僧侶と哲学者 : チベット仏教をめぐる対話 チベット仏教の神髄を知る恰好の書、科学と宗教をめぐる異色の親子の白熱討論! フランスの哲学者ルヴェルは、哲学者とは本来、ソクラテスのように知恵の体現者であり実践者であったはずなのに、現代の哲学も科学も生きる知恵には無関心であることを率直に認める。そして、仏教が西欧で強い関心の的になる背景には、この空白を埋めたいという願望があると考える。彼は、前途洋洋の分子生物学者の道を捨ててチベットの高僧の下で修行した息子リカールと、真摯な議論を交わす。彼によれば、西洋思想の基軸は、意識ある主体としての人間の自立性の確立と、人間による世界への働きかけであり、17世紀以降、みなが歴史の進歩を信じてきた。 完全に行き詰まった世界の現状を前にして、仏教はわれわれに何を与えることができるのか。人間にとって一番大事な問い、いかに生きるべきかについて、僧侶は、仏陀の教えに従い、内面の完成に向かおうとする仏教の真のあり方を哲学者に説く。哲学者は、ギリシャ哲学からライプニッツに至る西洋哲学の歴史、認識論、精神分析などと突き合わせる形で、仏教の精神の科学、観想的科学について僧侶のことばを理解しようと努める。自我は実体のない幻想であり、あるのはたえざる意識の流れのみとする仏教の考え方をめぐって、対話は白熱する。 チベットの仏教文化が今、中国の暴力を伴う強制的近代化に脅かされているのに、なぜダライ・ラマがあくまでも非暴力に徹し、対話を求め続けるのかが、本書によってよくわかる。仏教の本質に発しているのだ。
僧侶と哲学者 : チベット仏教をめぐる対話 チベット仏教の神髄を知る恰好の書、科学と宗教をめぐる異色の親子の白熱討論! フランスの哲学者ルヴェルは、哲学者とは本来、ソクラテスのように知恵の体現者であり実践者であったはずなのに、現代の哲学も科学も生きる知恵には無関心であることを率直に認める。そして、仏教が西欧で強い関心の的になる背景には、この空白を埋めたいという願望があると考える。彼は、前途洋洋の分子生物学者の道を捨ててチベットの高僧の下で修行した息子リカールと、真摯な議論を交わす。彼によれば、西洋思想の基軸は、意識ある主体としての人間の自立性の確立と、人間による世界への働きかけであり、17世紀以降、みなが歴史の進歩を信じてきた。 完全に行き詰まった世界の現状を前にして、仏教はわれわれに何を与えることができるのか。人間にとって一番大事な問い、いかに生きるべきかについて、僧侶は、仏陀の教えに従い、内面の完成に向かおうとする仏教の真のあり方を哲学者に説く。哲学者は、ギリシャ哲学からライプニッツに至る西洋哲学の歴史、認識論、精神分析などと突き合わせる形で、仏教の精神の科学、観想的科学について僧侶のことばを理解しようと努める。自我は実体のない幻想であり、あるのはたえざる意識の流れのみとする仏教の考え方をめぐって、対話は白熱する。 チベットの仏教文化が今、中国の暴力を伴う強制的近代化に脅かされているのに、なぜダライ・ラマがあくまでも非暴力に徹し、対話を求め続けるのかが、本書によってよくわかる。仏教の本質に発しているのだ。
Le moine et le philosophe
ジャン=フランソワ・ルヴェル, マチウ・リカール 著 ; 菊地昌実, 高砂伸邦, 高橋百代 訳、新評・・・
364p 21cm
978-4-7948-0776-2
Le moine et le philosophe
ジャン=フランソワ・ルヴェル, マチウ・リカール 著 ; 菊地昌実, 高砂伸邦, 高橋百代 訳、新評・・・
364p 22cm
4794804180
探検家ヘディンと京都大学 : 残された60枚の模写が語るもの
「日本近世生活絵引」 北海道編・北陸編・東海道編 / 「東アジア生活絵引」 中国江南編・朝鮮風俗画編 全5冊揃 <神奈川大学21世紀COEプログラム「人類文化研究のための非文字資料の体系化」研究成果報告書>
マルチ言語版 絵巻物による日本常民生活絵引 1.2.3 (Multilingual Version of Pictopedia of Everyday Life in Medieval Japan compiled from picture scrolls, vol.1.2.3) <神奈川大学21世紀COEプログラム 「人類文化研究のための非文字資料の体系化」研究成果報告書 >