原作・カレル・チャペック 秦一郎・訳 序・佐藤春夫 装丁・藤井浩祐、高陽書院、昭和13、1冊
函 天地21㎝×左右17.5㎝ほど 「だあしえんか」(昭和書房 昭9)の新装版 本体は和紙装 「この本を店頭から持つてかへることは犬好きにとつては愛らしい小犬を一匹抱いて帰るときと同様に楽しいものに相違ない。(中略)W.H.Riehlの「沈黙議員」とともに天下の愛犬家文庫中に?くべからざる一本である。」(佐藤春夫「序」より)「チャペックの原作「だあしえんか」を邦訳したのはきのえいぬの春まだ浅き日であつた。恰かも太平の世を挙げて、犬に関する催し物や出版物が空前の氾濫を呈した年である。一部の好事家目あての高踏的出版であつたにも拘らず、愛犬趣味の横溢した珍しい動物文学として意外の好評をかち得、久しく絶版になつてゐたのを高陽書院主人の惜しむところとなり、爰に稿を改め、新粧を凝らし、表題も「小犬日記」と更へ、普及版として再び世に贈るはこびとなつたのは望外の喜びである。附録に収めた四行詩「品評会の鼻ぺちゃ君」は英詩人E.V.ルーカスの原作を私が座興に自由な翻案を試みたもの、頁毎に挿入されたパーシス・カームズ描くところの飄逸な原画は、チャペツク自身の機知に富んた前著の漫画と相俟つて必ずや世の童心を愛する人々の迎へるところとならう。」(秦一郎「小犬日記」に序す より)
昭和9年版の装丁も手掛けた藤井浩佑(1882年‐1958年)は彫刻家だが、「犬通」「枇杷の葉と犬」などの著作があり、愛犬家に間違いないと思われる。函少イタミ・シミ 本の背少ヤケ
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