中江昌彦 訳、音楽之友社、1989年3月、358p 図版12枚、20cm
初版 カバー付 カバーヤケ無し 本体天s等点紙魚 こぎ地と地ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
私は、この本の内容が全て真実だと思うほど初心ではない。チャックは、脱税などで何度か法を犯した、虚言癖があると思われる人物である。本書の主な内容は、彼の一族、女性との関係、強盗と刑務所、作曲、南部で受けた人種差別、白人による印税やコンサートチケット売り上げの搾取。
・言い訳とお世辞が散見されるが、しかし、これこそ白人にも受ける音楽を計算して書いたチャックの処世術であり、彼の人間性が良くも悪くも現れており、非常に興味深い。言い訳の一つは、ステージに飛び入りしたキース・リチャーズを追い出した件についてのもの(P.339)。
・第8章は、「俺の曲の作り方」。“Roll Over Beethoven”,”Brown Eyed Handsome Man”, “Rock And Roll Music” などの代表曲について述べている。但し、歌詞に込められた白人への反発心については述べておらず、不満が残る。
・なお、チャックは、序文で、「文章は荒削りでも、伝えている事実には変わりはないはずです。ゴーストライターもいない代わりに、下手な小細工も罪の意識もありません」と述べている。正に彼の個性溢れる文章である。
・前書きは、ブルース・スプリングスティーンのインタビューから起こしたもの。情景が目に浮かぶ、ロッ