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三島由紀夫没後50年 - 三島由紀夫の世界
特集279 三島由紀夫没後50年 - 三島由紀夫の世界(2020年12月10日〜2020年12月24日 ホーム掲載)
1970(昭和45)年11月25日、作家の三島由紀夫氏が、市ヶ谷の自衛隊東部方面総監部にて割腹自決(三島事件)。事件当日、自衛隊総監・益田兼利陸将を訪問、拘束し、自衛官を集めバルコニーでの演説を聞くよう要求、総監室での乱闘を経て、要求通り自衛官が集められました。部隊内放送を聞いた自衛官約800~1000名が、続々と本館正面玄関前の前庭に集まり、三島氏は彼らに向かい、絶叫しながら演説を始めたところ、暴徒としか思われていないであろう三島氏に対し、ヤジや罵声が浴びせられましたが、それでも三島氏は、「諸君の中に一人でもおれと一緒に起つ奴はいないのか」と叫び、沈黙して待ち、しかし返答はなく、予想を越えた怒号の激しさや、上空には異変を聞きつけたマスコミのヘリコプターの騒音で、演説はわずか10分ほどで切り上げ、その後、総監室に戻り自決に至ったとのことです。自決に使用した関ノ孫六は、渋谷大盛堂書店、当時の社長・舩坂弘氏の贈り物とのことで、著書に1973(昭和47)年光文社刊カッパブックス「関ノ孫六―三島由紀夫、その死の秘密」があります。
書籍一覧
三島由紀夫の沈黙 その死と江藤淳・石原慎太郎
(伊藤勝彦(著))
週刊サンケイ 増刊(通巻1035号) 三島由紀夫「最後の絶叫」シート附
(本埜亮一編)
サンデー毎日 通巻2724号-三島由紀夫の総括
(伊奈一男編)