監修・編集 清水喜八郎、国井乙彦、石引久弥他、日本医師会、1985-10、211pp、26cm
昭和28年から例年開催している社会保険指導者講習会は,日本医師会会員の生
涯教育の一環として大きな役割を担ってきた. 最新の医学知識, 診断・治療につ
いて会員諸氏に伝達するとともに, 厚生省等との意見交換の場として, 今日の社
会保険診療に果たす意義はまことに大きなものがある。
そのような意味から,一昨年の『高血圧』,昨年の『プライマリ・ケアにおける
肝疾患」と,より実地臨床にふさわしいテーマを志向してきたが,本年の『抗生
物質療法』もまた,われわれ臨床医にとって大変重要なテーマである。
われわれは,つい今世紀のはじめには,伝染病を予防することもできなければ、
いったん発病してしまえば早期に治療することもできなかったが,抗生物質によ
りこの事情は一変した.しかしながら,抗生物質の登場より半世紀を経た今日の
感染症は,原因菌の変化・変遷,宿主の変化などにより,かつての伝染病の概念
では捉えがたいほど著しく変貌しつつある。
本テキストにより,今日の抗生物質療法および感染症の現況を十分に把握して
いただき, 日常診療の場で役立てていただければ、このうえの喜びはない
なお, 本テキストの監修および編集は, 本会の学術企画委員でもある清水喜八
郎東京女子医科大学教授にお願いした。 ご多忙にもかかわらず, 企画編集ならび
に執筆を快く引き受けていただいた各先生に深く感謝申し上げる次第である.
昭和60年10月
日本医師会会長 羽田 春兔
状態:良