水上勉 著、中央公論社、357p、16cm
初版1刷、送料込、書込ナシ、線引ナシ、カバー
水上勉の『近松物語の女たち』は、近松門左衛門の人形浄瑠璃や歌舞伎の作品に登場する女性たちに焦点を当て、彼女たちの内面や生き様を深く掘り下げた評論集です。
本書では、「心中天網島」のおさん、「曽根崎心中」のお初、「女殺油地獄」のお吉など、悲劇的な運命を辿る女性たちが、単なる物語の登場人物としてではなく、一人の人間として、その愛や苦悩、決断の背景にある社会状況や心理描写を通して鮮やかに描き出されます。
水上勉は、自身の生い立ちや文学的視点を交えながら、近松の描く女性たちの情念の深さ、封建社会における女性の立場、そして彼女たちが選び取った悲劇的な結末の意味を考察します。単なる解説に留まらず、現代にも通じる普遍的な人間の感情や葛藤を浮き彫りにすることで、古典文学を新たな視点から読み解く魅力的な一冊となっています。近松作品の愛読者はもちろん、人間の情愛や悲劇に関心のある読者におすすめです。
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