大形徹・武田時昌・平岡隆二・髙井たかね編、臨川書店、2024年2月、424p、B5判・上製
中国伝統医学は、早期治療、予防医学または長生術、養生法、美容術といった多方面の研究に取り組み、道教、仏教、術数学と相互連関することでユニークな文化複合体を形成した。本書では、文理横断的な視点において具体的様相を探り、東アジア世界に開花した医療文化の構造的把握に挑む。京大人文研拠点共同研究の成果論文集。
<目次>
刊行の辞
一 中国医薬学の諸相
第1 章 疫と疫鬼と方相氏
第2 章 『正統道蔵』所収『急救仙方』に記載される「腹の虫」―日本,中近世の鍼灸流儀書への影響をめぐって―
第3 章 本草書の虎にみえる説話的要素
第4 章 五味・五臓と季節―『遵生八牋』から考える―
第5 章 中国伝統医療文化における“鍼灸”と“美容”の共生
研究ノート 房中文献より見る『僧尼孽海』成立小攷
二 日本医道の遡及的考察
第6 章 日本中世社会における針灸治療の実態
第7 章 古医書を伝えた人々―中世和気氏の学問的系譜―
第8 章 宋代点茶における芽茶の毛(毛茸)による白色の泡の茶と日本的展開―茶筅の起源の問題を含めて―
第9 章 日本に伝えられた陸羽伝―五山版『隆興仏教編年通論』陸羽・皎然・道標伝について―
研究ノート 研医会図書館所蔵の江戸以前眼科書について
三 東アジアにおける医書の伝播
第10 章 朝鮮時代の医書と『活人心』
第11 章 『東医宝鑑』の日本への伝播と波及
第12 章 中世イスラム医学の焼灼と『回回薬方』の焼灼―イスラム医学の東アジアへの伝播についての一考察―
四 鍼灸医術の日本的展開
第13 章 道三流の七表八裏九道脈と対脈―現代と比較して―
第14 章 粕谷流の流儀書について
第15 章 宮本流経穴学とその伝承
五 近代医学のなかの東洋伝統医学
第16 章 21 世紀の国際標準化が伝統医学にもたらすもの―俯瞰する視点と範疇構造規格の可能性―
研究ノート 安保徹の世界 其壱―「こころ」と「からだ」をつなぐ健康学―
研究ノート 安保徹の世界 其弐―「百寿者」を免疫学から考える―
研究ノート 北里柴三郎「医道論」と東洋思想
納入までに3週間ほどかかります。