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「知泉書館」の検索結果
1,452件

コモンズのドラマ : 持続可能な資源管理論の15年

光国家書店
 大阪府豊中市庄内栄町
5,000 (送料:¥600~)
全米研究評議会, Elinor Ostrom, Thomas Dietz, Nives Dolšak・・・
初版カバー 
外国には送りません。 領収書が必要な方は、ご注文時にお知らせ下さい。 インボイス制度には対応しておりません。 本の匂い(煙草等)についてはわかりません。
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5,000 (送料:¥600~)
全米研究評議会, Elinor Ostrom, Thomas Dietz, Nives Dolšak, Paul C. Stern, Susan C. Stonich, Elke U. Weber 編 ; 茂木愛一郎, 三俣学, 泉留維 監訳 、知泉書館A5版 、2012年 、665p 、23cm
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オッカム『七巻本自由討論集』註解 1

ゆずりは書房
 宮城県石巻市塩富町
3,300 (送料:¥185~)
オッカム 著 ; 渋谷克美 著訳、知泉書館、2007、23, 261p、23cm
★カバー(背ヤケで色褪せ強)
★ヤケシミや折り目・書き込みはありません。
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オッカム『七巻本自由討論集』註解 1

3,300 (送料:¥185~)
オッカム 著 ; 渋谷克美 著訳 、知泉書館 、2007 、23, 261p 、23cm
★カバー(背ヤケで色褪せ強) ★ヤケシミや折り目・書き込みはありません。
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近代哲学の根本問題

佐藤書房
 東京都八王子市東町
7,000
リーゼンフーバー K.【著】<Riesenhuber Klaus>;村井 則夫【監訳】、知泉書館、2・・・
初版  カバー  帯付  カバーヤケ無し  帯ヤケ無し 本田尾伊三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。

現実全体を視野に収め,その全体が何であり,何がその根拠であり意味であるのかを問うとき,そこで思考は哲学になる。本書はそのような思考に貢献する試みである。近代哲学は当初より思考は自己自身に関わり,自らが理解内容に意味を与えるとされた。その結果,自己自身でその根拠と意味を確証することが迫られた。こうした近代的思考が限界に突き当たるとき,思考によっては生み出せない〈他〉に出会い,それに対して思考が自らを開くことが切実な課題となる。近代哲学の根本問題を論ずるには,こうした問いから出発しなければならない。
第1部「言葉と歴史」では,解釈学と言語分析,歴史哲学と歴史理解,時間と歴史,呼びかけへの傾聴,第2部「自由とその根底」では,自由な自己規定と意味への関わり,意味と価値,価値と存在,無の概念と現象,第3部「超越理解と宗教論」では,フィヒテと現象学,フィヒテの宗教思想の生成,フィヒテの宗教哲学的思惟の発展,ハイデガーにおける神学と神への問い,第4部「純粋経験と宗教」では,西田幾多郎,「純粋経験」の宗教的側面,前期西田の自己意識と自由意志,純粋経験と絶対意志,など全16章により多様な考察が展開される。
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近代哲学の根本問題

7,000
リーゼンフーバー K.【著】<Riesenhuber Klaus>;村井 則夫【監訳】 、知泉書館 、2014年7月 、408,14p 、21cm(A5)
初版  カバー  帯付  カバーヤケ無し  帯ヤケ無し 本田尾伊三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。 現実全体を視野に収め,その全体が何であり,何がその根拠であり意味であるのかを問うとき,そこで思考は哲学になる。本書はそのような思考に貢献する試みである。近代哲学は当初より思考は自己自身に関わり,自らが理解内容に意味を与えるとされた。その結果,自己自身でその根拠と意味を確証することが迫られた。こうした近代的思考が限界に突き当たるとき,思考によっては生み出せない〈他〉に出会い,それに対して思考が自らを開くことが切実な課題となる。近代哲学の根本問題を論ずるには,こうした問いから出発しなければならない。 第1部「言葉と歴史」では,解釈学と言語分析,歴史哲学と歴史理解,時間と歴史,呼びかけへの傾聴,第2部「自由とその根底」では,自由な自己規定と意味への関わり,意味と価値,価値と存在,無の概念と現象,第3部「超越理解と宗教論」では,フィヒテと現象学,フィヒテの宗教思想の生成,フィヒテの宗教哲学的思惟の発展,ハイデガーにおける神学と神への問い,第4部「純粋経験と宗教」では,西田幾多郎,「純粋経験」の宗教的側面,前期西田の自己意識と自由意志,純粋経験と絶対意志,など全16章により多様な考察が展開される。

コモンズのドラマ : 持続可能な資源管理論の15年

株式会社 徒然舎
 岐阜県岐阜市美殿町40
5,500 (送料:¥520~)
全米研究評議会, Elinor Ostrom, Thomas Dietz, Nives Dolšak・・・
初版、カバ:端ヨレ・スレよごれ多少、三方わずかによごれ、書込折れなし
【送料】基本「ネコポス 300円」→規定サイズを超える場合「宅急便コンパクト 520円」→規定の梱包材に収まらない場合「宅急便 520円~」 ■代金引換(ヤマト運輸宅急便のみ、手数料600円) ■公費(後払い)歓迎→「ご連絡いただきたい事項」を書店ページでご案内しております ■インボイス発行事業者登録済 ■丁寧な梱包で迅速に発送します
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5,500 (送料:¥520~)
全米研究評議会, Elinor Ostrom, Thomas Dietz, Nives Dolšak ほか編 ; 茂木愛一郎, 三俣学, 泉留維 監訳 、知泉書館 、2012年 、27, 665p. 、23cm
初版、カバ:端ヨレ・スレよごれ多少、三方わずかによごれ、書込折れなし
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中世と近世のあいだ : 14世紀におけるスコラ学と神秘思想 <中世研究 第12号>

大山堂書店
 東京都文京区本郷 5-26-6 
4,950
上智大学中世思想研究所 編、知泉書館、2007、509, 45p、22cm、1冊
カバー少キズ 鉛筆書込み
ご来店の上でご購入希望の場合、事前にご連絡をお願い申し上げます。 店舗とは別の倉庫に保管している商品も多くございますので、事前にご連絡いただけませんと、お出しできない場合が多々ございます。また、在庫確認、本の状態確認はメールでお願い申し上げます。お電話いただきましても、その場ではお答えできません。またFAXもご利用いただけません。
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4,950
上智大学中世思想研究所 編 、知泉書館 、2007 、509, 45p 、22cm 、1冊
カバー少キズ 鉛筆書込み

渡来人陳元贇の思想と生涯 江戸期日本の老子研究

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,930
李 麗 著、知泉書館、2024、344p、A5判
長い日中文化交流史の中で,江戸時代初期は明が滅亡し清に王朝が交代する変動期であった。混乱を避けるため,また日明貿易を介して,商人,医者,僧侶,文人など多くの明人が来日した。唐人屋敷が作られた長崎には,彼らとの交流を求め文化人が多く訪れた。渡来明人による文化の移植は,日本文化にいかなる影響を及ぼしたのか。
本書は,鎖国前の1619年に明から来日し,尾張藩に仕えた陳元贇(ちんげんいん)(1587-1671)に焦点を当て,彼が日本で執筆した『老子経通考』の分析を通して,近世老子思想の日本における受容を解明する。
目次
序論
第一部 陳元贇の生涯
第一章 陳元贇の傳記
第二章 陳元贇來日の目的――『人見雜記』の記錄を中心に
第二部 陳元贇の思想――林希逸『老子鬳齋口義』の批判を中心に
第三章 『老子經通考』の序跋と傳本硏究
第四章 陳元贇『老子經通考』と焦竑『老子翼』――引用狀況に基づく考察
第五章 陳元贇の有無觀
第六章 陳元贇の「天心聖心一致」論
第七章 陳元贇の實學思想
結論
附章 陳元贇の書翰
あとがき
初出一覽
參考文獻一覽
陳元贇年譜
索引

納入までに3週間ほどかかります。
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6,930
李 麗 著 、知泉書館 、2024 、344p 、A5判
長い日中文化交流史の中で,江戸時代初期は明が滅亡し清に王朝が交代する変動期であった。混乱を避けるため,また日明貿易を介して,商人,医者,僧侶,文人など多くの明人が来日した。唐人屋敷が作られた長崎には,彼らとの交流を求め文化人が多く訪れた。渡来明人による文化の移植は,日本文化にいかなる影響を及ぼしたのか。 本書は,鎖国前の1619年に明から来日し,尾張藩に仕えた陳元贇(ちんげんいん)(1587-1671)に焦点を当て,彼が日本で執筆した『老子経通考』の分析を通して,近世老子思想の日本における受容を解明する。 目次 序論 第一部 陳元贇の生涯 第一章 陳元贇の傳記 第二章 陳元贇來日の目的――『人見雜記』の記錄を中心に 第二部 陳元贇の思想――林希逸『老子鬳齋口義』の批判を中心に 第三章 『老子經通考』の序跋と傳本硏究 第四章 陳元贇『老子經通考』と焦竑『老子翼』――引用狀況に基づく考察 第五章 陳元贇の有無觀 第六章 陳元贇の「天心聖心一致」論 第七章 陳元贇の實學思想 結論 附章 陳元贇の書翰 あとがき 初出一覽 參考文獻一覽 陳元贇年譜 索引 納入までに3週間ほどかかります。

詩人と音楽 記録された唐代の音

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
5,500
中 純子、知泉書館、2008、290p、A5判
本書は中唐の詩人白居易の詩と音楽の結びつきに焦点をあて,詩人が音楽をどのように詩に写し取り,それらの詩がいかに伝承され,唐代音楽史の重要な資料として後世に広く利用されたかを多様な視点から考察した本格的業績である。
詩人の音に対する鋭敏さとこだわりは,何よりも聴覚の快楽を生涯にわたり追求させることになった。若き日の長安にはじまり江州,忠州から杭州,蘇州,そして晩年を過ごした洛陽など各地でのさまざまな音との出合いをいかに詩作に盛り込み,独自の詩境を切り開いたか。
白居易は自ら七弦琴を奏で各地の音楽を楽しみ,さらに音楽に合わせて歌詞をつける填詞の先駆的な作者として活躍した。彼の作品は中国のみならず同時代の朝鮮・日本にも広く伝承されたが,作品が必ずしも正確に伝わらず,偽作が横行した。詩人は自分の詩を自ら編纂して序文を付し,幾つかの寺に保管をゆだね,作者の真意が後世に伝わることを期した。
著者は詩篇に表れる音楽がどのように音楽文化を語り,詩と音楽がいかに伝播して,歴史的資料として定着したかその実態を吟味し,全体像に迫る。

お届けまで2~3週間ほどお時間を頂戴いたします。
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5,500
中 純子 、知泉書館 、2008 、290p 、A5判
本書は中唐の詩人白居易の詩と音楽の結びつきに焦点をあて,詩人が音楽をどのように詩に写し取り,それらの詩がいかに伝承され,唐代音楽史の重要な資料として後世に広く利用されたかを多様な視点から考察した本格的業績である。 詩人の音に対する鋭敏さとこだわりは,何よりも聴覚の快楽を生涯にわたり追求させることになった。若き日の長安にはじまり江州,忠州から杭州,蘇州,そして晩年を過ごした洛陽など各地でのさまざまな音との出合いをいかに詩作に盛り込み,独自の詩境を切り開いたか。 白居易は自ら七弦琴を奏で各地の音楽を楽しみ,さらに音楽に合わせて歌詞をつける填詞の先駆的な作者として活躍した。彼の作品は中国のみならず同時代の朝鮮・日本にも広く伝承されたが,作品が必ずしも正確に伝わらず,偽作が横行した。詩人は自分の詩を自ら編纂して序文を付し,幾つかの寺に保管をゆだね,作者の真意が後世に伝わることを期した。 著者は詩篇に表れる音楽がどのように音楽文化を語り,詩と音楽がいかに伝播して,歴史的資料として定着したかその実態を吟味し,全体像に迫る。 お届けまで2~3週間ほどお時間を頂戴いたします。

初唐の文学思想と韻律論

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,820
古川末喜、知泉書館、2003、416p、A5判
納品までに2週間ほどお時間を頂きます。
618年の唐王朝創建から1世紀に亙る初唐文学の歴史的位相と多様に展開する文学的営為に迫る。
はじめに漢代から六朝への800年におよぶ唐代文学の前史に光を当て,漢代を代表する賦を新たに位置づけ,またこの時期の文学の自覚化についても資料的側面から通説を批判,書簡文学や文学機能論とともに趣味的文学観の周辺にその誕生の鍵を見る。さらに六朝期に著しく発達した中国文学独自な文体分類についても新見解を示す。
文学思想史上,国家形成期の初唐は六朝文学論の圧倒的影響を受けたにもかかわらず,いかに唐代的な萌芽を育んだのか。歴史家たちの文学論や文学史観をとおして,南朝から唐代への過渡期における国家と文学がはらむ時代の陰影を明らかにする。
律詩は中国文学の精華であり初唐に完成するが,中国古典詩の根本テーマ「なぜ五言・七言詩なのか」について,魏晋南北朝にまで視野を広げて韻律論の生成と発展を考察しつつ,中国語の等時拍的性格から古典詩の基層に流れる8音リズムに着眼,五言詩・七言詩が洗練された詩形として成熟していく過程の分析は,本書の白眉ともいうべき著者独自の貢献を示す。
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6,820
古川末喜 、知泉書館 、2003 、416p 、A5判
納品までに2週間ほどお時間を頂きます。 618年の唐王朝創建から1世紀に亙る初唐文学の歴史的位相と多様に展開する文学的営為に迫る。 はじめに漢代から六朝への800年におよぶ唐代文学の前史に光を当て,漢代を代表する賦を新たに位置づけ,またこの時期の文学の自覚化についても資料的側面から通説を批判,書簡文学や文学機能論とともに趣味的文学観の周辺にその誕生の鍵を見る。さらに六朝期に著しく発達した中国文学独自な文体分類についても新見解を示す。 文学思想史上,国家形成期の初唐は六朝文学論の圧倒的影響を受けたにもかかわらず,いかに唐代的な萌芽を育んだのか。歴史家たちの文学論や文学史観をとおして,南朝から唐代への過渡期における国家と文学がはらむ時代の陰影を明らかにする。 律詩は中国文学の精華であり初唐に完成するが,中国古典詩の根本テーマ「なぜ五言・七言詩なのか」について,魏晋南北朝にまで視野を広げて韻律論の生成と発展を考察しつつ,中国語の等時拍的性格から古典詩の基層に流れる8音リズムに着眼,五言詩・七言詩が洗練された詩形として成熟していく過程の分析は,本書の白眉ともいうべき著者独自の貢献を示す。

六朝論語注釈史の研究

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,350
高橋 均、知泉書館、2022、646p、A5判
『論語』の研究、すなわち注釈は漢代から始まり、その成果は魏の何晏(190-249)『論語集解』にまとめられ、また300年後にはそれらも含め新たな研究を集約した梁の皇侃(488-545)『論語義疏』が作られた。両注釈は南宋の朱熹の新注に対し古注と呼ばれた。ところが、『論語集解』から『論語義疏』に至る六朝期は注釈書が散逸し、ほとんど研究されてこなかった。
著者は長年従事してきた皇侃『義疏』の研究成果に基づき、この300年間の論語注釈史を『義疏』の精査により明らかにする。皇侃は、何晏『集解』によりながらも、その解釈の一義性に疑問を抱き、自らの『義疏』では多義性を重んじて、『集解』以後の論語説を可能な限り網羅的に採り上げ、『集解』に基づく解釈である「本解」と、それとは異なる解釈「別解」とによって構成した。
著者は、その中から六朝時代の論語注釈家39人を選び出し,魏、晋、宋、斉、梁、および生没年不明の注釈家に分けて時代順に配列し、注釈家の履歴、その論語説の紹介と検討、さらに問題点の指摘を行う。日常的な言葉による注釈や、その語句の生まれた社会的歴史的状況を考慮して論じる注釈など、多様な注釈が列挙され分析される。最後に資料編では、各論語説の原文を整理・対校した上で掲載し、基礎資料を提供する。
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9,350
高橋 均 、知泉書館 、2022 、646p 、A5判
『論語』の研究、すなわち注釈は漢代から始まり、その成果は魏の何晏(190-249)『論語集解』にまとめられ、また300年後にはそれらも含め新たな研究を集約した梁の皇侃(488-545)『論語義疏』が作られた。両注釈は南宋の朱熹の新注に対し古注と呼ばれた。ところが、『論語集解』から『論語義疏』に至る六朝期は注釈書が散逸し、ほとんど研究されてこなかった。 著者は長年従事してきた皇侃『義疏』の研究成果に基づき、この300年間の論語注釈史を『義疏』の精査により明らかにする。皇侃は、何晏『集解』によりながらも、その解釈の一義性に疑問を抱き、自らの『義疏』では多義性を重んじて、『集解』以後の論語説を可能な限り網羅的に採り上げ、『集解』に基づく解釈である「本解」と、それとは異なる解釈「別解」とによって構成した。 著者は、その中から六朝時代の論語注釈家39人を選び出し,魏、晋、宋、斉、梁、および生没年不明の注釈家に分けて時代順に配列し、注釈家の履歴、その論語説の紹介と検討、さらに問題点の指摘を行う。日常的な言葉による注釈や、その語句の生まれた社会的歴史的状況を考慮して論じる注釈など、多様な注釈が列挙され分析される。最後に資料編では、各論語説の原文を整理・対校した上で掲載し、基礎資料を提供する。

世阿弥の「花」を知る 能楽論と謡曲を通して

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,050
鈴木 さやか 著、知泉書館、2024、308p、A5判
本書は能の指南書と脚本である世阿弥の能楽論と謡曲について,全体としての文脈を吟味しその基本構造を解明する独自の試みである。見事に結晶し開花した作品群を単なる意味づけではなく,作品が持つ内的生命についてテキストをして語らしめることにより明らかにする。
第Ⅰ部の能楽論では,「風姿花伝」「花鏡」など多数の作品により,「序破急」の成立構造を分析し,物まねと舞歌による「妙」の働きを解明,芸の到達と途上のあり様を示すとともに観客との一体感の成就を考察,能の展開の実相とその支えとなる心について考察する。
第Ⅱ部では謡曲の松風,忠度,八島,井筒,野宮の5作品を詳細に検討し,能楽論を踏まえた全体の流れの中で,これらの作品固有の表現を明らかにする。
目次
はじめに
Ⅰ 世阿弥の能楽論
第一章 「序破急」の成り就く構造
第二章 能の展開と心
第三章 花の成就と自己変容
終章 可能性の総体としての「能」
Ⅱ 世阿弥の謡曲 付「野宮」
第一章 「松風」考――「恋慕」と「狂」――
第二章 「忠度」考――「花こそ主なりけれ」の意味をめぐって――
第三章 「八島」考――「生死の海」と「真如の月」――
第四章 「井筒」考――「心の花」の成就――
第五章 「野宮」考――森と心との変容,甦りをめぐって――
おわりに――「年々去来の花」への眼差し
索引
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6,050
鈴木 さやか 著 、知泉書館 、2024 、308p 、A5判
本書は能の指南書と脚本である世阿弥の能楽論と謡曲について,全体としての文脈を吟味しその基本構造を解明する独自の試みである。見事に結晶し開花した作品群を単なる意味づけではなく,作品が持つ内的生命についてテキストをして語らしめることにより明らかにする。 第Ⅰ部の能楽論では,「風姿花伝」「花鏡」など多数の作品により,「序破急」の成立構造を分析し,物まねと舞歌による「妙」の働きを解明,芸の到達と途上のあり様を示すとともに観客との一体感の成就を考察,能の展開の実相とその支えとなる心について考察する。 第Ⅱ部では謡曲の松風,忠度,八島,井筒,野宮の5作品を詳細に検討し,能楽論を踏まえた全体の流れの中で,これらの作品固有の表現を明らかにする。 目次 はじめに Ⅰ 世阿弥の能楽論 第一章 「序破急」の成り就く構造 第二章 能の展開と心 第三章 花の成就と自己変容 終章 可能性の総体としての「能」 Ⅱ 世阿弥の謡曲 付「野宮」 第一章 「松風」考――「恋慕」と「狂」―― 第二章 「忠度」考――「花こそ主なりけれ」の意味をめぐって―― 第三章 「八島」考――「生死の海」と「真如の月」―― 第四章 「井筒」考――「心の花」の成就―― 第五章 「野宮」考――森と心との変容,甦りをめぐって―― おわりに――「年々去来の花」への眼差し 索引

