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どくろ杯

佐藤書房

どくろ杯

¥1,500

  • 著者 金子光晴 著
  • 出版社 中央公論社
  • 刊行年 昭和46年5月
  • ページ数 278p
  • サイズ 20cm
  • 状態 中古品(良好)
  • 解説 初版  カバー  帯 ビニールカバー付 オアバーヤケ無し 帯ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。

    ちょうど私がこの本を読んでいる時に、朝日新聞の「再読 こんな時 こんな本」欄に「どくろ杯」が取り上げられた。「のびやかで美しい日本語」と評されている。
    私は金子光晴の大三部作といわれる「どくろ杯」「ねむれ巴里」「西ひがし」を逆から読んでしまったようだ。「ねむれ巴里」で夫人の森三千代が金子よりさきに巴里に到着していて、金子との耐乏生活を全く苦にせず、泰然自若としているのを読んで、森三千代とはいったいどんな女性で、いかなる経緯で金子と一緒になったのか非常に興味を持った。その疑問は本書を読むことによって氷解した。彼女は、まだ御茶ノ水の女子高等師範の学生だった頃、金子の詩集を読み、金子に傾倒し、自ら金子のぼろやに押しかけていく。金子によれば、彼女は「私のしかけたかすみ網に、自分から、かかりに来た。」のである。彼女に一目ぼれした金子は「彼女と文学をかたるよりも、彼女をふんづかまえる可能性の方が重大だった。」と書いている。この辺の表現は,読んでいて、あまりに正直な彼の心の吐露に思わず笑ってしまう。
    結局、彼女は妊娠し、紆余曲折の末、長崎から上海へ、上海から巴里への長い旅が始まる。彼女が先に巴里で待っていたのは、二人分の旅費を工面できなかった金子が彼女一人を先に巴里にいかせたからだと分かった。
    この、長崎、上海、蘇州、香港などの窮乏生活を金子は春本を書いたり絵をかいたりして生活費を工面するが、その間の生活、人物描写は極めて的確で、なるほど、金子光晴は詩人なのだと納得させてくれる。

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マスターID:1151814
初版刊行年:1971

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