文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

古書を探す

昭和ロマン 斎藤真一展

ハナ書房

¥2,200

  • 出版社 東京銀座アートセンター
  • 刊行年 1990
  • サイズ 30cm
  • 状態 中古品(良好)
  • 解説 斎藤真一展によせて
    小倉忠夫 【京都国立近代美術館長
    今回の近作展に明らかなように、 最近の斎藤真一は、かつて彼の名を高からしめた <特
    女〉や〈明治吉原〉といった特定の主題から解放されて、ふたたび、より自由なロマンの
    絵画世界へとさすらい始めたかのようだ。
    したがって、こんどの主題は斎藤のロマン精神そのものといってよく、その意味ではよ
    半は女性、それも裸女とさまざまな草花との組み合わせが多く、 〈女と花>のシリーズが中
    り純度の高い画業であり、 この作家の素顔がうかがえる興味ぶかい展覧会といえよう。大
    心となっている。 それとスペインの風景や街景、 舞台もの、 ヴァイオリン弾き、独特の人
    物群像と赤い夕陽の風景との組み合わせ、その他である。
    斎藤のロマン精神の根っこには <郷愁〉がある、と私は思っている。それは必ずしも甘
    いノスタルジアというわけではない。むしろ、自分の心と体験の源流に遡ろうとする志向
    といった方がよいかも知れない。いちばん誠実な人生主義のあり方でもあるだろう。
    たとえば瞽女の探求は、同時に斎藤真一自身の内部に生命と心の原点を求めていく営み
    であった。あの時期に発見した独特の赤色は、こんどの「陽の野」 「陽の饗宴」 ほかにも鮮
    烈に生きている。 また、 こんどの作品群の中にも沢山のヴァイオリンが登場しているが斎
    藤は少年時代からこの楽器が大好きであった。 もし画家になれなかったらヴァイオリン弾
    きになろうと思っていた程である。 少年時代の夢へのこだわりが、今でも郷愁の自画像と
    して「ヴァイオリン弾き」 を描かせているのである。
    斎藤が惹かれたヨーロッパの巨匠も幾人かあるが、故郷・岡山県の生んだ近代画家たち
    の影響も見逃せないところだ。最初のパリ留学にさいして携えた本は、国吉康雄の画集一
    冊のみだったというが、未だに国吉の影響は斎藤の好む茶褐色系の色調に認められよう。
    また、流離と放浪の画家であり、文人的素質の画家、 人生派の画家、 郷愁とロマンの画家
    であることなど、 竹久夢二と斎藤真一とはかなりの共通性をもっている。 そして、岡山県
    人を父とした岸田劉生は、 斎藤が学生時代から強く惹かれつづけている画家であるが、た
    とえば今回出品されている 他

クレジットカード使用可 銀行振込可 代引き不可 公費可 海外発送可

かごに入れる
気になる本に追加
印刷

店舗情報

店舗外観

〒530-0041
大阪府大阪市北区天神橋 3-5-15 天三おかげ館2F
TEL:06-6353-1487
FAX:06-6353-1487

大阪府公安委員会許可第621800555
書籍商 ハナ書房

新着書籍

おすすめの書籍

書籍の購入について

支払方法等:

公費以外皆様に先払いをお願いしております。、公費ご購入の場合は後払いに対応させていただきます。

商品引渡し方法:

郵送あるいは宅配。

返品について:

あきらかに当方のミスと思われる場合には着払いにて一週間以内に返品可。

他特記事項:

留守がちにしております。ご来店の際には電話もしくはメールをいただければ幸いです。
携帯:080-1415-9353

書籍の買い取りについて

-