「ハーマン・ウォーク　邦高忠二 訳」の検索結果

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3冊セットです。初版。全体にかなり強いヤケシミ傷み汚れがあります。

並　経年・状態良好　カバー付　(1巻のカバのみ背上キズ少)　全5巻

＜ハヤカワ文庫＞　（全５巻）　 １かqンの喪２刷　２～５巻は初版です　カバー付　カバ背少色アセ　 カバー両面ヤケ無し　本体三方少ヤケ　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。

第二次大戦に巻き込まれたある家族の群像を追った大河小説。
著者のハーマン・ウォークがここで語ろうとしたことを憶測すると、戦争を人間の普遍的な営みと捉え、その中で巻き込まれたある家族の歴史を描くことで、戦争とは何か、家族とは何か、愛（恋愛、人類愛等様々な形を包括した愛）とは何かを探ろうとしたのではないか、ということでした。戦争で武勲を立てた故に様々な歴史的事件に巻き込まれる父親、その父親が妻と愛人の間で葛藤する愛のドラマ、戦火の中で恋におちたり、諸相の事変に巻き込まれながらも必死に生き抜く家族、それらの群像を活写することで、人間が生きて死ぬとはどういう意味があるのかを著者自身が考え、また読者一人ひとりに考えさせる為にこの文庫にして５巻に及ぶ超大作を書き上げたのではないか、というのが個人的な読後感でした。という訳かどうかは判りませんが、戦前戦中のことは詳しく描かれますが、戦後までは描いていず（未訳の続編では書かれているようですが）、戦闘シーンもあまりなく、戦争は後えいの方で点描されるに留まったいる印象がありましたが、他に読まれた方はどう思いましたでしょうか。といって戦争小説としてつまらないと言っている訳ではなくとても面白く、今読んでも得るもののある価値ある小説だと思いました。
文庫５冊に及ぶ著者の膂力に怯む超大作。是非ご一読を。