中国古典社会における仏教の諸相

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
西脇 常記、知泉書館、2009、568p、A5判
仏教は随唐時代に中国人の宗教として新しい仏教を生み出した。それは当然儒教と道教に多くの影響を与え,また仏教もこれら二教から強い影響を受けた。中国思想の中で仏教はどのように受容され,どのような影響を与え,いかなる相互作用が展開したのか。
国家イデオロギーとして君臨する儒教の下では異国の教えである仏教は破棄すべきものであったため,仏教と儒教の関連資料も少なく充分な考察がなされてこなかった。士大夫が取り組むべきは儒教だけであるが,それは社会の表の姿であった。裏では仏教や道教と常に強く結びついていた。とくに外来の組織である仏教にとっては,漢字を基盤として確立していた儒教文化の下に受容されるには,その基盤の上に立って社会的な地位を固め,教えを広め,定着を図らねば,その存続すらできなかった。
著者は中国思想史の観点から仏教書と仏教徒の作品を通して儒教との関連を解明する。「Ⅰ 仏教史書」では天台宗史の成立を検討して,仏教と世俗権力との関係を考察し,「Ⅱ 仏教徒・仏教信者」では唐宋期の仏教徒の遺言や墓誌銘を手がかりに個人の側から仏教の受容を検討する。「Ⅲ 中央アジア出土の漢語文献」はヨーロッパのトルファン文書研究の状況を伝え,その文化的意義を明らかにする。
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9,900
西脇 常記 、知泉書館 、2009 、568p 、A5判
仏教は随唐時代に中国人の宗教として新しい仏教を生み出した。それは当然儒教と道教に多くの影響を与え,また仏教もこれら二教から強い影響を受けた。中国思想の中で仏教はどのように受容され,どのような影響を与え,いかなる相互作用が展開したのか。 国家イデオロギーとして君臨する儒教の下では異国の教えである仏教は破棄すべきものであったため,仏教と儒教の関連資料も少なく充分な考察がなされてこなかった。士大夫が取り組むべきは儒教だけであるが,それは社会の表の姿であった。裏では仏教や道教と常に強く結びついていた。とくに外来の組織である仏教にとっては,漢字を基盤として確立していた儒教文化の下に受容されるには,その基盤の上に立って社会的な地位を固め,教えを広め,定着を図らねば,その存続すらできなかった。 著者は中国思想史の観点から仏教書と仏教徒の作品を通して儒教との関連を解明する。「Ⅰ 仏教史書」では天台宗史の成立を検討して,仏教と世俗権力との関係を考察し,「Ⅱ 仏教徒・仏教信者」では唐宋期の仏教徒の遺言や墓誌銘を手がかりに個人の側から仏教の受容を検討する。「Ⅲ 中央アジア出土の漢語文献」はヨーロッパのトルファン文書研究の状況を伝え,その文化的意義を明らかにする。

経済現象の調和解析

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
丸山 徹 著、知泉書館、2017/11/15、478p、菊判
経済変数には,時間の流れのなかで周期的あるいは概ね周期的な規則性を伴って反復するものがすくなくない。景気変動はその最も重要な典型例で,多くの経済学者がこの現象の解明に脳漿を絞った。著者自身も景気変動理論の研究過程において調和解析の手法を不可欠とするいくつかの場面に遭遇した。

第一に,N.Kaldorの着想に負う非線形景気変動論である。Kaldor理論の核心は所謂Liénard型の微分方程式に要約され,その周期解の存在を確認する過程から景気循環の発生メカニズムを解き明かす緒が見出されるのである。そのための決定的な原理がE.Hoptの分岐定理である。本書ではこの理論への,調和解析に基づく最も自然なアプローチを詳述した。

第二は,確率的衝撃の重ね合わせが周期的挙動を生成する可能性をめぐっての研究である。これはE.Slutskyの非凡な洞察によって提示された問題であるが,数学的根拠が十分に論証されていなかった。N.WienerやS.Bochnerらの手によって一般調和解析が開発され,漸くSlutsky問題の本質に迫る途が整えられたのであった。

これらの問題にひそむ数理の全貌を基礎から描き出すことにより,周期的経済現象の解明のために調和解析の方法が有する有効性を示すことが本書の目的である。

納入までに3週間ほどかかります。
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9,900
丸山 徹 著 、知泉書館 、2017/11/15 、478p 、菊判
経済変数には,時間の流れのなかで周期的あるいは概ね周期的な規則性を伴って反復するものがすくなくない。景気変動はその最も重要な典型例で,多くの経済学者がこの現象の解明に脳漿を絞った。著者自身も景気変動理論の研究過程において調和解析の手法を不可欠とするいくつかの場面に遭遇した。 第一に,N.Kaldorの着想に負う非線形景気変動論である。Kaldor理論の核心は所謂Liénard型の微分方程式に要約され,その周期解の存在を確認する過程から景気循環の発生メカニズムを解き明かす緒が見出されるのである。そのための決定的な原理がE.Hoptの分岐定理である。本書ではこの理論への,調和解析に基づく最も自然なアプローチを詳述した。 第二は,確率的衝撃の重ね合わせが周期的挙動を生成する可能性をめぐっての研究である。これはE.Slutskyの非凡な洞察によって提示された問題であるが,数学的根拠が十分に論証されていなかった。N.WienerやS.Bochnerらの手によって一般調和解析が開発され,漸くSlutsky問題の本質に迫る途が整えられたのであった。 これらの問題にひそむ数理の全貌を基礎から描き出すことにより,周期的経済現象の解明のために調和解析の方法が有する有効性を示すことが本書の目的である。 納入までに3週間ほどかかります。

ビザンツ世界論 ビザンツの千年

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
ハンスーゲオルグ・ベック(著), 戸田聡(訳)、知泉書館、2014/03/30、626p、A5
本書は1000年にわたるビザンツ世界の歴史や文化を系統だって紹介するものではない。むしろ碩学H.-G.ベック(1910-1999)が若い人たちに行なった長年の演習や講義を要約するようにしてまとめたものである。ビザンツの文化や歴史についての通説とは違った踏み込んだ考察は,著者による独自のビザンツ文化論や社会論を彷彿とさせる。
ビザンツについては,宮廷や典礼の豪華で色彩豊かな儀式や,政治的「形而上学」さらには「いつも遁世や来世を考えている」といったイメージがもたれがちだが,著者は日常のビザンツ人の視点や生活感情を重視し,彼らが都会の流儀,機智,文学的遊びを愛していたこと,複雑な国際関係など,多様な現象を紹介する。
ヘレニズムの遺産はいかに継承されたかにはじまり,国制機構,政治的オルトドクシー,文学,神学,修道制,社会論,信仰,歴史に至るまで,多岐にわたる問題群が深い学殖に裏打ちされた重厚な筆致で描かれ,読者は再読,三読を通して新たな鉱脈や意味を発見するに違いない。巻末には本書に有用な古典のテキストの抄訳と,必要な情報を盛り込んだ索引や用語一覧,文献案内が付され,訳者が入れた小見出しともども読者にとって理解の手引きとなろう。

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ハンスーゲオルグ・ベック(著), 戸田聡(訳) 、知泉書館 、2014/03/30 、626p 、A5
本書は1000年にわたるビザンツ世界の歴史や文化を系統だって紹介するものではない。むしろ碩学H.-G.ベック(1910-1999)が若い人たちに行なった長年の演習や講義を要約するようにしてまとめたものである。ビザンツの文化や歴史についての通説とは違った踏み込んだ考察は,著者による独自のビザンツ文化論や社会論を彷彿とさせる。 ビザンツについては,宮廷や典礼の豪華で色彩豊かな儀式や,政治的「形而上学」さらには「いつも遁世や来世を考えている」といったイメージがもたれがちだが,著者は日常のビザンツ人の視点や生活感情を重視し,彼らが都会の流儀,機智,文学的遊びを愛していたこと,複雑な国際関係など,多様な現象を紹介する。 ヘレニズムの遺産はいかに継承されたかにはじまり,国制機構,政治的オルトドクシー,文学,神学,修道制,社会論,信仰,歴史に至るまで,多岐にわたる問題群が深い学殖に裏打ちされた重厚な筆致で描かれ,読者は再読,三読を通して新たな鉱脈や意味を発見するに違いない。巻末には本書に有用な古典のテキストの抄訳と,必要な情報を盛り込んだ索引や用語一覧,文献案内が付され,訳者が入れた小見出しともども読者にとって理解の手引きとなろう。 納入までに3週間ほどかかります。

杜甫の詩と生活 現代訓読文で読む

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
2,970
古川 末喜、知泉書館、2014、330p、A5判
杜甫(712-770)は唐の玄宗皇帝が即位した年に生まれ,理想に近い政治が実現し詩歌の最盛期であった時代に,幸福な幼青年期を過ごした。杜甫の59年に渡る生涯のうち官吏の生活は3年余,初の仕官は44歳であった。
多くの年月を友人,知人を頼って生を繋ぎながら,戦乱を避け生計の道を求めて流浪し,ある時は薬草を売り,ある時は果物や稲作など農業経営に携わり,〈詩聖杜甫〉からは想像もできない実人生を生きた。
従来,そのような日々の喜怒哀楽や,仕官の願いが絶たれた逆境や貧困と闘う杜甫の生活詩が,注目されることは少なかった。分け隔てない人柄から生み出される題材には,旧来の漢詩には無かったテーマや言葉,修辞などが多用され,新しい漢詩への扉が開かれた。
本書は杜甫の生活の中に見られる自然への深い共感,家族や使用人との交流など,自然や人間,社会にたいする慈しみや憤慨といった人間杜甫の素朴で真率な表現を,共感をもって読み解いた著者会心の作品である。
伝統的な文語体の訓読法に対し口語による訓読法という独自の工夫を凝らし,可能なかぎり読みやすくして若い読者が漢詩に親しめるよう試みた。杜甫の詩や句法の特徴,伝記的な背景などを織り込んだ丁寧な解釈は,読者を奥深い漢詩の魅力に誘ってくれるだろう。
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古川 末喜 、知泉書館 、2014 、330p 、A5判
杜甫(712-770)は唐の玄宗皇帝が即位した年に生まれ,理想に近い政治が実現し詩歌の最盛期であった時代に,幸福な幼青年期を過ごした。杜甫の59年に渡る生涯のうち官吏の生活は3年余,初の仕官は44歳であった。 多くの年月を友人,知人を頼って生を繋ぎながら,戦乱を避け生計の道を求めて流浪し,ある時は薬草を売り,ある時は果物や稲作など農業経営に携わり,〈詩聖杜甫〉からは想像もできない実人生を生きた。 従来,そのような日々の喜怒哀楽や,仕官の願いが絶たれた逆境や貧困と闘う杜甫の生活詩が,注目されることは少なかった。分け隔てない人柄から生み出される題材には,旧来の漢詩には無かったテーマや言葉,修辞などが多用され,新しい漢詩への扉が開かれた。 本書は杜甫の生活の中に見られる自然への深い共感,家族や使用人との交流など,自然や人間,社会にたいする慈しみや憤慨といった人間杜甫の素朴で真率な表現を,共感をもって読み解いた著者会心の作品である。 伝統的な文語体の訓読法に対し口語による訓読法という独自の工夫を凝らし,可能なかぎり読みやすくして若い読者が漢詩に親しめるよう試みた。杜甫の詩や句法の特徴,伝記的な背景などを織り込んだ丁寧な解釈は,読者を奥深い漢詩の魅力に誘ってくれるだろう。

情報の世界史: 外国との事業情報の伝達 1815-1875

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
セイヤ-リータ・ラークソ著 玉木俊明訳、知泉書館、2014/05/15、576p、菊判
19世紀の事業通信はいかなる経緯で時間を短縮できたのか。本書は大西洋からカリブ海,アジアやオーストラリアにまで広がる世界的な規模にわたって,封筒の消印や海上保険のロイズが発行する「ロイズリスト」など,膨大な資料を駆使しながら,郵便を中心とする19世紀の情報伝達の発展を詳細に考察した画期的な業績である。
著者は「連続する情報の循環」を基本概念として分析する。それは大西洋においてヨーロッパとアメリカ間の往復航海を1回の情報の循環と見なす。この循環を短縮するために,船から船への積み替え期間の短縮をはじめ,不規則な航海ではなく「時間通りに運行する」という理念が,事業情報の伝達の発展にとって最も重要な条件であった。地域間通信は,船舶の技術的発展と商業的なニーズに依存しつつ,19世紀の世界は縮小していった。
19世紀ヨーロッパは帝国主義の時代であり,対外拡張の時代であった。ヨーロッパは工業製品だけでなく,海運業の発達によっても世界を制覇し,その中心にイギリス帝国があった。本書は経済史の分野に限らず,イギリス帝国史やヨーロッパの帝国主義研究にとっても必読文献となろう。
世界がネットワークとして結ばれはじめる19世紀の海運と電信の発達は,情報化時代を生きるわれわれにも,多くの知見と示唆を与えよう。

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セイヤ-リータ・ラークソ著 玉木俊明訳 、知泉書館 、2014/05/15 、576p 、菊判
19世紀の事業通信はいかなる経緯で時間を短縮できたのか。本書は大西洋からカリブ海,アジアやオーストラリアにまで広がる世界的な規模にわたって,封筒の消印や海上保険のロイズが発行する「ロイズリスト」など,膨大な資料を駆使しながら,郵便を中心とする19世紀の情報伝達の発展を詳細に考察した画期的な業績である。 著者は「連続する情報の循環」を基本概念として分析する。それは大西洋においてヨーロッパとアメリカ間の往復航海を1回の情報の循環と見なす。この循環を短縮するために,船から船への積み替え期間の短縮をはじめ,不規則な航海ではなく「時間通りに運行する」という理念が,事業情報の伝達の発展にとって最も重要な条件であった。地域間通信は,船舶の技術的発展と商業的なニーズに依存しつつ,19世紀の世界は縮小していった。 19世紀ヨーロッパは帝国主義の時代であり,対外拡張の時代であった。ヨーロッパは工業製品だけでなく,海運業の発達によっても世界を制覇し,その中心にイギリス帝国があった。本書は経済史の分野に限らず,イギリス帝国史やヨーロッパの帝国主義研究にとっても必読文献となろう。 世界がネットワークとして結ばれはじめる19世紀の海運と電信の発達は,情報化時代を生きるわれわれにも,多くの知見と示唆を与えよう。 納入までに3週間ほどかかります。

極値問題の理論

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A.D.イオッフェ(著), V.M.ティコミロフ(著), 細矢祐誉(訳), 虞朝聞(訳)、知泉書館、・・・
大学院生や最適化問題に関心をもつ研究者に対し,極値問題を三つの観点から統一的に概説した定評の教科書。即ち極値理論の数学的基礎の問題,極値の必要条件,そして解の存在問題を扱う。本書全体を完全に理解するには関数解析の知識が必要だが,多くの内容はより広範囲の読者を対象にしており,最重要な多数の定理は,証明に必要な理解に比べてはるかに少ない数学的素養でその形式を使いこなせるよう教育的に配慮されている。

本書は,バナッハ空間における微分法と凸解析を基礎に,最適性の必要条件の一般原理であるラグランジュの原理を定式化する。最初の六つの章と第10章は極値理論の基礎と最適性の必要条件を扱い,ことに10章では自然科学,工学,経済学,幾何学,解析学,近似理論に登場する異なる極値問題を統一的な手法で考察する。残りの章では,最適性の十分条件と解の存在,凸解析の展開を考察する。

特に17世紀にベルヌーイが開発した変分法は物理学や力学などに貢献したが,第二次世界大戦直前から経済学や工学により提起された問題から,フォン・ノイマンやカントロビッチらにより数理経済学の基礎が作られ,ゲーム理論,数理計画法,ORなどが誕生し,さらに産業・技術活動を制御する最適制御理論へと展開した。今後,数理科学の主要な分析手法の基礎文献として必読書となろう。

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A.D.イオッフェ(著), V.M.ティコミロフ(著), 細矢祐誉(訳), 虞朝聞(訳) 、知泉書館 、2017/03/15 、632p 、菊判
大学院生や最適化問題に関心をもつ研究者に対し,極値問題を三つの観点から統一的に概説した定評の教科書。即ち極値理論の数学的基礎の問題,極値の必要条件,そして解の存在問題を扱う。本書全体を完全に理解するには関数解析の知識が必要だが,多くの内容はより広範囲の読者を対象にしており,最重要な多数の定理は,証明に必要な理解に比べてはるかに少ない数学的素養でその形式を使いこなせるよう教育的に配慮されている。 本書は,バナッハ空間における微分法と凸解析を基礎に,最適性の必要条件の一般原理であるラグランジュの原理を定式化する。最初の六つの章と第10章は極値理論の基礎と最適性の必要条件を扱い,ことに10章では自然科学,工学,経済学,幾何学,解析学,近似理論に登場する異なる極値問題を統一的な手法で考察する。残りの章では,最適性の十分条件と解の存在,凸解析の展開を考察する。 特に17世紀にベルヌーイが開発した変分法は物理学や力学などに貢献したが,第二次世界大戦直前から経済学や工学により提起された問題から,フォン・ノイマンやカントロビッチらにより数理経済学の基礎が作られ,ゲーム理論,数理計画法,ORなどが誕生し,さらに産業・技術活動を制御する最適制御理論へと展開した。今後,数理科学の主要な分析手法の基礎文献として必読書となろう。 納入までに3週間ほどかかります。

クザーヌスの思索のプリズム 中世末期の現実を超克する試み

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八巻 和彦 著、知泉書館、2019/11/20、744p、菊判
クザーヌス(1401-64)は,生涯カトリック教会の枢機卿や司教,さらには教皇代理として活動しつつ,旅の最中に多くの著作を残した。彼の著作は写本から印刷本としてヨーロッパに広まり,その影響はブルーノをはじめコペルニクス,ケプラー,ライプニッツ,カント,ヤコービ,ハーマン,ダン,レッシングなど思想家から文学者まで多くの人びとに及んだ。

Ⅰ部で著者は,クザーヌスを中世末期の人物として捉え,その多面的な活動について考察する。

Ⅱ部では,クザーヌスの主体性論と近代の主体性概念との違いを検討し,彼の主体性が二重構造をもち,彼が人間精神の能力を高く評価していることを解明する。

Ⅲ部では,彼の認識論は神をいかに把握されうるかにあり,人間の認識能力は本質的に限界があり,絶対的存在からの助力を必要とする。さらに認識対象への接近方法として,表象力,比喩,象徴が強調される。

Ⅳ部では,世界はいかなる根拠で存在するかが問われ,「世界とは神の現れである」ことが明らかにされる。

Ⅴ部では,クザーヌスが教会のあり方をも相対化して他の宗教に対する寛容を説いた事情を明らかにする。

Ⅵ部では,愚者とか無学者を意味するイディオータが弁論家や哲学者との対話により,立場が逆転する姿を通して思想家クザーヌスの本質を見出す。

世界的にクザーヌスへの関心が広がる中,本書は半世紀に及ぶ研究の集大成であり必読の基本文献となろう。

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9,900
八巻 和彦 著 、知泉書館 、2019/11/20 、744p 、菊判
クザーヌス(1401-64)は,生涯カトリック教会の枢機卿や司教,さらには教皇代理として活動しつつ,旅の最中に多くの著作を残した。彼の著作は写本から印刷本としてヨーロッパに広まり,その影響はブルーノをはじめコペルニクス,ケプラー,ライプニッツ,カント,ヤコービ,ハーマン,ダン,レッシングなど思想家から文学者まで多くの人びとに及んだ。 Ⅰ部で著者は,クザーヌスを中世末期の人物として捉え,その多面的な活動について考察する。 Ⅱ部では,クザーヌスの主体性論と近代の主体性概念との違いを検討し,彼の主体性が二重構造をもち,彼が人間精神の能力を高く評価していることを解明する。 Ⅲ部では,彼の認識論は神をいかに把握されうるかにあり,人間の認識能力は本質的に限界があり,絶対的存在からの助力を必要とする。さらに認識対象への接近方法として,表象力,比喩,象徴が強調される。 Ⅳ部では,世界はいかなる根拠で存在するかが問われ,「世界とは神の現れである」ことが明らかにされる。 Ⅴ部では,クザーヌスが教会のあり方をも相対化して他の宗教に対する寛容を説いた事情を明らかにする。 Ⅵ部では,愚者とか無学者を意味するイディオータが弁論家や哲学者との対話により,立場が逆転する姿を通して思想家クザーヌスの本質を見出す。 世界的にクザーヌスへの関心が広がる中,本書は半世紀に及ぶ研究の集大成であり必読の基本文献となろう。 納入までに3週間ほどかかります。

