ミシェル・ラゴン 著 ; 大久保和郎 訳、河出書房新社、昭和35年8月、242p、19cm
登場人物
マネース リトゥアニア生れのユダヤ人画
家。 特異な詩情を含んだ抽象画によって一時
名声を得たが,画商の陰謀のために破滅する。
妻イザベルとのあいだにムシアという女の子
があり, 家庭生活はきわめて円満だった。
フォントノワ 理想家肌の詩人で美術批評
家。 マネースを崇拝し擁護したためついには
ジャーナリズムを追われ, 沈黙せしめられる。
アンスラン マネースを崇拝する画家。 社交
的で自分の売名に役立つあらゆる女の閨房に
出入りすることで成功。 マネース排斥の陰謀
に利用され,最後にマネースから妻を奪う。
ミショー 下着製造会社の社長で有名なクレ
一蒐集家。 抽象芸術のパトロンとされている
俗物。 息子シャルルを抽象画家として売出す。
レヴィ=カンヌ ユダヤ系の美術商, マネー
スに面罵されたのを怒ってその破滅を策す。
ブランシュ・ファヴァール 女流水彩画家。
フォントノワと同棲するが, マネースのやり方
をきらい,画壇的成功を求めて女流美術専門
の批評家で好色漢のアルロフの情人となる。
シャルル・ロワ アカデミックな抽象芸術を
擁護する批評家。 マネースを批難しつづける。
モリセ フォントノワと美術誌ラルチスト紙
で同僚だった批評家。 批評を純然たる商売と
割り切って時流に乗った生き方をしている。
ランスブローク 清節を守る老美術批評家。
コラート 抽象画家。 絵で生活できずにキャ
バレで歌っていたが, 或るアメリカ人が, そ
の絵に大金を投じて以来大成功を収める。
オーブラック カフェの主人でコラートのパ
トロン, 好きな無名画家の絵を集めていたが,
コラートの絵が売れ出すと画商に成り上る。
モリニ不遇な一生を送った後, 晩年になっ
てはじめて発見され, 現代彫刻の第一人者と
されながら陋巷に住みつづける狷介な老人。
侯爵夫人 美術界を半耳る社交夫人。 アンス
ランをたらしてみ, マネースへの叛逆を煽る
初版 カバー 少ヤケ グラシン紙包装にてお届け致します。