生の全体性

￥1,000

• 著者 J.クリシュナムルティ 著 ; 大野純一, 聖真一郎 訳
• 出版社 平河出版社
• 刊行年 １９９５年８月
• ページ数 381p
• サイズ 20cm
• ISBN 4892031038
• 状態 良好
• 解説 ６刷　 カバー付　 カバーヤｑケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し書き込み無し保存状態良好です。
  
  
  　「そこで生を、ばらばらでない、全体的で、継続的に流れる全的な運動として、観察してごらん。『継続的に』と言っても、それは時間的な意味においてではない。ふつう、『継続的』という言葉は時間をその裏に含んでいる。しかし、時間的なものではない継続性も存在する。われわれは、過去と未来のあいだの関係を分断することなく、ひとつの継続性として考える。それが、一般に継続性という言葉でわれわれが理解しているものであり、それが時間的なものである。時間は運動である。その終わりに達成されるべき理想をもって、幾歳月をかけていく時間的距離である。時間とは思考を意味している。」
  
  　クリシュナムルティーは、不思議な人だ。難しい言葉を一切使わずに、悟性の高みをありありと示しているように見える。理解できない言葉は何一つないのに、示唆する内容にはいつもたじろがされる。
  
  　「眼を動かさずに観察することだ。というのも、眼を動かせば、思考する頭脳が完全にはたらき出すからである。そこには歪曲が生まれる。眼を動かさずに何かを見つめてごらん。そうすれば、頭脳がどれほど静かになるだろう。眼だけではなく、自分の注意、自分の愛情をもって観察してごらん。注意や愛情があれば、観念ではなく事実を観察するようになる。注意、愛情をもって｛あるがまま｝に近づくようになる。そのあかつきには、判断、非難はいっさいなくなり、人は対極をなすものから解放されるのである。」

マスターID：1657234
初版刊行年：1986.2
ISBN：4892031038