カンタベリーのアンセルムス 風景の中の肖像

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12,100
リチャード・ウィリアム・サザーン(著), 矢内義顕(訳)、知泉書館、2015/03/25、776p、・・・
西ヨーロッパの形成と発展を論じた『中世の形成』,中世の教会と社会との関係を叙述した『西欧中世の社会と教会』,さらに8世紀から15世紀に至るヨーロッパのイスラム理解に関する『ヨーロッパとイスラム世界』など,ヨーロッパの中世史研究を代表するR.W.サザーン(1912-2001)が,半世紀以上にわたるアンセルムス研究を集大成した画期的作品である。
『アンセルムス伝』を執筆した弟子のエアドメルスをはじめ,祈りと瞑想の修道生活を共にした親密な友人たちに囲まれて生きたアンセルムス(1033-1109)という希有な人格の肖像を,文学的な香りを湛えて見事に描いた歴史叙述の典型的作品である。修道士,神学者,大司教としてだけではない「ひとりの人間」として彼を理解するためには,教会の政治やこの世の政治に対する態度ばかりでなく,彼の「祈?」と「瞑想」,自由と贖罪に関する正確な認識が必要となる。
著者サザーンは主要な著作のみならず多岐にわたる書簡群を考察することにより,友愛に関する彼の理想と実践,修道生活の内部あるいはその境界にいる人々との関係,そして宗教的理想への変わらぬ情熱を,11世紀の移り変わる風景の中で捉えている。時代を越えてアンセルムスと読者を結びつける必読の書。

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12,100
リチャード・ウィリアム・サザーン(著), 矢内義顕(訳) 、知泉書館 、2015/03/25 、776p 、A5
西ヨーロッパの形成と発展を論じた『中世の形成』,中世の教会と社会との関係を叙述した『西欧中世の社会と教会』,さらに8世紀から15世紀に至るヨーロッパのイスラム理解に関する『ヨーロッパとイスラム世界』など,ヨーロッパの中世史研究を代表するR.W.サザーン(1912-2001)が,半世紀以上にわたるアンセルムス研究を集大成した画期的作品である。 『アンセルムス伝』を執筆した弟子のエアドメルスをはじめ,祈りと瞑想の修道生活を共にした親密な友人たちに囲まれて生きたアンセルムス(1033-1109)という希有な人格の肖像を,文学的な香りを湛えて見事に描いた歴史叙述の典型的作品である。修道士,神学者,大司教としてだけではない「ひとりの人間」として彼を理解するためには,教会の政治やこの世の政治に対する態度ばかりでなく,彼の「祈?」と「瞑想」,自由と贖罪に関する正確な認識が必要となる。 著者サザーンは主要な著作のみならず多岐にわたる書簡群を考察することにより,友愛に関する彼の理想と実践,修道生活の内部あるいはその境界にいる人々との関係,そして宗教的理想への変わらぬ情熱を,11世紀の移り変わる風景の中で捉えている。時代を越えてアンセルムスと読者を結びつける必読の書。 納入までに3週間ほどかかります。

唐代小説「板橋三娘子」考 西と東の変驢変馬譚のなかで

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,020
岡田 充博、知泉書館、2012、704p、A5判
河南省の板橋店で小さな宿屋を営む女将の三娘子は客に焼餅を食べさせ驢馬に変える妖術を使っていた。それを知った旅人が女将を騙し驢馬に変えて酷使するという唐代の怪異譚「板橋三娘子」について,その原話から成立の背景,伝播と変遷の実態を,広範な資料を渉猟し総合的に考察した画期的な業績である。
物語の原話をヨーロッパから西アジア,インドに求め,インドの古代説話にその源を見出す。それは西に伝わって『アラビアン・ナイト』へと流れ込み,東ではソグド商人の東西貿易を介して中国にもたらされた。
原話の中国への伝来と翻案による怪異譚としての成立の背景を,関連資料の収集,舞台となった土地の歴史,物語と当時の風俗との関わり,人形を用いる幻術の特異性,さらに小説としての完成度など多面的に考察するとともに,中国の変身術が古代の自然観にもとづく「気」一元論に依拠することを明らかにする。
わが国では「三娘子」がいかに受容され,翻案や類話が生み出されたかをはじめ,近世には動物から人への変身譚が顕著になるなど,中国の影響を受けつつも独自の展開が見られたことを明らかにする。
インド・中近東・中国から日本に伝わり多くの説話,小説,戯曲を生んだこの作品に対する本書の比較文学的アプローチは多くの読者にとって刺激となろう。
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9,020
岡田 充博 、知泉書館 、2012 、704p 、A5判
河南省の板橋店で小さな宿屋を営む女将の三娘子は客に焼餅を食べさせ驢馬に変える妖術を使っていた。それを知った旅人が女将を騙し驢馬に変えて酷使するという唐代の怪異譚「板橋三娘子」について,その原話から成立の背景,伝播と変遷の実態を,広範な資料を渉猟し総合的に考察した画期的な業績である。 物語の原話をヨーロッパから西アジア,インドに求め,インドの古代説話にその源を見出す。それは西に伝わって『アラビアン・ナイト』へと流れ込み,東ではソグド商人の東西貿易を介して中国にもたらされた。 原話の中国への伝来と翻案による怪異譚としての成立の背景を,関連資料の収集,舞台となった土地の歴史,物語と当時の風俗との関わり,人形を用いる幻術の特異性,さらに小説としての完成度など多面的に考察するとともに,中国の変身術が古代の自然観にもとづく「気」一元論に依拠することを明らかにする。 わが国では「三娘子」がいかに受容され,翻案や類話が生み出されたかをはじめ,近世には動物から人への変身譚が顕著になるなど,中国の影響を受けつつも独自の展開が見られたことを明らかにする。 インド・中近東・中国から日本に伝わり多くの説話,小説,戯曲を生んだこの作品に対する本書の比較文学的アプローチは多くの読者にとって刺激となろう。

戦後日朝関係の研究 対日工作と物資調達

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7,150
木村 光彦・ 安部 桂司 著、知泉書館、2008、344p、菊判
戦後の日朝関係についてはその社会的重要性にみあう十分な研究が行われてこなかった。北朝鮮の側に立つ特定の見解や興味本位の議論が多く,分析的な考察はとぼしかった。本書はそれらの限界を越えて〈対日工作と物資調達〉という新たな視点から膨大な資料群を駆使し,北朝鮮がわが国とどのように関わろうとしたかを明らかにする。
工作とは暗殺,破壊活動,拉致,各界有力者の抱き込み,直轄組織の構築などが主要な任務である。このうち本書では政財界やジャーナリズム,反政府活動家,公共団体職員,市民などの抱き込みと,主として直轄組織である朝鮮総聯の活動を分析する。
また物資調達については,核・ミサイル開発に限らず北朝鮮の国家戦略の根幹をなす軍事工業全般に関わる問題を考察する。とくに精密機械や高品質素材の調達による先端技術の移転と,多くの民生品が兵器製造に転用されたことを重視して,その技術的転換の実態を解明する。
本書の発掘した多くの知見は,「国家の安全保障」を再考するうえで有益な示唆となろう。
目次
第1章 ソ連の対外物資調達と工作,1928-56年
第2章 北朝鮮,戦前~1950年代
第3章 在日朝鮮人運動と工作の組織化
第4章 第1次7か年計画と対日物資調達
第5章 1970・80年代の戦略と展開
第6章 金正日時代の物資調達
補論 樹脂と油脂
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7,150
木村 光彦・ 安部 桂司 著 、知泉書館 、2008 、344p 、菊判
戦後の日朝関係についてはその社会的重要性にみあう十分な研究が行われてこなかった。北朝鮮の側に立つ特定の見解や興味本位の議論が多く,分析的な考察はとぼしかった。本書はそれらの限界を越えて〈対日工作と物資調達〉という新たな視点から膨大な資料群を駆使し,北朝鮮がわが国とどのように関わろうとしたかを明らかにする。 工作とは暗殺,破壊活動,拉致,各界有力者の抱き込み,直轄組織の構築などが主要な任務である。このうち本書では政財界やジャーナリズム,反政府活動家,公共団体職員,市民などの抱き込みと,主として直轄組織である朝鮮総聯の活動を分析する。 また物資調達については,核・ミサイル開発に限らず北朝鮮の国家戦略の根幹をなす軍事工業全般に関わる問題を考察する。とくに精密機械や高品質素材の調達による先端技術の移転と,多くの民生品が兵器製造に転用されたことを重視して,その技術的転換の実態を解明する。 本書の発掘した多くの知見は,「国家の安全保障」を再考するうえで有益な示唆となろう。 目次 第1章 ソ連の対外物資調達と工作,1928-56年 第2章 北朝鮮,戦前~1950年代 第3章 在日朝鮮人運動と工作の組織化 第4章 第1次7か年計画と対日物資調達 第5章 1970・80年代の戦略と展開 第6章 金正日時代の物資調達 補論 樹脂と油脂

書のひととき 中国書道史漫歩

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2,970
辻井京雲 著、知泉書館、2025、524p、46判
かたちと意味を合わせて表現する造形芸術である書道は,どのように生まれ,移り変わり,発展してきたのか。
本書は,書道家であり研究者でもある著者が,中国学の幅広い教養を背景に,出土資料や伝世作品を取り上げて,中国書道史を軽妙な語り口で描く150の物語である。
殷時代の甲骨や青銅器に刻まれた記号から始まり,秦の始皇帝による文字統一と標準書体の制定,木簡・竹簡・帛書から画期的な紙の登場に至る用具と書体の変遷,書聖と謳われた王羲之の名品の数々,北方騎馬民族の石碑に残る漢字への憧れの痕跡など,唐代までを対象に,新たな知見を書道史に吹き込む。
大英博物館や故宮博物院など各地において出土資料の実見や簡牘資料の研究を行いつつ,時にゴビ砂漠や敦煌へ直接パジェロを飛ばし,楼蘭に想いを馳せて,著者は文字を残した人物の経歴や書かれた歴史的経緯をも俎上に載せる。手本を写した肉筆文字の様相,筆の形状までをも見すえた論述には,書家としての鑑賞眼がきらりと光る。
漢字の成り立ち,文字の歴史を繙き,人間にとり記録とは何かを問いかける,刺激に満ちた中国書道史への招待。
今では貴重となった現地調査の図版資料も多く収録する。
目次
凡例
序(辻井 樹)
第一章 先秦
第二章 秦漢
第三章 三国・晋・五胡十六国
第四章 南北朝
第五章 隋唐
解題(下田章平)
  図版出典一覧
  索引

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2,970
辻井京雲 著 、知泉書館 、2025 、524p 、46判
かたちと意味を合わせて表現する造形芸術である書道は,どのように生まれ,移り変わり,発展してきたのか。 本書は,書道家であり研究者でもある著者が,中国学の幅広い教養を背景に,出土資料や伝世作品を取り上げて,中国書道史を軽妙な語り口で描く150の物語である。 殷時代の甲骨や青銅器に刻まれた記号から始まり,秦の始皇帝による文字統一と標準書体の制定,木簡・竹簡・帛書から画期的な紙の登場に至る用具と書体の変遷,書聖と謳われた王羲之の名品の数々,北方騎馬民族の石碑に残る漢字への憧れの痕跡など,唐代までを対象に,新たな知見を書道史に吹き込む。 大英博物館や故宮博物院など各地において出土資料の実見や簡牘資料の研究を行いつつ,時にゴビ砂漠や敦煌へ直接パジェロを飛ばし,楼蘭に想いを馳せて,著者は文字を残した人物の経歴や書かれた歴史的経緯をも俎上に載せる。手本を写した肉筆文字の様相,筆の形状までをも見すえた論述には,書家としての鑑賞眼がきらりと光る。 漢字の成り立ち,文字の歴史を繙き,人間にとり記録とは何かを問いかける,刺激に満ちた中国書道史への招待。 今では貴重となった現地調査の図版資料も多く収録する。 目次 凡例 序(辻井 樹) 第一章 先秦 第二章 秦漢 第三章 三国・晋・五胡十六国 第四章 南北朝 第五章 隋唐 解題(下田章平)   図版出典一覧   索引 納入までに3週間ほどかかります。

パピルスが語る古代都市 ローマ支配下エジプトのギリシア人

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5,500
ピーター・パーソンズ 著 髙橋 亮介 訳、知泉書館、2022、514p、46判
1897年,イギリスのエジプト探検隊は,ナイル中部の失われた古代都市オクシリンコスで,ゴミの山から『トマスによる福音書』が書かれた一葉のパピルス紙を発見した。以後,陸続と発掘されたギリシア語パピルスは,その地の人々が廃棄した古典文学や聖書の断片,そして個人の手紙や実務文書など膨大な生活の記録であった。
クレオパトラの死により紀元1世紀にプトレマイオス朝が滅亡した後,エジプトはローマ帝国の属州となったが,支配層をギリシア人が占めるギリシア世界であった。彼らはエジプトに同化しながらギリシア文化を拠り所とし,文字はギリシア語で記すことを決めたのである。
本書は,オックスフォード大学で古典ギリシア語教授を務めた,オクシリンコス・パピルス解読の第一人者である著者が,大量の出土史料を駆使して,当時の社会と文化を余すことなく描き出す。ギリシア人の目に映るローマ皇帝,ナイル川の氾濫と農作物の収穫,市場での経済活動,現金と穀物を扱う銀行取引,厳しい徴税や徴発の制度,子供の教育に奔走する親,病気や怪我に際して助けを求めた魔術や医学など,人々の息づかいを伝えるとともに,迫害を受けた初期キリスト教のあり方や,古典作品について古典学の視点から光が当てられる。
巻頭カラー口絵と,訳者による各章の懇切な要約も付し,古代世界へと誘う,わが国初登場のパピルス学入門である。
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5,500
ピーター・パーソンズ 著 髙橋 亮介 訳 、知泉書館 、2022 、514p 、46判
1897年,イギリスのエジプト探検隊は,ナイル中部の失われた古代都市オクシリンコスで,ゴミの山から『トマスによる福音書』が書かれた一葉のパピルス紙を発見した。以後,陸続と発掘されたギリシア語パピルスは,その地の人々が廃棄した古典文学や聖書の断片,そして個人の手紙や実務文書など膨大な生活の記録であった。 クレオパトラの死により紀元1世紀にプトレマイオス朝が滅亡した後,エジプトはローマ帝国の属州となったが,支配層をギリシア人が占めるギリシア世界であった。彼らはエジプトに同化しながらギリシア文化を拠り所とし,文字はギリシア語で記すことを決めたのである。 本書は,オックスフォード大学で古典ギリシア語教授を務めた,オクシリンコス・パピルス解読の第一人者である著者が,大量の出土史料を駆使して,当時の社会と文化を余すことなく描き出す。ギリシア人の目に映るローマ皇帝,ナイル川の氾濫と農作物の収穫,市場での経済活動,現金と穀物を扱う銀行取引,厳しい徴税や徴発の制度,子供の教育に奔走する親,病気や怪我に際して助けを求めた魔術や医学など,人々の息づかいを伝えるとともに,迫害を受けた初期キリスト教のあり方や,古典作品について古典学の視点から光が当てられる。 巻頭カラー口絵と,訳者による各章の懇切な要約も付し,古代世界へと誘う,わが国初登場のパピルス学入門である。

戴震と中国近代哲学 漢学から哲学へ

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
7,480
石井 剛、知泉書館、2014、464p、A5判
清代考証学の集大成者戴震はカントと同じ1724年に生まれた。20世紀に入り西洋の影響を受けて中国固有の知の体系は急速に再編され,戴震は中国近代哲学の萌芽的存在として注目される。彼は経学者でとりわけ算学や音韻訓詁学に長じていた。当時は文献学的実証研究の考証学が学術史上で最も隆盛な時代であった。そこでなぜ〈戴震の哲学〉が強い影響力を持ち得たのか。そこには中国における哲学をどう理解し構想するかという実践的課題が凝縮していた。
清代末期から民国初期に〈戴震の哲学〉が中国の近代哲学を語る上で最も哲学的なテキストであり中心的トピックになったのはなぜか。さらには〈戴震の哲学〉構築のプロセスで捨象された様々な知の中にこそ,開かれた可能性の種子があったのではないか。ここに著者の主要な関心がある。
Ⅰ部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と,民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して,〈戴震の哲学〉の確立以前の戴震論を考察する。
Ⅱ部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した〈戴震の哲学〉像の特徴を分析し,同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して,戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。
Ⅲ部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が,戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。
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7,480
石井 剛 、知泉書館 、2014 、464p 、A5判
清代考証学の集大成者戴震はカントと同じ1724年に生まれた。20世紀に入り西洋の影響を受けて中国固有の知の体系は急速に再編され,戴震は中国近代哲学の萌芽的存在として注目される。彼は経学者でとりわけ算学や音韻訓詁学に長じていた。当時は文献学的実証研究の考証学が学術史上で最も隆盛な時代であった。そこでなぜ〈戴震の哲学〉が強い影響力を持ち得たのか。そこには中国における哲学をどう理解し構想するかという実践的課題が凝縮していた。 清代末期から民国初期に〈戴震の哲学〉が中国の近代哲学を語る上で最も哲学的なテキストであり中心的トピックになったのはなぜか。さらには〈戴震の哲学〉構築のプロセスで捨象された様々な知の中にこそ,開かれた可能性の種子があったのではないか。ここに著者の主要な関心がある。 Ⅰ部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と,民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して,〈戴震の哲学〉の確立以前の戴震論を考察する。 Ⅱ部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した〈戴震の哲学〉像の特徴を分析し,同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して,戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。 Ⅲ部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が,戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。

聖霊と神のエネルゲイア

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
7,150
G.パラマス 著 大森 正樹 訳、知泉書館、2023、708p
知泉学術叢書22
「聖霊の発出」について東方教会と西方教会の間にある重大な齟齬は非常に由々しい問題であった。
4世紀のニカイア公会議で,「聖霊は父から出て,父と子とともに礼拝される」としたが,西方教会では6世紀に「聖霊は父と〈子からも〉出る」と「子からも」という文言を付加した。この見方が西方教会へ浸潤することにより,東西で論争が展開,その溝は次第に深まった。さらに教会慣行の違いなどもあり,東西教会は1054年に分裂した。
東方教会としては一度公会議で決定された条項に付加や削除を加えるのは,教義の変更で認められないと主張,聖霊の神学についてビザンティン神学を代表する存在であったグレゴリオス・パラマス(1296頃-1359年)は,徹底的な批判を展開した。
本書は既訳の『東方教会の精髄 人間の神化論攷』に続き9つの論攷を翻訳し,全体は三分野の主題として扱われる。
まず「聖霊の発出」に関わる問題,次にパラマスの注目すべき教説「神の本質と働きの区別」を扱い,最後に自然と世界を含むパラマス思想の全体像が明らかにされる。
先の訳書と本書によって,パラマスの主たる思想の大筋が解明される。20世紀半ばから本格的に展開したパラマス研究を踏まえ,今後の研究の礎となる訳業である。
西欧のスコラ学研究の陰となり注目されなかったビザンティン哲学の研究に,新たな扉を開く貴重な翻訳である。
観想の実践を重んずる東方教会の独自性が明らかになる。
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7,150
G.パラマス 著 大森 正樹 訳 、知泉書館 、2023 、708p
知泉学術叢書22 「聖霊の発出」について東方教会と西方教会の間にある重大な齟齬は非常に由々しい問題であった。 4世紀のニカイア公会議で,「聖霊は父から出て,父と子とともに礼拝される」としたが,西方教会では6世紀に「聖霊は父と〈子からも〉出る」と「子からも」という文言を付加した。この見方が西方教会へ浸潤することにより,東西で論争が展開,その溝は次第に深まった。さらに教会慣行の違いなどもあり,東西教会は1054年に分裂した。 東方教会としては一度公会議で決定された条項に付加や削除を加えるのは,教義の変更で認められないと主張,聖霊の神学についてビザンティン神学を代表する存在であったグレゴリオス・パラマス(1296頃-1359年)は,徹底的な批判を展開した。 本書は既訳の『東方教会の精髄 人間の神化論攷』に続き9つの論攷を翻訳し,全体は三分野の主題として扱われる。 まず「聖霊の発出」に関わる問題,次にパラマスの注目すべき教説「神の本質と働きの区別」を扱い,最後に自然と世界を含むパラマス思想の全体像が明らかにされる。 先の訳書と本書によって,パラマスの主たる思想の大筋が解明される。20世紀半ばから本格的に展開したパラマス研究を踏まえ,今後の研究の礎となる訳業である。 西欧のスコラ学研究の陰となり注目されなかったビザンティン哲学の研究に,新たな扉を開く貴重な翻訳である。 観想の実践を重んずる東方教会の独自性が明らかになる。

