「興奮 <競馬スリラー・シリーズ>」の検索結果

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ディック・フランシス 、早川書房 、昭和50年 、1冊

、早川 、1973 5刷り

ヘンリイの脇腹を焼けつくような激痛が走った。彼は歩道に倒れた。恐るべき敵は、ようやくいあま残虐な一面をあらわし始めたのだ…… 伯爵の位をもつヘンリイは、アマチュア騎手として競馬に出場するときと、飛行機で空を駆けるときだけ自分が生きていると感じるようないっぷう変わった男だった。やがて彼は、貴族であることに嫌気がさして、競走馬の空輸を請負うヤードマン運送会社の馬丁頭になった。ところがイギリスから各国に送られる競走馬につきそっているうちに、ヘンリイは妙なことに気づいた。彼の前任の馬丁頭が二人、すでにイタリアとアメリカで行方不明になっている。目的地に着くと馬とともに臨時雇いの馬丁が次次と姿を消し、空輸の途中の馬が異様な興奮を示す。いままたヤードマン社の主任サイモンが、ヘンリイに真相を伝える間もなく、イタリアで忽然と行方を絶った。そしてサイモンの失踪に不信を抱き、行方を探り始めた矢先、ヘンリイに数発の銃弾が放たれたのだ！競走馬の空輸をめぐって、何か恐るべき企みが遂行されている。かくて、絶対的に不利な状況のまま、ヘンリイは正体を現さぬ敵に立ち向わねばならなかった！…… 元全英チャンピオン・ジョッキイのディック・フランシスが、『興奮』『大穴』『本命』『度胸』につづいて放つ、競馬スリラー・シリーズ第5弾！　 、昭49

イギリスの障害レースの理事であるオクトーバー伯爵がオーストラリアを訪れ、ダニエル・ロークの経営する種馬牧場にやってきた。表向きは競馬場や飼育施設の視察だったが、じつはもっと重大な使命を帯びていた。オクトーバー卿の話によると、最近イギリスの障害レースでは、不正事件があいつぎ、ために大穴が十回以上あった。番狂わせを演じた馬は、興奮剤を与えられていたのは明らかだった。ところが、いくら厳重な検査をしても何の反応も得られなかった。興奮剤を探知するために大部分のレースで先着4頭を、また疑わしい負けかたをした本命馬を検査していたのだが、今度の場合、明らかに不正が行われていたと思われるレースで、全然証拠を挙げることができずにいたのである。そこで、オクトーバー卿は、競馬のことにひじょうに詳しく、イギリスでは全然顔の知られていないダニエル・ロークに徹底的な調査を頼んだのだ。金で動く男ではないと知りながらも、2万ポンドの大金をはずんで。…… かくて、ロークは、イギリスに旅立ち、やがて馬丁に身を落とし、障害レースの黒い霧の真相に迫ろうと、固く決意したのである！元全英チャンピオン・ジョッキーが描くスリリングな競馬ミステリ！競馬ファン待望の書！　 、昭50