萩原朔美 著、新潮社、2008年10月、239p、20cm
1刷 付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
萩原朔太郎の娘であり、小説「蕁麻の家」の女流作家萩原葉子との
最後の日々を、一人息子である萩原朔美が描いたエッセー。
購入したものの、萩原葉子の小説の重苦しい雰囲気を思い出し、
タイトルもなんだか恐ろしくて、ついつい何年も「積読本」の山の
中にあったこの本をつい最近、やっと読めた。
個性的な母に困惑し続けたひとり息子萩原朔美。疎遠というより
絶縁に近い時期も経て、最後の186日をともに暮らせたのは奇跡。
子供のころ受けた虐待、結婚生活での苦しさを経て、生き辛さを
抱えたまま筆一本で家族を支えた母の人生を息子の目から描く。
晩年、友人たちに愛されて幸せに暮らしていたと知り、それを
知っただけでも読んでよかったと思えた。