欧陽脩: 11世紀のユマニスト  知泉学術叢書 17

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
4,620
劉子健 著、小林義廣 訳、知泉書館
唐宋八大家のひとり欧陽脩(1007-72)は,今日に至るまで,古典学(経学)者,歴史家,考古学者,政治家,政治理論家,とりわけ古文の文筆家,詩人として多くの名高い業績を残してきた。
中国では唐代(618-907)の半ばから宋代(960-1279)にかけて中国史上で大きな転換期を迎える。貨幣経済の深化,交易の展開,印刷術の発達をはじめ,貴族支配から官僚統治への発展により,大きな社会的影響が波及した。それに伴い学術(経学)から文芸に至る広い分野で革新が生じ,その運動の一翼を担ったのが欧陽脩であった。科挙で活用される定型的な文体から古文の復興を主唱し,伝統的な儒学を一新して新儒学の構想を展開しつつ,新たな政治改革「慶暦の新政」を試みたが失敗し左遷された。後に宮廷に復帰し,着実な改革を生涯にわたり実践し,王安石の新法や朱熹による道学・理学への道を開いた。
本書は,戦後アメリカで活躍した代表的歴史家である著者が,欧陽脩の人生と著作活動の全体像を西洋の読者に分かりやすく提示した定評の概説書である。宋代以降,一千年の長きにわたり中国史に脈々と流れる伝統の源泉として,唐宋変革期の実相に迫る上で,本書の叙述は読者に新たな示唆を与えよう。英語から日本語に訳される詩文も相まって,傑出した文人・ユマニストの活き活きとした全貌が開かれる。

お届けまで2~3週間ほどお時間を頂戴いたします。
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4,620
劉子健 著、小林義廣 訳 、知泉書館
唐宋八大家のひとり欧陽脩(1007-72)は,今日に至るまで,古典学(経学)者,歴史家,考古学者,政治家,政治理論家,とりわけ古文の文筆家,詩人として多くの名高い業績を残してきた。 中国では唐代(618-907)の半ばから宋代(960-1279)にかけて中国史上で大きな転換期を迎える。貨幣経済の深化,交易の展開,印刷術の発達をはじめ,貴族支配から官僚統治への発展により,大きな社会的影響が波及した。それに伴い学術(経学)から文芸に至る広い分野で革新が生じ,その運動の一翼を担ったのが欧陽脩であった。科挙で活用される定型的な文体から古文の復興を主唱し,伝統的な儒学を一新して新儒学の構想を展開しつつ,新たな政治改革「慶暦の新政」を試みたが失敗し左遷された。後に宮廷に復帰し,着実な改革を生涯にわたり実践し,王安石の新法や朱熹による道学・理学への道を開いた。 本書は,戦後アメリカで活躍した代表的歴史家である著者が,欧陽脩の人生と著作活動の全体像を西洋の読者に分かりやすく提示した定評の概説書である。宋代以降,一千年の長きにわたり中国史に脈々と流れる伝統の源泉として,唐宋変革期の実相に迫る上で,本書の叙述は読者に新たな示唆を与えよう。英語から日本語に訳される詩文も相まって,傑出した文人・ユマニストの活き活きとした全貌が開かれる。 お届けまで2~3週間ほどお時間を頂戴いたします。

15世紀ブルゴーニュの財政 財政基盤・通貨政策・管理機構

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
金尾 健美 著、知泉書館、2017/07/31、558p、菊判
従来の研究はブルゴーニュ公の北方政策で獲得した低地地方が主流だったが,本書ではフィリップ・ル・ボンによる1420年頃から四半世紀に至る領地の経営と財政を考察し,宮廷や戦争を支えていた財務基盤を明らかにする。

租税については,地代と間接税収入は1420年代後半をピークに下落していくが,それを補うために御用金や借入金がたびたび課せられた。それらの徴税業務を担った勘定役は世帯調査や実態を把握して住民の不満に対応した。かれらが税の収奪者ではなく,資金融資ネットワークの主体的運営者として機能したことを明らかにする。

通貨政策では,国王貨幣の委託製造で莫大な利益を得るとともに,金銀の含有量を操作するインフレやデフレの政策を通して貨幣は高品位で安定したが,その反面,財政の弾力性は低下した。

首都を持たず連邦制を構成していた統治機構については財務管理の観点から検討される。公領に設置された諮問会と会計院の高い信頼を基に,それらを核として各領邦間の対等で領邦の特性を活かした自立的相互協力ネットワークにより情報と資金が提供されたことを解明する。

本書は会計史料や法史料500点2万枚を体系的に整理・分析し,公家の財政と金融政策の関連を解明して,初めて領邦経営の実態に迫った画期的業績である。

納入までに3週間ほどかかります。
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9,900
金尾 健美 著 、知泉書館 、2017/07/31 、558p 、菊判
従来の研究はブルゴーニュ公の北方政策で獲得した低地地方が主流だったが,本書ではフィリップ・ル・ボンによる1420年頃から四半世紀に至る領地の経営と財政を考察し,宮廷や戦争を支えていた財務基盤を明らかにする。 租税については,地代と間接税収入は1420年代後半をピークに下落していくが,それを補うために御用金や借入金がたびたび課せられた。それらの徴税業務を担った勘定役は世帯調査や実態を把握して住民の不満に対応した。かれらが税の収奪者ではなく,資金融資ネットワークの主体的運営者として機能したことを明らかにする。 通貨政策では,国王貨幣の委託製造で莫大な利益を得るとともに,金銀の含有量を操作するインフレやデフレの政策を通して貨幣は高品位で安定したが,その反面,財政の弾力性は低下した。 首都を持たず連邦制を構成していた統治機構については財務管理の観点から検討される。公領に設置された諮問会と会計院の高い信頼を基に,それらを核として各領邦間の対等で領邦の特性を活かした自立的相互協力ネットワークにより情報と資金が提供されたことを解明する。 本書は会計史料や法史料500点2万枚を体系的に整理・分析し,公家の財政と金融政策の関連を解明して,初めて領邦経営の実態に迫った画期的業績である。 納入までに3週間ほどかかります。

シリアの悲嘆―キリスト教徒虐殺事件 一八六〇年

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
15,400
若林 啓史 著、知泉書館、2019/08/30、944p、A5
1860年,オスマン帝国統治下にあったシリアの中心都市ダマスクスで発生した宗派抗争事件は,多くの犠牲者と広範囲にわたる商店や家屋,宗教施設の破壊という甚大な被害を出した。この事件は,これまで必ずしも正面から扱われてこなかったが,本書は,事件関係者の回想や記録文書など多くの一次史料を収集し,事件の政治的・外交的側面だけでなく,宗教的・社会的側面にも光を当てる意欲的な研究成果である。

中東におけるキリスト教徒共同体の歴史と性格,イスラーム支配下におけるキリスト教徒の境遇,さらにはオスマン帝国の近代化政策や,欧州列強の角逐と諸教会の関係など,広範な視点から時代背景を解説。その上で著者は,事件に直面した3人のキリスト教徒と3人のイスラーム教徒を選び,人物像や一族の歴史,事件に際してのそれぞれの思考や行動を詳細に分析し,1860年事件の多角的で包括的な解明を試みる。終わりに,事件発生後の顚末をたどり,後世に及ぼした影響をも指摘する。

付録として,未だ写本しかないアラビア語史料の中から重要な二作品を初めて校訂・翻訳し,収録する。

わが国でも知られていないこの事件の全貌を通して,現代の中東をより深く知るためにも,歴史的背景や多くの知見を提供する,示唆に富む書物である。

納入までに3週間ほどかかります。
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15,400
若林 啓史 著 、知泉書館 、2019/08/30 、944p 、A5
1860年,オスマン帝国統治下にあったシリアの中心都市ダマスクスで発生した宗派抗争事件は,多くの犠牲者と広範囲にわたる商店や家屋,宗教施設の破壊という甚大な被害を出した。この事件は,これまで必ずしも正面から扱われてこなかったが,本書は,事件関係者の回想や記録文書など多くの一次史料を収集し,事件の政治的・外交的側面だけでなく,宗教的・社会的側面にも光を当てる意欲的な研究成果である。 中東におけるキリスト教徒共同体の歴史と性格,イスラーム支配下におけるキリスト教徒の境遇,さらにはオスマン帝国の近代化政策や,欧州列強の角逐と諸教会の関係など,広範な視点から時代背景を解説。その上で著者は,事件に直面した3人のキリスト教徒と3人のイスラーム教徒を選び,人物像や一族の歴史,事件に際してのそれぞれの思考や行動を詳細に分析し,1860年事件の多角的で包括的な解明を試みる。終わりに,事件発生後の顚末をたどり,後世に及ぼした影響をも指摘する。 付録として,未だ写本しかないアラビア語史料の中から重要な二作品を初めて校訂・翻訳し,収録する。 わが国でも知られていないこの事件の全貌を通して,現代の中東をより深く知るためにも,歴史的背景や多くの知見を提供する,示唆に富む書物である。 納入までに3週間ほどかかります。

オットー朝年代記

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
12,100
メールゼブルクのティートマル 著 三佐川 亮宏 訳注、知泉書館、2021、840p、A5判
EUの歴史的原型として位置づけられる10世紀のヨーロッパ。しかしそれを今に伝える史料は乏しい。本書は,ドイツ,オットー朝期(919-1024)の四大叙述史料の一つを詳細な訳注とともに提供する。
包括的に描かれるのは,著者ティートマルが自ら管轄するメールゼブルク司教教会の歴史と,オットー朝の5代にわたる歴代国王・皇帝の歴史である。特に10世紀末オットー3世から11世紀初頭ハインリヒ2世の統治に関する記述は唯一無二の同時代史料として価値が高い。東方のスラヴ系諸民族のキリスト教化を任務として設置された司教座ゆえに,ポーランド大公ボレスワフとの15年に及ぶ戦役を詳述,またスラヴ人のアニミズム信仰や社会構成に関して克明にかつ冷静に叙述される。奇蹟,予言,幻視,悪霊,亡霊など,キリスト教と異教との間の宗教史・文化史的証言や,決闘裁判など社会制度の一端をも垣間見せる。
さらに本書は,ティートマル個人の親族や友人および自分自身の救済への願いと,後世への教訓を込めた記録でもある。折々に表明される彼の敬虔な信仰心,家族や友人への情愛,生と死に苦悶する感情の発露,そして厳しい自己批判の言葉は,千年の時空を越え今日のわれわれにも深い共感を呼び起こす。
明快な訳文と丁寧な注,解説や索引により,読者は個々にテーマを発見し,関心を深められるであろう。西洋中世史研究の基礎を築く意義深い業績である。
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メールゼブルクのティートマル 著 三佐川 亮宏 訳注 、知泉書館 、2021 、840p 、A5判
EUの歴史的原型として位置づけられる10世紀のヨーロッパ。しかしそれを今に伝える史料は乏しい。本書は,ドイツ,オットー朝期(919-1024)の四大叙述史料の一つを詳細な訳注とともに提供する。 包括的に描かれるのは,著者ティートマルが自ら管轄するメールゼブルク司教教会の歴史と,オットー朝の5代にわたる歴代国王・皇帝の歴史である。特に10世紀末オットー3世から11世紀初頭ハインリヒ2世の統治に関する記述は唯一無二の同時代史料として価値が高い。東方のスラヴ系諸民族のキリスト教化を任務として設置された司教座ゆえに,ポーランド大公ボレスワフとの15年に及ぶ戦役を詳述,またスラヴ人のアニミズム信仰や社会構成に関して克明にかつ冷静に叙述される。奇蹟,予言,幻視,悪霊,亡霊など,キリスト教と異教との間の宗教史・文化史的証言や,決闘裁判など社会制度の一端をも垣間見せる。 さらに本書は,ティートマル個人の親族や友人および自分自身の救済への願いと,後世への教訓を込めた記録でもある。折々に表明される彼の敬虔な信仰心,家族や友人への情愛,生と死に苦悶する感情の発露,そして厳しい自己批判の言葉は,千年の時空を越え今日のわれわれにも深い共感を呼び起こす。 明快な訳文と丁寧な注,解説や索引により,読者は個々にテーマを発見し,関心を深められるであろう。西洋中世史研究の基礎を築く意義深い業績である。

ことばが紡ぎ出されるとき 声とテクストのあいだ

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
岩波 敦子 編、知泉書館、2026年02月、284p、菊判
「ことば」とは何か。「ことば」は単なる情報伝達の手段ではなく,身体に根ざし,時間の中で生成・消滅し,記憶と集団的連帯を形づくる。語られる声の刹那性と,テクストによる固定化・反復可能性との緊張関係をはらみ,我々の意識に刻まれ,魂の在り方に深く関わる。
本書は,哲学,神学,文学,歴史学,言語学,美術史など分野横断的な知を結集し,古典古代から現代に至るヨーロッパ,イスラーム,ビザンツ世界を中心に,ことばが文化の諸形態において果たしてきた創造的営為を,多角的な視座から検討する共同研究の成果である。
第Ⅰ部では,聖霊論や言語思想を通じて,声が時間的世界に刻印される在り方と,神的なものを伝達する思想的可能性を探究する。第Ⅱ部では,神の語りかけと応答をめぐる聖書解釈やイスラーム美術の銘文を扱い,神と人をつなぐメディアについて論じる。第Ⅲ部では,説教や教化文学を取り上げ,声とテクストが錯綜しながら人々を教え導く言語行為の歴史的展開を描き出す。第Ⅳ部では,儀礼や誓いにおける身体化されたことばが,社会的秩序と紐帯を現前化する力を有していたことを明らかにし,ことばの呪縛力をも考察する。
テクスト論,認識論,表象論,思想史,文化史など多元的なアプローチによる10章の論稿は,有機的に連関し,互いに響き合いながら,ことばの身体性・社会性・歴史性を解き明かしていく。言語文化研究に新たな地平を拓く,刺激に満ちた一冊である。

目次

はじめに
第Ⅰ部 声の刻印とことば
第Ⅱ部 神の語りかけとテクスト/表象
第Ⅲ部 教え導くことばとテクスト
第Ⅳ部 響き合うことばと儀礼
あとがき

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岩波 敦子 編 、知泉書館 、2026年02月 、284p 、菊判
「ことば」とは何か。「ことば」は単なる情報伝達の手段ではなく,身体に根ざし,時間の中で生成・消滅し,記憶と集団的連帯を形づくる。語られる声の刹那性と,テクストによる固定化・反復可能性との緊張関係をはらみ,我々の意識に刻まれ,魂の在り方に深く関わる。 本書は,哲学,神学,文学,歴史学,言語学,美術史など分野横断的な知を結集し,古典古代から現代に至るヨーロッパ,イスラーム,ビザンツ世界を中心に,ことばが文化の諸形態において果たしてきた創造的営為を,多角的な視座から検討する共同研究の成果である。 第Ⅰ部では,聖霊論や言語思想を通じて,声が時間的世界に刻印される在り方と,神的なものを伝達する思想的可能性を探究する。第Ⅱ部では,神の語りかけと応答をめぐる聖書解釈やイスラーム美術の銘文を扱い,神と人をつなぐメディアについて論じる。第Ⅲ部では,説教や教化文学を取り上げ,声とテクストが錯綜しながら人々を教え導く言語行為の歴史的展開を描き出す。第Ⅳ部では,儀礼や誓いにおける身体化されたことばが,社会的秩序と紐帯を現前化する力を有していたことを明らかにし,ことばの呪縛力をも考察する。 テクスト論,認識論,表象論,思想史,文化史など多元的なアプローチによる10章の論稿は,有機的に連関し,互いに響き合いながら,ことばの身体性・社会性・歴史性を解き明かしていく。言語文化研究に新たな地平を拓く,刺激に満ちた一冊である。 目次 はじめに 第Ⅰ部 声の刻印とことば 第Ⅱ部 神の語りかけとテクスト/表象 第Ⅲ部 教え導くことばとテクスト 第Ⅳ部 響き合うことばと儀礼 あとがき 納入までに3週間ほどかかります。

デカルトの知性主義 分析的方法の精神化とその基づけ

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,050
小沢 明也 著、知泉書館、2025年2月、358p、菊判
デカルトは「近代哲学の父」と言われるが、それはなぜであろうか。「コギト」という近代哲学の原理を打ち立て、近代科学を産み出す幾何学的方法の発見、前時代の学を根本的に壊滅させ、物体の本質を延長とみなす機械論的科学論などがその理由である。しかし現代においてヨーロッパ哲学はデカルト哲学というアイデンティティを失い自己喪失に陥っている。本書はデカルト研究を通して再び「哲学すること」を問いかける。デカルト研究、哲学史研究を、たんなる対象研究に終わらせるのではなく、自らの「哲学の実践」とすることを示した労作。

目次

略記号
はじめに
 序章 哲学者研究の哲学

第Ⅰ部 方法
 第1章 方法の誕生――方法の新たな精神化の歴史
 第2章 数学のモデル――数学的方法と方法の精神
 第3章 推論と理性――デカルトの三段論法批判から形而上学の方法へ

第Ⅱ部 懐疑
 第4章 作者の発作ないしは方法の危機
 第5章 精神を感覚から引き離すこと――トマスの抽象とデカルトの懐疑

第Ⅲ部 コギトとエゴの存在
 第6章 『規則論』における“Ego sum”と“Ego cogito”の順序関係について
 第7章 ソクラテス的反転――ドゥビトの確実性からスムの必然性へ
 第8章 エゴの持続と観念の永続

第Ⅳ部 デカルト形而上学の構造
 第9章 方法と第一哲学――エゴの覚醒とコギトの論理構造の展開
 第10章 知性弁護論――反意志主義的解釈の試み
 第11章 デカルトの循環――失われた記憶を求めて
 終章 「欲求」(appétit)の左遷

あとがき
参考文献
人名索引
事項索引

納入までに3週間ほどかかります。
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6,050
小沢 明也 著 、知泉書館 、2025年2月 、358p 、菊判
デカルトは「近代哲学の父」と言われるが、それはなぜであろうか。「コギト」という近代哲学の原理を打ち立て、近代科学を産み出す幾何学的方法の発見、前時代の学を根本的に壊滅させ、物体の本質を延長とみなす機械論的科学論などがその理由である。しかし現代においてヨーロッパ哲学はデカルト哲学というアイデンティティを失い自己喪失に陥っている。本書はデカルト研究を通して再び「哲学すること」を問いかける。デカルト研究、哲学史研究を、たんなる対象研究に終わらせるのではなく、自らの「哲学の実践」とすることを示した労作。 目次 略記号 はじめに  序章 哲学者研究の哲学 第Ⅰ部 方法  第1章 方法の誕生――方法の新たな精神化の歴史  第2章 数学のモデル――数学的方法と方法の精神  第3章 推論と理性――デカルトの三段論法批判から形而上学の方法へ 第Ⅱ部 懐疑  第4章 作者の発作ないしは方法の危機  第5章 精神を感覚から引き離すこと――トマスの抽象とデカルトの懐疑 第Ⅲ部 コギトとエゴの存在  第6章 『規則論』における“Ego sum”と“Ego cogito”の順序関係について  第7章 ソクラテス的反転――ドゥビトの確実性からスムの必然性へ  第8章 エゴの持続と観念の永続 第Ⅳ部 デカルト形而上学の構造  第9章 方法と第一哲学――エゴの覚醒とコギトの論理構造の展開  第10章 知性弁護論――反意志主義的解釈の試み  第11章 デカルトの循環――失われた記憶を求めて  終章 「欲求」(appétit)の左遷 あとがき 参考文献 人名索引 事項索引 納入までに3週間ほどかかります。

