大原富枝 著、小学館、2001年4月、229p、20cm
初版 カバー 帯付 カバーヤケ無し 帯ヤケ無 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
婉という女』(野間文芸賞、女流文学賞)で知られる著者の絶筆。「逆境に耐えて生き抜く女性を温かい目で支えながら描く」(三枝和子氏)作品として、稀代の植物学者牧野富太郎の妻・寿衛子を取り上げている。全財産を植物の研究に注ぎ込んだ富太郎。その彼を支えるため、待合の女将として働くことにもなる寿衛子は、想像を絶する生活に耐え抜き、しかも13人の子供(うち6人が成人)をその手で育てた。高知県立牧野植物園に保存されている富太郎と寿衛子の書簡(手紙)を多数引用して、今まで描かれることのなかった2人の〃素顔〃に迫る評伝風小説。さまざまな人間模様を通じて、明治人の気概が伝わってくる。『サライ』連載小説の単行本化。