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抑圧されたモダニティ 清末小説新論

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
¥5,500
王徳威著 神谷まり子・上原かおり訳、東方書店、2017、528p、A5判
台湾学術文化研究叢書
従来、中国文学史において「近代(モダン)」の起点は魯迅を代表とする、伝統批判と文学革命を旗印に西洋写実主義を旨とした「五四」新文学に置かれてきた。一方、清末小説(本書では19世紀半ばから1911年までの世紀末文学を指す)は、創作だけでも七千種以上が出版されながらも、梁啓超らの提唱した「新小説」を除いて文学史においてはほとんど顧みられることのない、「排除/抑圧」されたジャンルであった。本書ではこの時期の小説を、西洋との出会いのなかで伝統/モダニティが互いに拮抗し、複雑かつ豊かな「多層性のモダニティ」を見せた特異なジャンルとして評価する。具体的には、花柳小説、俠義公案小説(武侠・裁判もの)、暴露小説(社会風刺もの)、科学幻想小説(サイエンス・ファンタジー)および二〇世紀末の中国語小説を再読し、バフチン、フーコー、ギアーツらの諸理論を用いてその「抑圧されたモダニティ」を論じることで、中国のポストモダニティについて再考を行うものである。著者は現代文学理論を用いながら独自の視点で中国語圏文学を読み解く、今日を代表する研究者の一人であり、その代表作という意味でも本書は重要な著作であると言える。また、上述のように清末小説についての研究は国内外でも少なく、本書は日本においてほとんど専著のない分野の研究書であるため、中国文学研究または東アジアのモダニズム研究の分野において必読書であると思われる。
構成
日本語版序 (王徳威)
凡例
序
第一章 抑圧されたモダニティ
第二章 悪を誨える――花柳小説
第三章 空虚な正義――俠義公案小説
第四章 卑屈なカーニヴァル――グロテスクな暴露小説
第五章 混乱した地平線――サイエンス・ファンタジー
第六章 回帰――同時代の中国小説および清末の先例
訳者解説
参考文献
索引(人名・人物索引、書名・篇名索引、事項索引)
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王徳威著 神谷まり子・上原かおり訳 、東方書店 、2017 、528p 、A5判
台湾学術文化研究叢書 従来、中国文学史において「近代(モダン)」の起点は魯迅を代表とする、伝統批判と文学革命を旗印に西洋写実主義を旨とした「五四」新文学に置かれてきた。一方、清末小説(本書では19世紀半ばから1911年までの世紀末文学を指す)は、創作だけでも七千種以上が出版されながらも、梁啓超らの提唱した「新小説」を除いて文学史においてはほとんど顧みられることのない、「排除/抑圧」されたジャンルであった。本書ではこの時期の小説を、西洋との出会いのなかで伝統/モダニティが互いに拮抗し、複雑かつ豊かな「多層性のモダニティ」を見せた特異なジャンルとして評価する。具体的には、花柳小説、俠義公案小説(武侠・裁判もの)、暴露小説(社会風刺もの)、科学幻想小説(サイエンス・ファンタジー)および二〇世紀末の中国語小説を再読し、バフチン、フーコー、ギアーツらの諸理論を用いてその「抑圧されたモダニティ」を論じることで、中国のポストモダニティについて再考を行うものである。著者は現代文学理論を用いながら独自の視点で中国語圏文学を読み解く、今日を代表する研究者の一人であり、その代表作という意味でも本書は重要な著作であると言える。また、上述のように清末小説についての研究は国内外でも少なく、本書は日本においてほとんど専著のない分野の研究書であるため、中国文学研究または東アジアのモダニズム研究の分野において必読書であると思われる。 構成 日本語版序 (王徳威) 凡例 序 第一章 抑圧されたモダニティ 第二章 悪を誨える――花柳小説 第三章 空虚な正義――俠義公案小説 第四章 卑屈なカーニヴァル――グロテスクな暴露小説 第五章 混乱した地平線――サイエンス・ファンタジー 第六章 回帰――同時代の中国小説および清末の先例 訳者解説 参考文献 索引(人名・人物索引、書名・篇名索引、事項索引)

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