イギリス新教育運動の生起と展開 教師の自律性と専門職化の歴史

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
山﨑 洋子 著、知泉書館、2022/02/28、644p、菊判
イギリスの国民教育制度が成立した19世紀末から1930年代を通して展開された新教育運動では,自由,個性,創造性を包摂する宗教的・政治的・社会的カテゴリーの多様性に応じた2つの組織に多くの人々が学内外から参画し,教育の根本原理が探究された。
「子どもの自由」「教育の自由」のために教育の内容や方法の開発を担った教育者や研究者らの運動は,教師の自律性と専門職化を促した。多様な思想や社会的要請に応えた組織や制度とそれに関わる人々,さらには出版メディアの働きに賛同した世論によって教育政策や教育制度は多大な影響を受け,その運動は大きな潮流となった。
しかしこのようなほぼ50年にわたるイギリス新教育運動の全容はいまだ解明されていない。そこには多数の参画者や共鳴者の存在と複雑な事象,さらには運動が多様に展開・拡大したことにより,学校の現場で生じた混乱など,多くの要因が存在した。
著者は長年にわたり膨大な一次史料を収集・整理するとともに,日本における大正期の新教育運動に影響を与えたイギリスの研究をも視野に収めて,イギリス新教育運動の教育学的,社会的意義を解明する。複雑で多様なネットワークや特徴ある数々の改革を通史としてまとめた本書は,内外に類書のない画期的な業績である。
わが国でも教育に対する考え方やあり方の転換,そして教育と福祉の統合,専門家の間の連携などが要請されている。本書の「子ども中心の思想」や改革事例は,教育問題を考えるためにも豊かな知見を与えてくれるであろう。

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9,900
山﨑 洋子 著 、知泉書館 、2022/02/28 、644p 、菊判
イギリスの国民教育制度が成立した19世紀末から1930年代を通して展開された新教育運動では,自由,個性,創造性を包摂する宗教的・政治的・社会的カテゴリーの多様性に応じた2つの組織に多くの人々が学内外から参画し,教育の根本原理が探究された。 「子どもの自由」「教育の自由」のために教育の内容や方法の開発を担った教育者や研究者らの運動は,教師の自律性と専門職化を促した。多様な思想や社会的要請に応えた組織や制度とそれに関わる人々,さらには出版メディアの働きに賛同した世論によって教育政策や教育制度は多大な影響を受け,その運動は大きな潮流となった。 しかしこのようなほぼ50年にわたるイギリス新教育運動の全容はいまだ解明されていない。そこには多数の参画者や共鳴者の存在と複雑な事象,さらには運動が多様に展開・拡大したことにより,学校の現場で生じた混乱など,多くの要因が存在した。 著者は長年にわたり膨大な一次史料を収集・整理するとともに,日本における大正期の新教育運動に影響を与えたイギリスの研究をも視野に収めて,イギリス新教育運動の教育学的,社会的意義を解明する。複雑で多様なネットワークや特徴ある数々の改革を通史としてまとめた本書は,内外に類書のない画期的な業績である。 わが国でも教育に対する考え方やあり方の転換,そして教育と福祉の統合,専門家の間の連携などが要請されている。本書の「子ども中心の思想」や改革事例は,教育問題を考えるためにも豊かな知見を与えてくれるであろう。 納入までに3週間ほどかかります。

中世における信仰と知

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
上智大学中世思想研究所 編、知泉書館、2013/03/30、482p、A5
本書はキリスト教古代から近世にいたる「信仰と知」をめぐる思索を代表的な思想家を通して解明する。古典古代で形成された知の探究構造はいかに聖書理解に受け継がれたか,信仰における問題意識に理性はいかに迫り,それ自体としては表現できない超越的な事態を理性はいかに理解へともたらすのかなど,多様な問題に光をあてる。
キリスト教がギリシア・ローマの思想と対峙した2世紀,教父たちは古代の知恵を信仰理解と信仰生活に生かすために,ヘレニズム的テキスト解釈を聖書解釈へ導入し,中期プラトン主義による救済史的神学体系の構築に挑んだ。
11世紀のラテン中世では,信仰内容を「理性のみによって」探究する初期スコラ学がアンセルムスにより形成され,「信仰と知」は自らに目覚めた理性と聖書理解および教会の伝統との関係を問う「理性と権威」として主題化された。
アリストテレス哲学がイスラム世界から受容された13世紀の盛期スコラ学では,「知」は経験的認識に基づいた「学知」となり,信仰理解は「大全」にまとめ上げられ,「信仰と知」は大学において「神学と哲学」として提起された。
14世紀の後期スコラ学になると哲学と神学の密接な関係が神学の優位性とともに解体し,経験と個体を重視するスコトゥスとオッカムの思惟の展開,また思弁的知性論を軸としたエックハルトからクザーヌスへの潮流が,イギリス経験論と大陸合理論,ドイツ観念論へと展開していった。
「信仰と知」から見た中世思想史としても格好の基本文献。

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上智大学中世思想研究所 編 、知泉書館 、2013/03/30 、482p 、A5
本書はキリスト教古代から近世にいたる「信仰と知」をめぐる思索を代表的な思想家を通して解明する。古典古代で形成された知の探究構造はいかに聖書理解に受け継がれたか,信仰における問題意識に理性はいかに迫り,それ自体としては表現できない超越的な事態を理性はいかに理解へともたらすのかなど,多様な問題に光をあてる。 キリスト教がギリシア・ローマの思想と対峙した2世紀,教父たちは古代の知恵を信仰理解と信仰生活に生かすために,ヘレニズム的テキスト解釈を聖書解釈へ導入し,中期プラトン主義による救済史的神学体系の構築に挑んだ。 11世紀のラテン中世では,信仰内容を「理性のみによって」探究する初期スコラ学がアンセルムスにより形成され,「信仰と知」は自らに目覚めた理性と聖書理解および教会の伝統との関係を問う「理性と権威」として主題化された。 アリストテレス哲学がイスラム世界から受容された13世紀の盛期スコラ学では,「知」は経験的認識に基づいた「学知」となり,信仰理解は「大全」にまとめ上げられ,「信仰と知」は大学において「神学と哲学」として提起された。 14世紀の後期スコラ学になると哲学と神学の密接な関係が神学の優位性とともに解体し,経験と個体を重視するスコトゥスとオッカムの思惟の展開,また思弁的知性論を軸としたエックハルトからクザーヌスへの潮流が,イギリス経験論と大陸合理論,ドイツ観念論へと展開していった。 「信仰と知」から見た中世思想史としても格好の基本文献。 納入までに3週間ほどかかります。

戸籍からみた朝鮮の周縁 17-19世紀の社会変動と僧・白丁

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
4,950
山内 民博 著、知泉書館、2021、276p、菊判
戸籍によって民を把握する試みは,古代中国に始まり,東アジア各地で行われた。現存する17世紀以降の朝鮮戸籍には,戸を単位に個人の姓名・年齢・祖先名や職役が記され,戸籍を通じ人々を編成・把握しようとする公権力の意思が伺える。そこには家族や村落,特定の職役集団など様々な社会集団の姿が立ち現れるが,その狭間で周縁的,例外的な扱いを受ける人々も確認できる。
本書は,そうした周縁的社会集団の中でも,僧と白丁(柳器匠・皮匠)に注目し,身分概念では十分に捉えきれない彼らの社会的実態を史料に即して解明し,17~19世紀における近世朝鮮社会の変化を考察する。
初めに,19世紀の戸籍大帳により僧と柳器匠の社会的位置を考察し,それらがいかに形成されてきたのかを15~16世紀に遡り,王朝実録や日記記事を用いて論述する。次に1675年の戸籍制度改革の前後,僧と柳器匠・皮匠が戸籍に登場し始める時期を取り上げる。また18世紀以降,柳器匠・皮匠の戸籍の把握と認識方法の変化により身分変動を再考し,寺庵内の諸集団の特徴,また公的負担とそれへの対応を考察。最後に,19世紀末1896年の甲午改革による新式戸籍と僧籍・屠漢籍の特徴を解明し,さらには寺・僧が王権と関わると同時に芸能民とも結びつく独特な存在だったことをも指摘する。
従来の研究にはなかった周縁に着目し,僧や白丁の戸籍編成上の位置を解明,両班や良賤制理解への貢献とともに,近世の日本史や中国史研究者にも示唆に富む業績。
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山内 民博 著 、知泉書館 、2021 、276p 、菊判
戸籍によって民を把握する試みは,古代中国に始まり,東アジア各地で行われた。現存する17世紀以降の朝鮮戸籍には,戸を単位に個人の姓名・年齢・祖先名や職役が記され,戸籍を通じ人々を編成・把握しようとする公権力の意思が伺える。そこには家族や村落,特定の職役集団など様々な社会集団の姿が立ち現れるが,その狭間で周縁的,例外的な扱いを受ける人々も確認できる。 本書は,そうした周縁的社会集団の中でも,僧と白丁(柳器匠・皮匠)に注目し,身分概念では十分に捉えきれない彼らの社会的実態を史料に即して解明し,17~19世紀における近世朝鮮社会の変化を考察する。 初めに,19世紀の戸籍大帳により僧と柳器匠の社会的位置を考察し,それらがいかに形成されてきたのかを15~16世紀に遡り,王朝実録や日記記事を用いて論述する。次に1675年の戸籍制度改革の前後,僧と柳器匠・皮匠が戸籍に登場し始める時期を取り上げる。また18世紀以降,柳器匠・皮匠の戸籍の把握と認識方法の変化により身分変動を再考し,寺庵内の諸集団の特徴,また公的負担とそれへの対応を考察。最後に,19世紀末1896年の甲午改革による新式戸籍と僧籍・屠漢籍の特徴を解明し,さらには寺・僧が王権と関わると同時に芸能民とも結びつく独特な存在だったことをも指摘する。 従来の研究にはなかった周縁に着目し,僧や白丁の戸籍編成上の位置を解明,両班や良賤制理解への貢献とともに,近世の日本史や中国史研究者にも示唆に富む業績。

聖歌隊の誕生 カンブレー大聖堂の音楽組織

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
山本 成生 著、知泉書館、2013/02/25、618p、A5
本書は「音楽拠点」研究という視点より,中世からルネサンスにかけての「音楽家」の社会的身分のあり方と彼らが属していた組織の解明を試みる。考察対象である15-16世紀は「ポリフォニー(多声音楽)」とよばれる複雑な音楽様式が開花した変革の時代でもあった。「音楽拠点」とは,貴族の私的礼拝堂や教会,都市といった前近代社会において音楽の生産,流通,消費を担っていた機関を指し,本書が扱うカンブレー大聖堂には膨大な史料が残されている。
大聖堂では参事会が日々の霊的・世俗的運営を担い,その下で彼らの代わりに聖務を行う「代理」と呼ばれる下級聖職者,そして数名の少年とその教師からなる「少年聖歌隊」が音楽活動を行っていた。「聖歌隊」の構成員は「聖職者」である一方,中世後期になると音楽に関する専門的な能力が求められるようになる。
著者は未刊行の「参事会審議録」を駆使して,参事会の施策や音楽に造詣が深い「音楽家参事会員」の経歴,「代理」たちの活動と人的構成,聖歌隊教師の音楽家としてのキャリアや雇用に関わる参事会との駆け引きなど多角的な分析を通して,聖職者と音楽家が未分離な状態のなかで多様な生命力に満ちた「聖歌隊」が形成されていく姿を解明する。
音楽史研究では音楽様式や大作曲家の作品・生涯を偏重し,多声音楽の発達と大作曲家の活躍によりクラシック音楽の芸術様式が形成されたと言われるが,実際は複雑で様々な可能性と限界のなかで生成されたことが明らかにされる。

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9,900
山本 成生 著 、知泉書館 、2013/02/25 、618p 、A5
本書は「音楽拠点」研究という視点より,中世からルネサンスにかけての「音楽家」の社会的身分のあり方と彼らが属していた組織の解明を試みる。考察対象である15-16世紀は「ポリフォニー(多声音楽)」とよばれる複雑な音楽様式が開花した変革の時代でもあった。「音楽拠点」とは,貴族の私的礼拝堂や教会,都市といった前近代社会において音楽の生産,流通,消費を担っていた機関を指し,本書が扱うカンブレー大聖堂には膨大な史料が残されている。 大聖堂では参事会が日々の霊的・世俗的運営を担い,その下で彼らの代わりに聖務を行う「代理」と呼ばれる下級聖職者,そして数名の少年とその教師からなる「少年聖歌隊」が音楽活動を行っていた。「聖歌隊」の構成員は「聖職者」である一方,中世後期になると音楽に関する専門的な能力が求められるようになる。 著者は未刊行の「参事会審議録」を駆使して,参事会の施策や音楽に造詣が深い「音楽家参事会員」の経歴,「代理」たちの活動と人的構成,聖歌隊教師の音楽家としてのキャリアや雇用に関わる参事会との駆け引きなど多角的な分析を通して,聖職者と音楽家が未分離な状態のなかで多様な生命力に満ちた「聖歌隊」が形成されていく姿を解明する。 音楽史研究では音楽様式や大作曲家の作品・生涯を偏重し,多声音楽の発達と大作曲家の活躍によりクラシック音楽の芸術様式が形成されたと言われるが,実際は複雑で様々な可能性と限界のなかで生成されたことが明らかにされる。 納入までに3週間ほどかかります。

高橋亨朝鮮儒学論集

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,350
川原 秀城 ・金 光来 編訳、知泉書館、2011、480p、A5判
高橋亨(1878-1967)は戦前戦後を通じて活躍した朝鮮思想研究の第一人者である。戦前は生活・研究の拠点を朝鮮に置き,京城帝国大学で教育と研究に従事,戦後は天理大学において朝鮮学会の創立・運営に関わった。本書は高橋の朝鮮儒学関連論文を編修校訂し,原典に翻訳を付して読者の便を図った初めての論文集である。
高橋の朝鮮儒学研究は,鋭敏かつ的確な思想分析と論理的整合性を備えた,他の追随を許さない出色の研究であり,往事の研究とは一線を画す朝鮮思想研究の嚆矢とも言うべきものである。朝鮮儒学研究においては,社会史的研究や書誌学的研究はさておき,思想の醍醐味を論じる学説史的研究では史上,高橋の研究を凌駕するものはなく,現在も依然として最良の研究の一つである。
高橋は朝鮮総督府の文教政策に深く関与し,日本帝国の高級官僚出身の朝鮮研究者として,植民地主義的な行政文書や皇国史観の宣伝文も多く残したために戦後,彼の研究が顧みられることが少なかった。編者らは高橋の朝鮮儒学研究が評価に値し,熟読すべきところがあり,植民地主義者ゆえに優れた研究成果を丸ごと抹消するのはあまりに惜しいと考え本書の編纂を企画した。
わが国の東アジア研究の質的向上には朝鮮思想研究が必須であり,良質な教材が必要である。また朝鮮思想研究の充実は他の朝鮮研究のレベルアップとともに日本研究をより深化させると考えられ,さらに東アジア学の構築のために朝鮮の事象は無視できず,中国,朝鮮,日本の文化交流の過程そのものを分析することが肝要である。本書はこれらの要請に応えることを期して刊行された。

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9,350
川原 秀城 ・金 光来 編訳 、知泉書館 、2011 、480p 、A5判
高橋亨(1878-1967)は戦前戦後を通じて活躍した朝鮮思想研究の第一人者である。戦前は生活・研究の拠点を朝鮮に置き,京城帝国大学で教育と研究に従事,戦後は天理大学において朝鮮学会の創立・運営に関わった。本書は高橋の朝鮮儒学関連論文を編修校訂し,原典に翻訳を付して読者の便を図った初めての論文集である。 高橋の朝鮮儒学研究は,鋭敏かつ的確な思想分析と論理的整合性を備えた,他の追随を許さない出色の研究であり,往事の研究とは一線を画す朝鮮思想研究の嚆矢とも言うべきものである。朝鮮儒学研究においては,社会史的研究や書誌学的研究はさておき,思想の醍醐味を論じる学説史的研究では史上,高橋の研究を凌駕するものはなく,現在も依然として最良の研究の一つである。 高橋は朝鮮総督府の文教政策に深く関与し,日本帝国の高級官僚出身の朝鮮研究者として,植民地主義的な行政文書や皇国史観の宣伝文も多く残したために戦後,彼の研究が顧みられることが少なかった。編者らは高橋の朝鮮儒学研究が評価に値し,熟読すべきところがあり,植民地主義者ゆえに優れた研究成果を丸ごと抹消するのはあまりに惜しいと考え本書の編纂を企画した。 わが国の東アジア研究の質的向上には朝鮮思想研究が必須であり,良質な教材が必要である。また朝鮮思想研究の充実は他の朝鮮研究のレベルアップとともに日本研究をより深化させると考えられ,さらに東アジア学の構築のために朝鮮の事象は無視できず,中国,朝鮮,日本の文化交流の過程そのものを分析することが肝要である。本書はこれらの要請に応えることを期して刊行された。 納入までに3週間ほどかかります。

古典の挑戦 第2版 古代ギリシア・ローマ研究ナビ

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
5,830
葛西康徳(編), ヴァネッサ・カッツァート(編), 吉川斉(編), 末吉未来(編)、知泉書館、202・・・
21世紀の今,古代ギリシア・ローマを学ぶ意義とは何か。様々な社会的・地理的・人種的背景を持つ人々が交流した多様な古代社会,その姿を描き出した豊富な作品群。古典とは,人間と社会の困難な状況を示すことで,私たちにヒントを与えてくれる強力な〈武器〉なのである。
本書は,オックスフォード大学やケンブリッジ大学で古典学の教育を受け,国際的に第一線で活躍する研究者が,日本人の夏期短期留学生に向けて行う西洋古典学への招待である。古典の最前線の問題に,それぞれ独特の発想とナラティヴで斬り込み,聴衆を魅了する。

第1部「記憶と再現」は,古代ギリシアが影響を受け,近年進展の目覚ましい近東文学を紹介した後,ホメロス,抒情詩,悲劇,喜劇,ヘレニズム文学,ラテン詩文など基本的テーマを丁寧に説明する。セカンド・ソフィスティックの紹介は日本で初めてとなるだろう。

第2部「素材と受容」では,20世紀に急速に発展したパピルス研究や,美術,壺絵,神話,文献学など最先端の業績を踏まえて解説する。そして日本の古典劇とギリシア演劇との比較,およびイソップ寓話の受容を見ていく。

第3部「思想と人間」は,哲学,弁論術,歴史,宗教,法などヘレニズム文化の中核的テーマを説明し,ギリシア人とは何かを考える。ギリシア・ローマの法と裁判は,近代の政治・法制度を理解する上でも必須の教養である。さらには現在注目される合唱隊の紹介,および人類学の視点から古典学の再解釈を試みる。

人文学の基礎である西洋古典学の森に学習者を導く最良の道案内。好評を博した初版に,新たに7章分のテーマを大幅増補して,最新の改訂を施した充実の決定版である。

納入までに3週間ほどかかります。 和本
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5,830
葛西康徳(編), ヴァネッサ・カッツァート(編), 吉川斉(編), 末吉未来(編) 、知泉書館 、2025年04月 、748p 、菊判
21世紀の今,古代ギリシア・ローマを学ぶ意義とは何か。様々な社会的・地理的・人種的背景を持つ人々が交流した多様な古代社会,その姿を描き出した豊富な作品群。古典とは,人間と社会の困難な状況を示すことで,私たちにヒントを与えてくれる強力な〈武器〉なのである。 本書は,オックスフォード大学やケンブリッジ大学で古典学の教育を受け,国際的に第一線で活躍する研究者が,日本人の夏期短期留学生に向けて行う西洋古典学への招待である。古典の最前線の問題に,それぞれ独特の発想とナラティヴで斬り込み,聴衆を魅了する。 第1部「記憶と再現」は,古代ギリシアが影響を受け,近年進展の目覚ましい近東文学を紹介した後,ホメロス,抒情詩,悲劇,喜劇,ヘレニズム文学,ラテン詩文など基本的テーマを丁寧に説明する。セカンド・ソフィスティックの紹介は日本で初めてとなるだろう。 第2部「素材と受容」では,20世紀に急速に発展したパピルス研究や,美術,壺絵,神話,文献学など最先端の業績を踏まえて解説する。そして日本の古典劇とギリシア演劇との比較,およびイソップ寓話の受容を見ていく。 第3部「思想と人間」は,哲学,弁論術,歴史,宗教,法などヘレニズム文化の中核的テーマを説明し,ギリシア人とは何かを考える。ギリシア・ローマの法と裁判は,近代の政治・法制度を理解する上でも必須の教養である。さらには現在注目される合唱隊の紹介,および人類学の視点から古典学の再解釈を試みる。 人文学の基礎である西洋古典学の森に学習者を導く最良の道案内。好評を博した初版に,新たに7章分のテーマを大幅増補して,最新の改訂を施した充実の決定版である。 納入までに3週間ほどかかります。 和本

