国立西洋美術館学芸課訳・編、毎日新聞社、1983、22.5x25cm
メッセージ
国立エルミタージュ美術館のコレクションから選ばれた17世紀のオラ
ンダ・フランドル絵画の展覧会開催に際し, 日本の絵画愛好者のみなさ
まにごあいさつを申し上げますことは,私の大いに喜びとするところで
あります。
エルミタージュ美術館のコレクションの作品は一度ならず日本に出品
され,そのたびに,これらの作品展は日本において,多大の関心を呼ん
でまいりました。
今回企画された美術館展では、ルーベンス, ヴァン・ダイク, ロイス
ダール, レンブラントやその他の17世紀のオランダ・フランドル派の巨
匠たちのすぐれた作品が紹介されています。 それらの作品は世界の美術
の宝であり、その大半は日本で初めて展示されるものです。
ソヴィエト国民は, 17世紀のオランダ・フランドル絵画の最もすばら
しいコレクションの一つがエルミタージュ美術館に所蔵されていること
を真に誇りに思っております。 しかし、 私たちはルーベンス, ヴァン・
ダイク,ロイスダール, レンブラントのようなすばらしい画家の芸術は
人類全体の財産であるということをよく理解しております。 それゆえに、
私たちは、 私たちの隣人である日本の人々にオランダ・フランドル派の
巨匠たちの作品を紹介することができることを喜んでおります。 今回の
美術館展が、私たち両国間の文化交流の発展と善隣を深めることに立派
に貢献することと確信しております。
最後に,この美術館展を企画され, 御尽力下さった国立西洋美術館と
毎日新聞社に感謝するとともに、本展が多大の成功を収めますよう希望
いたしております。
1983年9月
駐日ソヴィエト社会主義共和国連邦大使
カバー 少ヤケ