佐野正人,妙木忍 編著、明石書店、2024年03月、448p、A5判
2000年代以降、K-POPや韓流ドラマなどといった東アジア発の大衆文化が世界を席巻している。新たな東アジアのメディア状況、ジェンダー状況と、そこから生まれてきた大衆文化のカルチャー状況を総合的に提示する論集。
第1部 東アジアのメディア状況
(2010年代における大衆文化の変貌―K-CultureとJ-Cultureの交錯をめぐって/フォーマット・リメイクの潮流と日本のテレビ番組の海外進出/東宝の特殊撮影技術と韓日映画交流史の様相/香港の新派武侠映画における日本映画の影響―映画評論家としての張徹の活動を巡って/日中の韓流ドラマ視聴者の視聴状況の変遷/日本のアニメ聖地巡礼における中国人聖地巡礼者の研究―『SLAM DUNK』を通した観光行動の分析/映画宣伝戦略中日比較研究―アニメ映画『君の名は。』を例として)
第2部 東アジアのジェンダー状況
(伝承の継承とその過程から生まれる人々の縁(えにし)―徳島県三好市山城町における狸話の記憶/「弱者」へのまなざしと当事者性の重視―「東大祝辞」(上野千鶴子、2019年)を読む/韓国映画『はちどり』から拓かれる「サバルタンの友情と連帯」/おばあちゃんたちの共同体―台湾における高齢レズビアンの埋もれた物語/東北地方におけるトランスジェンダーの経験―それぞれの生を記録する/大島渚作品における性的支配の構図―『愛のコリーダ』と『愛の亡霊』を例に/新社会人女性のキャリアプランとライフコース選択における意識変化とその要因)
第3部 東アジアのカルチャー状況
(日本現代ミステリと華文ミステリとの交差/伊集院静の日本文化論とその翻訳をめぐって/周作人における日本文学翻訳に関する考察―『枕草子』を中心に/ロールプレイングゲームに見られるジェンダー差別の形成―『ゼノブレイド』(2010)と『ゼノブレイド2』(2017)を中心に/アダプテーション理論から見る東野圭吾の小説の映画化―『容疑者Xの献身』を中心に/1990年代日本映画における在日中国人の表象/戦後の日系アメリカ文芸雑誌と女性の日本語による創作活動―戦後移住者の見た戦後アメリカ)
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