中国思想史論攷  宗教のある風景

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
4,950
西脇 常記 著、知泉書館、2022、280ページ、A5
本書は仏教やキリスト教など宗教が社会や人間に大きな影響力をもった時代を考察し,仏教史への視座を提供する。
第一部では20世紀初めにプロシャ学術調査隊がトルファン地域(現新疆ウィグル自治区)で収集した文書は,第2次世界大戦後にソ連によりベルリンから持ち去られた。冷戦終結後にベルリン・トルファン研究所で文書の目録作成が行われ,著者もそれに参加し,その関連でトルファン文書を検討する機会を得て,その成果の一部を示す。
第二部では6世紀の南北朝末期の4人の高僧,釈亡名,江総,釈曇延,釈静藹らの波乱に満ちた人生と仏教が時代と葛藤した姿を通して仏教思想の実態を解明する。この時代は3世紀にわたる分裂王朝が隋により統一され,時代の転換期を迎えていた。中でも北周の武帝による廃仏政策は仏教界に甚大な影響を与えた。社会に浸透した仏教とそれに触発された道教は,国家権力の強力な管理の下でその存在意義が問われ,儒教は10世紀の北宋期に勢力を伸長させるが,その源になる力が動き始めていた。
第三部では,18世紀ドイツのプロテスタントの敬虔主義教会の貧しい副牧師がキリスト教の中国布教を夢見た珍しい事例を紹介する。キリスト教の中国布教は15世紀の大航海時代に本格化し,主にイエズス会が担っていた。その中で敬虔主義者は自らが正しい宗教であり,他の宗教はその変型であるとした。孔子も一敬虔主義者であり,創世記により孔子の言説を説明しようとした。中国の情報が流入し始め,それをきっかけに展開した時代を写す試みであった。
<目次>
序文
第一部 吐魯番漢語文書研究補遺
第二部 中国南北朝末期(六世紀)の知識人点描
第三部 あるプロテスタント牧師が描いた中国

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4,950
西脇 常記 著 、知泉書館 、2022 、280ページ 、A5
本書は仏教やキリスト教など宗教が社会や人間に大きな影響力をもった時代を考察し,仏教史への視座を提供する。 第一部では20世紀初めにプロシャ学術調査隊がトルファン地域(現新疆ウィグル自治区)で収集した文書は,第2次世界大戦後にソ連によりベルリンから持ち去られた。冷戦終結後にベルリン・トルファン研究所で文書の目録作成が行われ,著者もそれに参加し,その関連でトルファン文書を検討する機会を得て,その成果の一部を示す。 第二部では6世紀の南北朝末期の4人の高僧,釈亡名,江総,釈曇延,釈静藹らの波乱に満ちた人生と仏教が時代と葛藤した姿を通して仏教思想の実態を解明する。この時代は3世紀にわたる分裂王朝が隋により統一され,時代の転換期を迎えていた。中でも北周の武帝による廃仏政策は仏教界に甚大な影響を与えた。社会に浸透した仏教とそれに触発された道教は,国家権力の強力な管理の下でその存在意義が問われ,儒教は10世紀の北宋期に勢力を伸長させるが,その源になる力が動き始めていた。 第三部では,18世紀ドイツのプロテスタントの敬虔主義教会の貧しい副牧師がキリスト教の中国布教を夢見た珍しい事例を紹介する。キリスト教の中国布教は15世紀の大航海時代に本格化し,主にイエズス会が担っていた。その中で敬虔主義者は自らが正しい宗教であり,他の宗教はその変型であるとした。孔子も一敬虔主義者であり,創世記により孔子の言説を説明しようとした。中国の情報が流入し始め,それをきっかけに展開した時代を写す試みであった。 <目次> 序文 第一部 吐魯番漢語文書研究補遺 第二部 中国南北朝末期(六世紀)の知識人点描 第三部 あるプロテスタント牧師が描いた中国

北朝鮮の内部文書集 第2巻 ソ連軍政期―建国初期

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6,820
木村 光彦 編訳、知泉書館、2025年12月、316p、菊判
朝鮮戦争で北朝鮮から大量の内部文書を捕獲,米国国立公文書館に保存されている資料集の中から,当時の北朝鮮の実情を伝える代表的文書を選び,邦訳編集した。
1巻に続き本巻でも四編に分け,V編 経済運営,Ⅵ編 沙里院紡織工場1947-48,Ⅶ編 沙里院紡織工場1949-50,Ⅷ編 賃金制度・労働,として紹介・解説する。
ソ連共産党支配下でのソ連軍政期の実態と北朝鮮臨時人民委員会による国内の組織活動の計画経済化にともなう多様な現象を明らかにする資料群である。
V編では計画経済化に伴い故障の頻発,資材不足,不良品,在庫管理の欠如や官僚主義の弊害,技術者不足,高い労働移動率や労働規律の欠如など問題が頻出した。
Ⅵ編では個別工場の内部文書を利用する。通常のマクロデータとは違い現場の実態を知るために貴重な資料である。この工場はかつて日本の東洋製糸沙里院工場だったが,北朝鮮では近代工場の一つである。文書は工場と上級機関との間の指示書,報告書からなり,それを通してソ連占領軍が直接に関与していた可能性が示唆される。
Ⅶ編の内部文書では大量の報告書が多くの機関や委員会に提出され,政府の直接関与が解明される。課題は原材料など物資の不足,設備故障,不良品生産,労力の不足など基盤環境や能力欠如など現場の機能障害であった。
Ⅷ編では都給制(賃金制)やボーナス制など多くの賃金システムを試み,労働の動機づけや流動性など働く人に対する政策を講したが,試行錯誤と混迷は続いた。

目次

凡例
解説
第Ⅴ編 経済運営
第Ⅵ編 沙里院紡織工場 1947-48
第Ⅶ編 沙里院紡織工場 1949-50
第Ⅷ編 賃金制度・労働

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6,820
木村 光彦 編訳 、知泉書館 、2025年12月 、316p 、菊判
朝鮮戦争で北朝鮮から大量の内部文書を捕獲,米国国立公文書館に保存されている資料集の中から,当時の北朝鮮の実情を伝える代表的文書を選び,邦訳編集した。 1巻に続き本巻でも四編に分け,V編 経済運営,Ⅵ編 沙里院紡織工場1947-48,Ⅶ編 沙里院紡織工場1949-50,Ⅷ編 賃金制度・労働,として紹介・解説する。 ソ連共産党支配下でのソ連軍政期の実態と北朝鮮臨時人民委員会による国内の組織活動の計画経済化にともなう多様な現象を明らかにする資料群である。 V編では計画経済化に伴い故障の頻発,資材不足,不良品,在庫管理の欠如や官僚主義の弊害,技術者不足,高い労働移動率や労働規律の欠如など問題が頻出した。 Ⅵ編では個別工場の内部文書を利用する。通常のマクロデータとは違い現場の実態を知るために貴重な資料である。この工場はかつて日本の東洋製糸沙里院工場だったが,北朝鮮では近代工場の一つである。文書は工場と上級機関との間の指示書,報告書からなり,それを通してソ連占領軍が直接に関与していた可能性が示唆される。 Ⅶ編の内部文書では大量の報告書が多くの機関や委員会に提出され,政府の直接関与が解明される。課題は原材料など物資の不足,設備故障,不良品生産,労力の不足など基盤環境や能力欠如など現場の機能障害であった。 Ⅷ編では都給制(賃金制)やボーナス制など多くの賃金システムを試み,労働の動機づけや流動性など働く人に対する政策を講したが,試行錯誤と混迷は続いた。 目次 凡例 解説 第Ⅴ編 経済運営 第Ⅵ編 沙里院紡織工場 1947-48 第Ⅶ編 沙里院紡織工場 1949-50 第Ⅷ編 賃金制度・労働 納入までに3週間ほどかかります。

倫理学講義 第二巻 倫理学講義(全5巻)

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
山田晶(著), 小浜善信(編)、知泉書館、2025年05月、418p、46判
著者は1985年に京都大学を定年退職後,南山大学に移り,自由なテーマによる教養科目の講義を要請された。専門科目しか教授してこなかった著者が,若い人たちも興味をもち,理解できるように分かり易く工夫したのが本シリーズである。哲学・倫理学の深い学識と豊かな知識に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にとっても学問と人生を知るうえで,示唆に富む有益な名講義である。
名古屋での13年,授業で話した主要なテーマは「愛」の問題であった。本巻では愛の諸相について語られる。
「愛とは何か。問われないと私は知っている。問われると,分からなくなる。」愛することは知っている。しかし愛とは何かを知らない。愛の自明性と多義性という両面性と愛の意味を知るために愛の諸形態について考える。
愛については三つの見方がある。プラトン『饗宴』の「エロス」,アリストテレス『ニコマコス倫理学』の「ピリア」,そして『新約聖書』の「アガペー」である。
本書では『饗宴』の論客たちの愛に対する思いを見ながら,エロスの持つ多様で深い意味が紹介される。
さらにキリスト教の「あなたの父なる神」と「キリストと群衆」を通して,神とイエスと群衆が相互に交わりながら,人々の中で息づく愛と,キリスト教の真実を見つめる。
人には好きと嫌いがあり,エロスの愛は反面として「憎しみ」を伴う。それらの根底には「自愛」がある。「自愛」と「他愛」の深刻な抗いにいかに応えるかを考える。
次回の第三巻では「ピリア」と「アガペー」について語られ,「エロス」を含め愛の統合的な理解が明らかにされる。
目次
凡例
まえがき

第Ⅰ部 愛の諸形態――エロス愛について
第Ⅱ部 愛の経験
第Ⅲ部 好きと嫌い
第Ⅳ部 プラトンのエロス論
第Ⅴ部 「あなた方の父」なる神
(一)「あなた方の父」なる神
(二) イエスと群衆
納入までに3週間ほどかかります。
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3,850
山田晶(著), 小浜善信(編) 、知泉書館 、2025年05月 、418p 、46判
著者は1985年に京都大学を定年退職後,南山大学に移り,自由なテーマによる教養科目の講義を要請された。専門科目しか教授してこなかった著者が,若い人たちも興味をもち,理解できるように分かり易く工夫したのが本シリーズである。哲学・倫理学の深い学識と豊かな知識に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にとっても学問と人生を知るうえで,示唆に富む有益な名講義である。 名古屋での13年,授業で話した主要なテーマは「愛」の問題であった。本巻では愛の諸相について語られる。 「愛とは何か。問われないと私は知っている。問われると,分からなくなる。」愛することは知っている。しかし愛とは何かを知らない。愛の自明性と多義性という両面性と愛の意味を知るために愛の諸形態について考える。 愛については三つの見方がある。プラトン『饗宴』の「エロス」,アリストテレス『ニコマコス倫理学』の「ピリア」,そして『新約聖書』の「アガペー」である。 本書では『饗宴』の論客たちの愛に対する思いを見ながら,エロスの持つ多様で深い意味が紹介される。 さらにキリスト教の「あなたの父なる神」と「キリストと群衆」を通して,神とイエスと群衆が相互に交わりながら,人々の中で息づく愛と,キリスト教の真実を見つめる。 人には好きと嫌いがあり,エロスの愛は反面として「憎しみ」を伴う。それらの根底には「自愛」がある。「自愛」と「他愛」の深刻な抗いにいかに応えるかを考える。 次回の第三巻では「ピリア」と「アガペー」について語られ,「エロス」を含め愛の統合的な理解が明らかにされる。 目次 凡例 まえがき 第Ⅰ部 愛の諸形態――エロス愛について 第Ⅱ部 愛の経験 第Ⅲ部 好きと嫌い 第Ⅳ部 プラトンのエロス論 第Ⅴ部 「あなた方の父」なる神 (一)「あなた方の父」なる神 (二) イエスと群衆 納入までに3週間ほどかかります。

東アジア祭祀芸能比較論

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,270
田仲 一成 著、知泉書館、2023、514p、菊判
中国、朝鮮、日本に共通にみられる神事芸能について、それぞれの歴史的な沿革と現状を略述した上で、二国間、あるいは三国間の芸能の交流/影響関係などを考察。東アジアの芸能全体の発生・展開・伝播の状況を明らかにする。
目次
前言
第1章 中国の祭祀芸能
第1節 祈福系の祭祀芸能
第2節 攘災系の祭祀芸能
第3節 鎮魂系の祭祀芸能
第4節 小結
第2章 朝鮮の祭祀芸能
第1節 祈福系の祭祀芸能
第2節 攘災系の祭祀芸能Ⅰ――宮廷儺戯・雑戯
第3節 攘災系の祭祀芸能Ⅱ
第4節 鎮魂系の祭祀芸能
第5節 小結
第3章 日本の祭祀芸能
第1節 祈福系の祭祀芸能
第2節 攘災系の祭祀芸能
第3節 鎮魂系の祭祀芸能Ⅰ
第4節 鎮魂系の祭祀芸能Ⅱ
第5節 小結
第4章 中朝祭祀芸能の比較
第1節 祈福系祭祀芸能の比較
第2節 攘災系祭祀の比較
第3節 鎮魂系祭祀芸能の比較
第4節 小結――儒教儀礼の共有
第5章 朝日祭祀芸能の比較
第1節 祈福系祭祀芸能の比較
第2節 攘災系祭祀芸能の比較
第3節 鎮魂儀礼の比較
第4節 小結――民俗の共通性
補論 朝日仮面劇をめぐる論争
第6章 中日祭祀芸能の比較
第1節 祈福系儀礼の比較
第2節 攘災系祭祀芸能の比較
第3節 鎮魂系祭祀芸能の比較
第4節 小結
第7章 三国祭祀芸能の対照
第1節 豊饒儀礼(農耕儀礼)の対照
第2節 攘災儀礼(発散儀礼)の対照
第3節 鎮魂儀礼(地獄儀礼)の対照
第4節 小結――朝鮮における演劇未発
第8章 劇文学の比較
第1節 逐疫の呪文
第2節 爛熟期の中国戯曲と日本近世戯曲の比較
第3節 西洋と東洋の劇文学の異同――悲劇の比重
第4節 総結
附録Ⅰ 黒川能歴年上演演目表(1839-2010)
附録Ⅱ 黒川狂言歴年上演演目表(1974-2010)
附録Ⅲ 大野舞台猿楽図誌(天保7年〔1841〕序刊,東洋文庫蔵)
参考文献目録
あとがき
索引
英文目次
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6,270
田仲 一成 著 、知泉書館 、2023 、514p 、菊判
中国、朝鮮、日本に共通にみられる神事芸能について、それぞれの歴史的な沿革と現状を略述した上で、二国間、あるいは三国間の芸能の交流/影響関係などを考察。東アジアの芸能全体の発生・展開・伝播の状況を明らかにする。 目次 前言 第1章 中国の祭祀芸能 第1節 祈福系の祭祀芸能 第2節 攘災系の祭祀芸能 第3節 鎮魂系の祭祀芸能 第4節 小結 第2章 朝鮮の祭祀芸能 第1節 祈福系の祭祀芸能 第2節 攘災系の祭祀芸能Ⅰ――宮廷儺戯・雑戯 第3節 攘災系の祭祀芸能Ⅱ 第4節 鎮魂系の祭祀芸能 第5節 小結 第3章 日本の祭祀芸能 第1節 祈福系の祭祀芸能 第2節 攘災系の祭祀芸能 第3節 鎮魂系の祭祀芸能Ⅰ 第4節 鎮魂系の祭祀芸能Ⅱ 第5節 小結 第4章 中朝祭祀芸能の比較 第1節 祈福系祭祀芸能の比較 第2節 攘災系祭祀の比較 第3節 鎮魂系祭祀芸能の比較 第4節 小結――儒教儀礼の共有 第5章 朝日祭祀芸能の比較 第1節 祈福系祭祀芸能の比較 第2節 攘災系祭祀芸能の比較 第3節 鎮魂儀礼の比較 第4節 小結――民俗の共通性 補論 朝日仮面劇をめぐる論争 第6章 中日祭祀芸能の比較 第1節 祈福系儀礼の比較 第2節 攘災系祭祀芸能の比較 第3節 鎮魂系祭祀芸能の比較 第4節 小結 第7章 三国祭祀芸能の対照 第1節 豊饒儀礼(農耕儀礼)の対照 第2節 攘災儀礼(発散儀礼)の対照 第3節 鎮魂儀礼(地獄儀礼)の対照 第4節 小結――朝鮮における演劇未発 第8章 劇文学の比較 第1節 逐疫の呪文 第2節 爛熟期の中国戯曲と日本近世戯曲の比較 第3節 西洋と東洋の劇文学の異同――悲劇の比重 第4節 総結 附録Ⅰ 黒川能歴年上演演目表(1839-2010) 附録Ⅱ 黒川狂言歴年上演演目表(1974-2010) 附録Ⅲ 大野舞台猿楽図誌(天保7年〔1841〕序刊,東洋文庫蔵) 参考文献目録 あとがき 索引 英文目次

倫理学講義 第四巻 倫理学講義(全5巻)

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
山田晶(著), 小浜善信(編)、知泉書館、2025年09月、430p、46判
京都大学を退職後,南山大学などで教養科目として倫理学を担当し,分かり易く,興味深い講義録の集大成である。
哲学・倫理学の学識と豊かな知見に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にも有益な講義である。
第四巻では,マルタとマリアの物語と,生と死というすべての人にとって避けられない問題,謎について考察する。
第Ⅰ部は福音書にある「マルタとマリアの問題」で,受難への道を歩むイエスがマルタとマリアの姉妹の家に迎えられる。マルタはイエスの食事や接待に立ち働き,マリアはイエスの足もとに座り話に聞き入った。マルタはイエスにそれについて不満を述べたが,イエスはマリアを褒めた。この物語は,マリアを観想的生活,マルタを行動的生活として伝統的に理解されていた。しかし著者はイエスは姉妹を差別せずに,それぞれが自分を見つめて振る舞ったものとして,姉妹に等しい愛を注いだと考えたのである。
第Ⅱ部の「生と死の問題」では,人生において「死の経験」だけは経験できないため,神話で多くの物語が語られ,儀式や祭として今日まで引き継がれてきた。
そこでは身体は滅びるが,魂は不死であり永遠に生きると考えられた。身体が滅びた後には何も残らないという唯物論者による見方と,魂は存続するという見方を著者は丹念に追究する。残るのは普遍的な一つの魂か,それとも個人のための多数の魂かが焦点となった。カントの普遍的な魂を紹介するとともに,キリスト教における神の創造を基盤とする個人の存在に根差した個人の魂が残ることを明らかにする。「死の経験」とは何か,重要なテーマが問われた。

目次

凡例
まえがき
第Ⅰ部 マルタとマリアの問題
 第一編 マルタとマリア
 第二編 マルタとマリア
第Ⅱ部 生と死の問題
第Ⅲ部 二つの掟,特に第二の掟について生じる諸問題の考察
 第一編 二つの恵み,生と死
 第二編 生と死
 第三編 魂の不死と人間の尊厳
 第四編 生死の問題――死んだらどうなるか

