代のイギリス人や自然を実に細かく豊かに描いています。特にロンドン郊外の湖水地方を訪ねる場面は、ラムの友人ワーズワースも登場し、今と昔が見事な交錯を見せています。

過去と現在のロンドンが往還する、不思議な魅力にあふれた紀行文です。