東京都美術館 編、読売新聞社、c1989、260p、28cm
ごあいさつ
かつては「織物の町」として,また現在は工業都市として知ら
れるフランスの大都市リヨン市の市立美術館は, 200年近い歴史
を持つフランス屈指の美術館であり, 古代から現代に至る国内
外の数多くの質の高い美術品コレクションを有しています。 しか
し、その所蔵品が海外において, まとまった形で公開されたこと
はこれまでありませんでした。
今回初めて, リヨン市当局の特別のご厚意により,「リヨン美
術館特別展 栄光のフランス近代美術」として日本での開催が
実現いたしました。本展は,先にスイス・ローザンヌのエルミター
ジュ財団美術館で開催され,引き続きほぼ同一内容で東京都
美術館と北九州市立美術館の二館で順次開催する画期的な巡
回展でございます。
この展覧会は,リヨン美術館の豊かなコレクションの中から、
アングルからピカソに至る時代の絵画の名品を中心に, 彫刻。
素描,工芸を精選し, フランス近・現代美術の流れを展観いた
します。 ルイ・ジャンモをはじめとする「リヨン派」の画家たちの作
品をここで初めて紹介するのも意義深いことと存じます。 フランス
の 「近代美術」 の栄光の歴史を理解する上で, 本展がまたとな
い機会になるものと確信いたします。
このたびの企画の実現にあたり、格別のご厚情を示された
ミシェル・ノワール市長をはじめとするリヨン市当局の皆様と, フィ
リップ・デュレ館長をはじめとするリヨン美術館のスタッフの皆様,
さらには準備の初期から絶大なご協力をいただいたフランソワ・ド
ールト・エルミタージュ財団美術館理事長に深く感謝申しあげま
す。
最後に本展をご後援下さった外務省, 文化庁, フランス大使
館,またご協賛いただいたTOTO, ミサワホームほか関係各位
に対しまして心からお礼を申し上げます。主催者
状態良好です