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3,850
山田晶(著), 小浜善信(編) 、知泉書館 、2025年09月 、430p 、46判
京都大学を退職後,南山大学などで教養科目として倫理学を担当し,分かり易く,興味深い講義録の集大成である。 哲学・倫理学の学識と豊かな知見に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にも有益な講義である。 第四巻では,マルタとマリアの物語と,生と死というすべての人にとって避けられない問題,謎について考察する。 第Ⅰ部は福音書にある「マルタとマリアの問題」で,受難への道を歩むイエスがマルタとマリアの姉妹の家に迎えられる。マルタはイエスの食事や接待に立ち働き,マリアはイエスの足もとに座り話に聞き入った。マルタはイエスにそれについて不満を述べたが,イエスはマリアを褒めた。この物語は,マリアを観想的生活,マルタを行動的生活として伝統的に理解されていた。しかし著者はイエスは姉妹を差別せずに,それぞれが自分を見つめて振る舞ったものとして,姉妹に等しい愛を注いだと考えたのである。 第Ⅱ部の「生と死の問題」では,人生において「死の経験」だけは経験できないため,神話で多くの物語が語られ,儀式や祭として今日まで引き継がれてきた。 そこでは身体は滅びるが,魂は不死であり永遠に生きると考えられた。身体が滅びた後には何も残らないという唯物論者による見方と,魂は存続するという見方を著者は丹念に追究する。残るのは普遍的な一つの魂か,それとも個人のための多数の魂かが焦点となった。カントの普遍的な魂を紹介するとともに,キリスト教における神の創造を基盤とする個人の存在に根差した個人の魂が残ることを明らかにする。「死の経験」とは何か,重要なテーマが問われた。 目次 凡例 まえがき 第Ⅰ部 マルタとマリアの問題  第一編 マルタとマリア  第二編 マルタとマリア 第Ⅱ部 生と死の問題 第Ⅲ部 二つの掟,特に第二の掟について生じる諸問題の考察  第一編 二つの恵み,生と死  第二編 生と死  第三編 魂の不死と人間の尊厳  第四編 生死の問題――死んだらどうなるか 納入までに3週間ほどかかります。

倫理学講義 第五巻 倫理学講義(全5巻)

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
山田晶(著), 小浜善信(編)、知泉書館、2025年10月、400p、46判
本講義は著者が名古屋に移ってから,12年にわたる教養科目を中心にした講義の集大成である。著者自身の生の根本に関わる問題意識を直截に展開した内容である。
「自分とは何か」に始まり,自愛と他愛をめぐる「愛」の諸問題,また「他者」や「共感」の問題,さらに「生死」の問題,そしてニヒリズムにも関わる「世界の意味」や「人間的行為」を主導する理性の役割の問題など,全5巻にわたり倫理学の多様な問題群が取り上げられる。
著者の問いが新たな問いを生み,その探究の行程をたどる読者も読み進めるうちに知らず知らず問題を探究し思索することへと誘われる。著者の問題は読者と共有され,探究そのものが読者の喜びになる。読み終えた後も読者の心に問題が課題として残り,さらなる思索へと誘う不思議な体験となろう。人がものを考える,哲学することが,無意識に身体化されるのである。
本巻のⅠ部「世界の意味」では「私」が「世界」に意味を与え,私が世界の源泉である。したがって死は意味を付与した根原が消失し,世界も意味を失う。人の臨終で「世界は無意味」となるが,「私の原点」のさらなる原点はないのか。存在とは何かが問われる。Ⅱ部「行為と能力」とⅢ部「人間的行為と人間の行為」では,人間が「自己の行為の主」であるがゆえに「人間的行為」が論じられ,自己の行為は意志と理性により支えられる。意志は倫理・道徳に,理性は倫理と現代の先端科学技術に関わる。Ⅳ部「善のラチオについて」では「共通認識」は対話により,「普遍認識」は真実の経験により成立する。最後の講演「マルタとマリア」ではイエスがこの姉妹をどう見たかを語る。

目次

凡例
まえがき
第Ⅰ部 世界の意味
第Ⅱ部 行為と能力――トマス『神学大全』第一部第七八問一―三項,第二部の一,第一問一項を中心に
第Ⅲ部 人間的行為と人間の行為――トマス『神学大全』第二部の一,第一問一項を中心に
第Ⅳ部 善のラチオについて

講演 マルタとマリア

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山田晶(著), 小浜善信(編) 、知泉書館 、2025年10月 、400p 、46判
本講義は著者が名古屋に移ってから,12年にわたる教養科目を中心にした講義の集大成である。著者自身の生の根本に関わる問題意識を直截に展開した内容である。 「自分とは何か」に始まり,自愛と他愛をめぐる「愛」の諸問題,また「他者」や「共感」の問題,さらに「生死」の問題,そしてニヒリズムにも関わる「世界の意味」や「人間的行為」を主導する理性の役割の問題など,全5巻にわたり倫理学の多様な問題群が取り上げられる。 著者の問いが新たな問いを生み,その探究の行程をたどる読者も読み進めるうちに知らず知らず問題を探究し思索することへと誘われる。著者の問題は読者と共有され,探究そのものが読者の喜びになる。読み終えた後も読者の心に問題が課題として残り,さらなる思索へと誘う不思議な体験となろう。人がものを考える,哲学することが,無意識に身体化されるのである。 本巻のⅠ部「世界の意味」では「私」が「世界」に意味を与え,私が世界の源泉である。したがって死は意味を付与した根原が消失し,世界も意味を失う。人の臨終で「世界は無意味」となるが,「私の原点」のさらなる原点はないのか。存在とは何かが問われる。Ⅱ部「行為と能力」とⅢ部「人間的行為と人間の行為」では,人間が「自己の行為の主」であるがゆえに「人間的行為」が論じられ,自己の行為は意志と理性により支えられる。意志は倫理・道徳に,理性は倫理と現代の先端科学技術に関わる。Ⅳ部「善のラチオについて」では「共通認識」は対話により,「普遍認識」は真実の経験により成立する。最後の講演「マルタとマリア」ではイエスがこの姉妹をどう見たかを語る。 目次 凡例 まえがき 第Ⅰ部 世界の意味 第Ⅱ部 行為と能力――トマス『神学大全』第一部第七八問一―三項,第二部の一,第一問一項を中心に 第Ⅲ部 人間的行為と人間の行為――トマス『神学大全』第二部の一,第一問一項を中心に 第Ⅳ部 善のラチオについて 講演 マルタとマリア 納入までに3週間ほどかかります。

旧ソ連の北朝鮮経済資料集

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
20,900
木村 光彦 編、知泉書館、2011/01/31、516p、B5
本書は1946年から65年にわたる20年間の北朝鮮経済に関する旧ソ連の内部文書である。原資料はモスクワのロシア公文書館(外務省公文書館,国立経済公文書館)所蔵になる。本資料集は編者がとくに興味深い70編を邦訳し,時代順に配した。
ここに収録した資料群の内容は朝鮮戦争時までのものが充実しているが,ただ日本の統治を否定的に叙述する一方,北朝鮮経済の再建に対するソ連の貢献を過度に強調している点に注意が必要である。50年代後半からは細かな技術文書が主で経済関係のものは少ない。これは金日成の独自路線により北朝鮮全体をカバーする内部情報をソ連が得る機会が失われていたからであろう。しかしこのような技術文書は当時のソ連,北朝鮮の技術水準を測る重要な資料であり,今日的な観点からも貴重である。
資料1-9は金融状況や土地改革法案,さらに商業,金融,農業,鉱工業を通して生産減少,物資不足が伝えられ,ソ連軍が北朝鮮の鉱産物を戦利品として自国に搬出した事実が示される。
資料10-21では1947年貨幣改革関連の文書と1948年の財政,金融,産業関連の文書により産業の復興状況が詳述され,また北朝鮮とソ連の合弁会社,鉄道事業の概要が記されている。
資料22-33は1950年の産業,財政,輸送関連の文書で,ウラン鉱のひとつモザナイトが大量に北朝鮮からソ連に搬送された。また北朝鮮軍がソウル住民50万人を北に連行する命令や朝鮮戦争初期の空襲被害と対策が記されている。
資料34-45は1951-52年の財政金融,鉱工業,鉄道輸送,兵器工場,商業,発電所,援助協約の文書である。それらにより米軍の空爆下,北朝鮮の軍需生産の努力が明らかにされる。
資料46-55は1953-54年の文書で産業,戦争被害,技術援助の実態が記され,地下兵器工場の建設にソ連技術者が従事した。
資料56-70は1956-65年の文書で,北朝鮮の農業統計の不備や金日成のトウモロコシ重視政策の起源,一連の朝鮮?ソ連科学技術協力委員会による技術移転も失敗したことが示された。

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20,900
木村 光彦 編 、知泉書館 、2011/01/31 、516p 、B5
本書は1946年から65年にわたる20年間の北朝鮮経済に関する旧ソ連の内部文書である。原資料はモスクワのロシア公文書館(外務省公文書館,国立経済公文書館)所蔵になる。本資料集は編者がとくに興味深い70編を邦訳し,時代順に配した。 ここに収録した資料群の内容は朝鮮戦争時までのものが充実しているが,ただ日本の統治を否定的に叙述する一方,北朝鮮経済の再建に対するソ連の貢献を過度に強調している点に注意が必要である。50年代後半からは細かな技術文書が主で経済関係のものは少ない。これは金日成の独自路線により北朝鮮全体をカバーする内部情報をソ連が得る機会が失われていたからであろう。しかしこのような技術文書は当時のソ連,北朝鮮の技術水準を測る重要な資料であり,今日的な観点からも貴重である。 資料1-9は金融状況や土地改革法案,さらに商業,金融,農業,鉱工業を通して生産減少,物資不足が伝えられ,ソ連軍が北朝鮮の鉱産物を戦利品として自国に搬出した事実が示される。 資料10-21では1947年貨幣改革関連の文書と1948年の財政,金融,産業関連の文書により産業の復興状況が詳述され,また北朝鮮とソ連の合弁会社,鉄道事業の概要が記されている。 資料22-33は1950年の産業,財政,輸送関連の文書で,ウラン鉱のひとつモザナイトが大量に北朝鮮からソ連に搬送された。また北朝鮮軍がソウル住民50万人を北に連行する命令や朝鮮戦争初期の空襲被害と対策が記されている。 資料34-45は1951-52年の財政金融,鉱工業,鉄道輸送,兵器工場,商業,発電所,援助協約の文書である。それらにより米軍の空爆下,北朝鮮の軍需生産の努力が明らかにされる。 資料46-55は1953-54年の文書で産業,戦争被害,技術援助の実態が記され,地下兵器工場の建設にソ連技術者が従事した。 資料56-70は1956-65年の文書で,北朝鮮の農業統計の不備や金日成のトウモロコシ重視政策の起源,一連の朝鮮?ソ連科学技術協力委員会による技術移転も失敗したことが示された。 納入までに3週間ほどかかります。

中国の秘密結社と演劇

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 福岡県福岡市博多区中呉服町
6,490
田仲 一成、知泉書館、2024年11月、456p、菊判
近代中国には青幇・紅幇と呼ばれる秘密結社が存在した。戦時中,日本軍が上海を統治する際,協力を得ようとしたのもこの秘密結社であった。本書はこれまで十分研究されてこなかった中国の秘密結社と演劇の関係を初めて解明した先駆的業績である。果たして秘密結社とはどのように誕生し,演劇とどのように結び付いたのか。
上篇では,青幇と演劇の関係を論じる。華北・華中の青幇は,大運河を使い南方の米を北京に運んだ糧米船の水手を起源とする。著者は,日本の興亜院調査班として上海で青幇の調査に従事した増谷達之輔の報告を,その基礎資料と合わせて綿密に精査して,劇場経営の賭けごと的要素と上海租界の治安維持という問題が青幇と演劇人を結び付けたことを解明する。
下篇では,華南の紅幇と劇界の関係を,現地調査に基づき分析する。洪門や天地会とも呼ばれる紅幇は,広東の珠江デルタの水路を,赤く塗った大型舟艇で移動しながら反清活動を行ったことに由来する。長い間謎に包まれてきたシンガポール社公廟に祀られた人物像の解明,香港の廟にみる装飾の発見,戯船である紅船の復元図,粤劇の演目など複数の要素を手がかりに,演劇との関係を追究する。中国の秘密結社は,劇場や遊郭を経営した日本の任侠集団とも類似するが,権力の転覆を狙い徹底的に弾圧を受けた点に決定的な特徴があった。
さらに潮州語の歌集『呉忠恕全歌』の梗概と原文を付す。
演劇を巡る社会構造のみならず,当時の壮絶な人生を伝えて余りある,陰の中国近現代史としても魅力的作品。

目次

(カラー口絵4頁)

前言

上篇 青幇と演劇の関係
第1章 「青幇」の沿革と組織
第2章 民国期上海の青幇
第3章 青幇人物小伝
第3節 俳優
上篇 結語 上海劇壇が青幇と関係を持つ社会的背景

下篇 紅幇と劇界
第1章 南洋における天地会会党
第2章 シンガポールに残る天地会の遺風
第3章 香港に残る天地会の遺風
第4章 天地会会党と演劇

総結 中国の秘密結社と皇帝権力

附録Ⅰ 青幇主要人物伝記資料
附録Ⅱ 潮州歌冊『呉忠恕全歌』8巻
参考文献目録
あとがき
索引
英文目次


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6,490
田仲 一成 、知泉書館 、2024年11月 、456p 、菊判
近代中国には青幇・紅幇と呼ばれる秘密結社が存在した。戦時中,日本軍が上海を統治する際,協力を得ようとしたのもこの秘密結社であった。本書はこれまで十分研究されてこなかった中国の秘密結社と演劇の関係を初めて解明した先駆的業績である。果たして秘密結社とはどのように誕生し,演劇とどのように結び付いたのか。 上篇では,青幇と演劇の関係を論じる。華北・華中の青幇は,大運河を使い南方の米を北京に運んだ糧米船の水手を起源とする。著者は,日本の興亜院調査班として上海で青幇の調査に従事した増谷達之輔の報告を,その基礎資料と合わせて綿密に精査して,劇場経営の賭けごと的要素と上海租界の治安維持という問題が青幇と演劇人を結び付けたことを解明する。 下篇では,華南の紅幇と劇界の関係を,現地調査に基づき分析する。洪門や天地会とも呼ばれる紅幇は,広東の珠江デルタの水路を,赤く塗った大型舟艇で移動しながら反清活動を行ったことに由来する。長い間謎に包まれてきたシンガポール社公廟に祀られた人物像の解明,香港の廟にみる装飾の発見,戯船である紅船の復元図,粤劇の演目など複数の要素を手がかりに,演劇との関係を追究する。中国の秘密結社は,劇場や遊郭を経営した日本の任侠集団とも類似するが,権力の転覆を狙い徹底的に弾圧を受けた点に決定的な特徴があった。 さらに潮州語の歌集『呉忠恕全歌』の梗概と原文を付す。 演劇を巡る社会構造のみならず,当時の壮絶な人生を伝えて余りある,陰の中国近現代史としても魅力的作品。 目次 (カラー口絵4頁) 前言 上篇 青幇と演劇の関係 第1章 「青幇」の沿革と組織 第2章 民国期上海の青幇 第3章 青幇人物小伝 第3節 俳優 上篇 結語 上海劇壇が青幇と関係を持つ社会的背景 下篇 紅幇と劇界 第1章 南洋における天地会会党 第2章 シンガポールに残る天地会の遺風 第3章 香港に残る天地会の遺風 第4章 天地会会党と演劇 総結 中国の秘密結社と皇帝権力 附録Ⅰ 青幇主要人物伝記資料 附録Ⅱ 潮州歌冊『呉忠恕全歌』8巻 参考文献目録 あとがき 索引 英文目次 納入までに3週間ほどかかります。

ハイデッガー=リッカート往復書簡 1912-1933 知泉学術叢書35

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,960
アルフレート・デンカー(編), 渡辺和典(訳)、知泉書館、2025年1月、232p、新書
若きハイデッガーの師弟関係というと現象学の祖フッサールとの関係が語られることが多い。しかし,それ以前より始まる新カント派のリッカートとの師弟関係はどれほど知られているだろうか。
この関係を抜きにして『存在と時間』(1927年)へ至る初期ハイデッガーの思想形成を紐解くことはできない。本書はハイデッガーとリッカートとの約20年間にわたる43通の往復書簡を収録。
この書簡集ではハイデッガーの修学期,1900年代初頭に隆盛を極めていた新カント派の研究と批判により自らの思索を練り上げていった姿を垣間見ることができる。
またハイデッガーのカトリック教会との関係や就職問題,フィンケ,E. ラスク,フッサール,そしてヤスパースとの関係など,実存的な状況も綴られており,「大哲学者」というだけではない側面もうかがい知れる。
さらにハイデッガーの研究発表の資料や講演「問いと判断」,さらに学位論文への主査A. シュナイダーの論評など貴重な「文書資料」も収録。
本書は,かつて日本で多くの翻訳・研究が出されていた新カント派の視点からハイデッガーの思索の現場を照らし,これまで見過ごされてきた思想的鉱脈を見つけるきっかけとなろう。さらに新カント派が時代を担った意味を再考するための有意義な資料である。

目次

凡例

書簡
 ハイデッガーからリッカートへ(31通)
 リッカートからハイデッガーへ(12通)

文書資料
 ハイデッガー「自然科学的概念形成の諸限界を超えるための試み」
   (1913/14冬学期)
 ハイデッガー「問いと判断」
   (1915年7月10日)
 ハイデッガー 学位申請書
   (1913年6月30日)
 ハイデッガー 履歴書と宣誓書
   (1913年6月30日)
 シュナイダー「ハイデッガー氏の学位論文に関する所見」
   (1913年7月10日)
 ハイデッガー 教授資格志願者
   (1915年7月2日)
 リッカート「ハイデッガー博士の教授資格論文に関する所見」
   (1915年7月19日)

編者あとがき
書簡で言及された著作

訳者解説
訳者あとがき
人名索引

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アルフレート・デンカー(編), 渡辺和典(訳) 、知泉書館 、2025年1月 、232p 、新書
若きハイデッガーの師弟関係というと現象学の祖フッサールとの関係が語られることが多い。しかし,それ以前より始まる新カント派のリッカートとの師弟関係はどれほど知られているだろうか。 この関係を抜きにして『存在と時間』(1927年)へ至る初期ハイデッガーの思想形成を紐解くことはできない。本書はハイデッガーとリッカートとの約20年間にわたる43通の往復書簡を収録。 この書簡集ではハイデッガーの修学期,1900年代初頭に隆盛を極めていた新カント派の研究と批判により自らの思索を練り上げていった姿を垣間見ることができる。 またハイデッガーのカトリック教会との関係や就職問題,フィンケ,E. ラスク,フッサール,そしてヤスパースとの関係など,実存的な状況も綴られており,「大哲学者」というだけではない側面もうかがい知れる。 さらにハイデッガーの研究発表の資料や講演「問いと判断」,さらに学位論文への主査A. シュナイダーの論評など貴重な「文書資料」も収録。 本書は,かつて日本で多くの翻訳・研究が出されていた新カント派の視点からハイデッガーの思索の現場を照らし,これまで見過ごされてきた思想的鉱脈を見つけるきっかけとなろう。さらに新カント派が時代を担った意味を再考するための有意義な資料である。 目次 凡例 書簡  ハイデッガーからリッカートへ(31通)  リッカートからハイデッガーへ(12通) 文書資料  ハイデッガー「自然科学的概念形成の諸限界を超えるための試み」    (1913/14冬学期)  ハイデッガー「問いと判断」    (1915年7月10日)  ハイデッガー 学位申請書    (1913年6月30日)  ハイデッガー 履歴書と宣誓書    (1913年6月30日)  シュナイダー「ハイデッガー氏の学位論文に関する所見」    (1913年7月10日)  ハイデッガー 教授資格志願者    (1915年7月2日)  リッカート「ハイデッガー博士の教授資格論文に関する所見」    (1915年7月19日) 編者あとがき 書簡で言及された著作 訳者解説 訳者あとがき 人名索引 納入までに3週間ほどかかります。

倫理学講義 第三巻 倫理学講義(全5巻)

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
山田晶(著), 小浜善信(編)、知泉書館、2025年07月、488p、46判
京都大学を退職後,南山大学などで教養科目として倫理学を担当し,分かり易く語った興味深い講義録の集大成。
哲学・倫理学の学識と豊かな知見に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にとっても有益な講義である。
第二巻では愛の自明性と曖昧性という二面性を語ったうえで「愛とは何か」を問い,愛の三形態であるエロス,ピリア,アガペーのうち,エロスを中心に考察された。
本巻ではこれら三つの愛の特徴と相互関係を総合的に論じた上で,キリスト教の「アガペー」を中心に語られる。
イエスは律法学者から最も重要な律法とは何かを問われ,第一に「心を尽くし,精神を尽くし,思いを尽くして神を愛しなさい」,第二に「隣人を自分のように愛しなさい」と答えた。イエスがこれら二つの掟の深い意味と関係について説くと,律法学者はイエスに反感を抱いた。
エルサレムへの途上の村で,皮膚病を患っている十人がイエスを迎えて癒しを乞うた。病が癒され彼らは喜んで去って行った。ところがその中から異邦人のサマリア人が,神を賛美しながら戻ってきて,イエスの足もとにひれ伏して感謝した。他の人は戻らず,イエスはその人に「あなたの信仰があなたを救った」と言って立ち去らせた。
ある人がエルサレムから下ってくる時に追剝ぎに襲われ,半殺しにされた。祭司やレビ人は知らぬ顔で通りすぎたが,一人のサマリア人がこれを見て憐れに思い介抱した。イエスはこの話を律法学者に話し,隣人とは何かを問うた。
著者はこれらの話から三つの愛とは「自愛」「他愛」とそれらを介した「交流愛」であることを明らかにし,律法と福音の違い,そして神への愛について丁寧に深く考察する。

目次

凡例
まえがき
第Ⅰ部 アガペーとエロス
第Ⅱ部 キリスト教的愛について――自分のように人を愛するとは? 三つの愛,エロス,アガペー,愛の交わり
第Ⅲ部 二つの掟,特に第二の掟について生じる諸問題の考察
第Ⅳ部 律法における倫理
第Ⅴ部 キリスト教と愛
第Ⅵ部 自分のように人を愛するとはいかなることか
第Ⅶ部 二つの掟と新しい掟

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3,850
山田晶(著), 小浜善信(編) 、知泉書館 、2025年07月 、488p 、46判
京都大学を退職後,南山大学などで教養科目として倫理学を担当し,分かり易く語った興味深い講義録の集大成。 哲学・倫理学の学識と豊かな知見に支えられた講義は,学生たちを魅了した。研究者にとっても有益な講義である。 第二巻では愛の自明性と曖昧性という二面性を語ったうえで「愛とは何か」を問い,愛の三形態であるエロス,ピリア,アガペーのうち,エロスを中心に考察された。 本巻ではこれら三つの愛の特徴と相互関係を総合的に論じた上で,キリスト教の「アガペー」を中心に語られる。 イエスは律法学者から最も重要な律法とは何かを問われ,第一に「心を尽くし,精神を尽くし,思いを尽くして神を愛しなさい」,第二に「隣人を自分のように愛しなさい」と答えた。イエスがこれら二つの掟の深い意味と関係について説くと,律法学者はイエスに反感を抱いた。 エルサレムへの途上の村で,皮膚病を患っている十人がイエスを迎えて癒しを乞うた。病が癒され彼らは喜んで去って行った。ところがその中から異邦人のサマリア人が,神を賛美しながら戻ってきて,イエスの足もとにひれ伏して感謝した。他の人は戻らず,イエスはその人に「あなたの信仰があなたを救った」と言って立ち去らせた。 ある人がエルサレムから下ってくる時に追剝ぎに襲われ,半殺しにされた。祭司やレビ人は知らぬ顔で通りすぎたが,一人のサマリア人がこれを見て憐れに思い介抱した。イエスはこの話を律法学者に話し,隣人とは何かを問うた。 著者はこれらの話から三つの愛とは「自愛」「他愛」とそれらを介した「交流愛」であることを明らかにし,律法と福音の違い,そして神への愛について丁寧に深く考察する。 目次 凡例 まえがき 第Ⅰ部 アガペーとエロス 第Ⅱ部 キリスト教的愛について――自分のように人を愛するとは? 三つの愛,エロス,アガペー,愛の交わり 第Ⅲ部 二つの掟,特に第二の掟について生じる諸問題の考察 第Ⅳ部 律法における倫理 第Ⅴ部 キリスト教と愛 第Ⅵ部 自分のように人を愛するとはいかなることか 第Ⅶ部 二つの掟と新しい掟 納入までに3週間ほどかかります。

西洋古代・中世哲学史 <平凡社ライブラリー> <平凡社ライブラリー>

佐藤書房
 東京都八王子市東町
1,500
クラウス・リーゼンフーバー 著 ; 矢玉俊彦 訳、平凡社、2000年8月、393p、16cm
1刷  カバー付  カバーヤケんっし 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好の美本です。
最近、朝日新聞の広告にリーゼンフーバー氏の『中世における理性と霊性』(知泉書館)の宣伝が載っていたものを切り抜いておいてネットで検索してみると、本書を含め同著者のものが平凡社ライブラリーに二冊も収録されていた。ネットで書籍を物色するのには人一倍時間を使っているので、こんな見落としはすることがないとは思っていたが、これは完全なチェック漏れだった。文句なく名著であるし、教科書、教科書風であるから記述は網羅的で基本的であるものの、完全に今の私の関心、譲歩できない特定の観点に一致している。私はクリスチャンでは勿論ないが、読み切るものの少なくなった本の中で本書だけは眠りたくなくなるくらい、読んでいくごとに身が引き締まっていくような、確かに記述は編年体だが、著者の圧縮してみせたこの西欧人による神への考察の数々は歴史の通念とは逆に深化され一定の高みに達していくもので、私には快感であり爽快でさえあった。
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西洋古代・中世哲学史 <平凡社ライブラリー> <平凡社ライブラリー>

1,500
クラウス・リーゼンフーバー 著 ; 矢玉俊彦 訳 、平凡社 、2000年8月 、393p 、16cm
1刷  カバー付  カバーヤケんっし 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好の美本です。 最近、朝日新聞の広告にリーゼンフーバー氏の『中世における理性と霊性』(知泉書館)の宣伝が載っていたものを切り抜いておいてネットで検索してみると、本書を含め同著者のものが平凡社ライブラリーに二冊も収録されていた。ネットで書籍を物色するのには人一倍時間を使っているので、こんな見落としはすることがないとは思っていたが、これは完全なチェック漏れだった。文句なく名著であるし、教科書、教科書風であるから記述は網羅的で基本的であるものの、完全に今の私の関心、譲歩できない特定の観点に一致している。私はクリスチャンでは勿論ないが、読み切るものの少なくなった本の中で本書だけは眠りたくなくなるくらい、読んでいくごとに身が引き締まっていくような、確かに記述は編年体だが、著者の圧縮してみせたこの西欧人による神への考察の数々は歴史の通念とは逆に深化され一定の高みに達していくもので、私には快感であり爽快でさえあった。

倫理学講義 第一巻 倫理学講義(全5巻)

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
3,850
山田晶(著), 小浜善信(編)、知泉書館、2025年01月、496p、46判
著者は1985(昭和60)年に京都大学を定年退職した後,南山大学で教鞭を執るが,そこでテーマは自分で選び自由に語る教養科目の講義を要請された。京大では専門科目しか教えなかったので迷ったが,若い人たちに興味を与え,分かり易く語ることを熟慮して話されたのがこのシリーズである。哲学・倫理学の深い学識と膨大な知識に裏付けられた講義は,多くの学生を魅了した。学生ばかりか研究者も,学問と人生を知るために,今日でも読まれるべき名講義。
本巻では,まず「私とは何か」を問う。これは哲学の根本で,人間にとって最も大切なことである。「A子の話」と「捨八の話」ではナルシシズムと劣等感に苛まれた二人について物語風に語りながら,「真の自己」を知らないためにあやまちと不幸に見舞われる姿を鮮やかに描き出す。
次に愛をテーマに「自愛と他愛」を語る。人が最も愛しているのは自分自身で,愛の根元は「自愛」である。物や人に対する愛も所有する愛なので,いずれも自愛に還元される。そこで自分を愛することと自分を了解することが問題となる。高校生の娘が母親を殺した事件をもとに,母娘の心に生じる葛藤の推移と結末とを心理小説風に描き,「愛と了解」そして「愛と他者理解」の真相を考察する。
最後に「疎外の問題」を論じる。疎外とは,マルクスがヘーゲルの『精神現象学』から転用し,経済学の概念として労働者が「疎外」されていく実態を分析した言葉だが,疎外の現実は「仲間外れにする,される」ことである。そこで「仲間の構造」について,家族や友人・知人から様々な社会集団,国家に至る多様性を通して明らかにされる。

目次

凡例
まえがき
  序論――自分を知るとはいかなることか
  第一章 私とは何者であるか
  第二章 私に分からなくなる私
  第三章 私の探求の課題である私
第Ⅰ部 A子の話
 A子の話――ナルシスとナルシズムについて
第Ⅱ部 捨八の話
 捨八の話
第Ⅲ部 愛の諸形態
 一 愛と対象
 二 愛と了解
 三 愛と共感
第Ⅳ部 疎外の問題
 疎外の問題
あとがき
解説
総目次
索引

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山田晶(著), 小浜善信(編) 、知泉書館 、2025年01月 、496p 、46判
著者は1985(昭和60)年に京都大学を定年退職した後,南山大学で教鞭を執るが,そこでテーマは自分で選び自由に語る教養科目の講義を要請された。京大では専門科目しか教えなかったので迷ったが,若い人たちに興味を与え,分かり易く語ることを熟慮して話されたのがこのシリーズである。哲学・倫理学の深い学識と膨大な知識に裏付けられた講義は,多くの学生を魅了した。学生ばかりか研究者も,学問と人生を知るために,今日でも読まれるべき名講義。 本巻では,まず「私とは何か」を問う。これは哲学の根本で,人間にとって最も大切なことである。「A子の話」と「捨八の話」ではナルシシズムと劣等感に苛まれた二人について物語風に語りながら,「真の自己」を知らないためにあやまちと不幸に見舞われる姿を鮮やかに描き出す。 次に愛をテーマに「自愛と他愛」を語る。人が最も愛しているのは自分自身で,愛の根元は「自愛」である。物や人に対する愛も所有する愛なので,いずれも自愛に還元される。そこで自分を愛することと自分を了解することが問題となる。高校生の娘が母親を殺した事件をもとに,母娘の心に生じる葛藤の推移と結末とを心理小説風に描き,「愛と了解」そして「愛と他者理解」の真相を考察する。 最後に「疎外の問題」を論じる。疎外とは,マルクスがヘーゲルの『精神現象学』から転用し,経済学の概念として労働者が「疎外」されていく実態を分析した言葉だが,疎外の現実は「仲間外れにする,される」ことである。そこで「仲間の構造」について,家族や友人・知人から様々な社会集団,国家に至る多様性を通して明らかにされる。 目次 凡例 まえがき   序論――自分を知るとはいかなることか   第一章 私とは何者であるか   第二章 私に分からなくなる私   第三章 私の探求の課題である私 第Ⅰ部 A子の話  A子の話――ナルシスとナルシズムについて 第Ⅱ部 捨八の話  捨八の話 第Ⅲ部 愛の諸形態  一 愛と対象  二 愛と了解  三 愛と共感 第Ⅳ部 疎外の問題  疎外の問題 あとがき 解説 総目次 索引 納入までに3週間ほどかかります。

中世と近世のあいだ 14世紀におけるスコラ学と神秘思想

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
9,900
上智大学中世思想研究所 編、知泉書館、2007/06/30、576p、A5
中世文化は13世紀の盛期スコラ学において思想的頂点に達したのち,14世紀には危機と転換の時代を迎えた。社会的には経済危機や人口減少,市民階級の勃興と封建体制の動揺,さらにペストや東方からの脅威に加え,領邦国家が神聖ローマ帝国に対する独立性を強め,教皇権力の求心力も弱体化しつつあった。
これら社会環境の変化に伴い,学問言語であるラテン語による知的統一は俗語の成長と大学の設立により弱まり,個別科学の優勢とともに形而上学的体系が批判され,スコラ学は解体されていく。また学問と信仰,言語と実在,世界への結びつきと内面性といった問題群が時代の課題となった。
本書は吟味可能な確実性と経験可能な真理を模索しながら,普遍的知識や自己実現の新たな規範を打ち建てる精神活動が一挙に花開く14世紀の多様な思想潮流を,〈宗教・神秘思想〉〈スコラ学・自然学思想〉〈東方キリスト教思想〉の三つの視角から本格的に考察した画期的業績である。

目次

第1部 宗教・神秘思想(ダンテと哲学―『饗宴』と『神曲』を中心として;ルルスの思想と近代;フライベルクのディートリヒの知性論;マイスター・エックハルトの思想―神の荒野と一者神論;ハインリヒ・ゾイゼとドイツ神秘思潮―マクデブルクのメヒティルトからテルステーゲンへ;ザクセンのルドルフスの霊性とその近代への影響;リュースブルクにおける二面性)

第2部 スコラ学・自然学思想(ガンのヘンリクスとフォンテーヌのゴドフロワの思想;ドゥンス・スコトゥスにおける真理認識の基礎づけ;十四世紀のスコトゥス学派の思想―偽カムプザルのリカルドゥスの代示(スポジチオ)論と個体化の理論
オッカムにおける形象不要論
アダム・デ・ヴォデハムの思想
ジョン・ウィクリフの思想
十四世紀の論理学―現代論理学とどう違っているのか
中世後期の視覚理論の形成)

第3部 東方キリスト教思想(十四世紀ビザンツの哲学的・神学的状況―ヘシュカズムを中心に;十四・十五世紀西欧の学問へのビザンツの影響)

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上智大学中世思想研究所 編 、知泉書館 、2007/06/30 、576p 、A5
中世文化は13世紀の盛期スコラ学において思想的頂点に達したのち,14世紀には危機と転換の時代を迎えた。社会的には経済危機や人口減少,市民階級の勃興と封建体制の動揺,さらにペストや東方からの脅威に加え,領邦国家が神聖ローマ帝国に対する独立性を強め,教皇権力の求心力も弱体化しつつあった。 これら社会環境の変化に伴い,学問言語であるラテン語による知的統一は俗語の成長と大学の設立により弱まり,個別科学の優勢とともに形而上学的体系が批判され,スコラ学は解体されていく。また学問と信仰,言語と実在,世界への結びつきと内面性といった問題群が時代の課題となった。 本書は吟味可能な確実性と経験可能な真理を模索しながら,普遍的知識や自己実現の新たな規範を打ち建てる精神活動が一挙に花開く14世紀の多様な思想潮流を,〈宗教・神秘思想〉〈スコラ学・自然学思想〉〈東方キリスト教思想〉の三つの視角から本格的に考察した画期的業績である。 目次 第1部 宗教・神秘思想(ダンテと哲学―『饗宴』と『神曲』を中心として;ルルスの思想と近代;フライベルクのディートリヒの知性論;マイスター・エックハルトの思想―神の荒野と一者神論;ハインリヒ・ゾイゼとドイツ神秘思潮―マクデブルクのメヒティルトからテルステーゲンへ;ザクセンのルドルフスの霊性とその近代への影響;リュースブルクにおける二面性) 第2部 スコラ学・自然学思想(ガンのヘンリクスとフォンテーヌのゴドフロワの思想;ドゥンス・スコトゥスにおける真理認識の基礎づけ;十四世紀のスコトゥス学派の思想―偽カムプザルのリカルドゥスの代示(スポジチオ)論と個体化の理論 オッカムにおける形象不要論 アダム・デ・ヴォデハムの思想 ジョン・ウィクリフの思想 十四世紀の論理学―現代論理学とどう違っているのか 中世後期の視覚理論の形成) 第3部 東方キリスト教思想(十四世紀ビザンツの哲学的・神学的状況―ヘシュカズムを中心に;十四・十五世紀西欧の学問へのビザンツの影響) 納入までに3週間ほどかかります。

アウグスティヌスと古代教養の終焉

中国書店
 福岡県福岡市博多区中呉服町
12,100
アンリ・イレネ・マルー(著), 岩村清太(訳)、知泉書館、2008/05/30、800p、A5
ギリシアの教養パイデイアが,ローマ世界に普及しラテン化するとともに,異教と神話に起源をもつ自由学芸が,キリスト教と融合していかに西欧中世へと移植可能になったか?
この問いに対しギリシア・ローマの教養を身につけそのキリスト教化を図った代表的人物アウグスティヌスの業績の具体的な分析を通して解明する。彼の生涯はそれ自体が古代自由学芸の実態とその変容を体現していた。アウグスティヌスはアフリカで苦学して自由学芸を修め,文法教師,修辞学教師として活躍,自由学芸の教科書の執筆も手掛けた。
彼は新プラトン主義に導かれキリスト教に入信,司教,博士としてキリスト教徒の知的霊的指導に尽くしつつ,古代の自由学芸を聖書注解,神学,説教といったキリスト教的知的活動に積極的に応用した。キリスト教と自由学芸双方を神の知恵にいたる同一の知的体系の中に位置づけ,キリスト教的知的社会における自由学芸に市民権を与えたが,同時にキリスト教もその摂取をとおしてラテン化された。
古代教養人の知的活動を支えた自由学芸の内容と変容を解明した名著を達意の訳文で実現した待望の書。

目次

第Ⅰ部 すぐれた弁論家にして博識の人アウグスティヌス
第1章 文学的教養 文法
第2章 ギリシア語の知識
第3章 修辞学
第4章 デカダン期の教養人
第5章 博識とその起源
第6章 アウグスティヌスの博識

第Ⅱ部 知恵の探究
第1章 哲学への回心
第2章 学問の課程
第3章 七自由学芸と,?ΓΚΥΚΛΙΟΣ ΠΑΙΔΕΙΑ,百科全書的知識
第4章 アウグスティヌスにおける自由学芸
第5章 哲学志向の自由学芸 1 確実な論証
第6章 哲学志向の自由学芸 2 魂の鍛錬

第Ⅲ部 キリスト教の教え
第1章 キリスト教的教養の始まり
第2章 キリスト教的教養の大枠
第3章 キリスト教的知識人の形成
第4章 アウグスティヌスにおけるキリスト教的予備教養
第5章 聖書とデカダン期の教養
第6章 キリスト教的雄弁術

納入までに3週間ほどかかります。
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アンリ・イレネ・マルー(著), 岩村清太(訳) 、知泉書館 、2008/05/30 、800p 、A5
ギリシアの教養パイデイアが,ローマ世界に普及しラテン化するとともに,異教と神話に起源をもつ自由学芸が,キリスト教と融合していかに西欧中世へと移植可能になったか? この問いに対しギリシア・ローマの教養を身につけそのキリスト教化を図った代表的人物アウグスティヌスの業績の具体的な分析を通して解明する。彼の生涯はそれ自体が古代自由学芸の実態とその変容を体現していた。アウグスティヌスはアフリカで苦学して自由学芸を修め,文法教師,修辞学教師として活躍,自由学芸の教科書の執筆も手掛けた。 彼は新プラトン主義に導かれキリスト教に入信,司教,博士としてキリスト教徒の知的霊的指導に尽くしつつ,古代の自由学芸を聖書注解,神学,説教といったキリスト教的知的活動に積極的に応用した。キリスト教と自由学芸双方を神の知恵にいたる同一の知的体系の中に位置づけ,キリスト教的知的社会における自由学芸に市民権を与えたが,同時にキリスト教もその摂取をとおしてラテン化された。 古代教養人の知的活動を支えた自由学芸の内容と変容を解明した名著を達意の訳文で実現した待望の書。 目次 第Ⅰ部 すぐれた弁論家にして博識の人アウグスティヌス 第1章 文学的教養 文法 第2章 ギリシア語の知識 第3章 修辞学 第4章 デカダン期の教養人 第5章 博識とその起源 第6章 アウグスティヌスの博識 第Ⅱ部 知恵の探究 第1章 哲学への回心 第2章 学問の課程 第3章 七自由学芸と,?ΓΚΥΚΛΙΟΣ ΠΑΙΔΕΙΑ,百科全書的知識 第4章 アウグスティヌスにおける自由学芸 第5章 哲学志向の自由学芸 1 確実な論証 第6章 哲学志向の自由学芸 2 魂の鍛錬 第Ⅲ部 キリスト教の教え 第1章 キリスト教的教養の始まり 第2章 キリスト教的教養の大枠 第3章 キリスト教的知識人の形成 第4章 アウグスティヌスにおけるキリスト教的予備教養 第5章 聖書とデカダン期の教養 第6章 キリスト教的雄弁術 納入までに3週間ほどかかります。

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