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東日本大震災10年 - 災害の記憶、記録
特集291 東日本大震災10年 - 災害の記憶、記録(2021年3月19日〜2021年4月5日 ホーム掲載)
2011(平成22)年3月11日、東日本大震災、福島第一原子力発電所事故発生。 INES(国際原子力事象評価尺度)では最上位の「レベル7=深刻な事故」で、1986年のチェルノブイリ原発事故と同レベルとなる。チェルノブイリの場合は、冷却水用電源ロスを想定した実験中で、炉心が制御不能に落ち入った際、AZ-5(緊急停止スクラムボタン)を押したが、制御棒が引き下がらず暴走、原子炉容器の蒸気圧が上昇、容器上部が吹き飛んだ。放射性物質の拡散により、半径30キロ圏内11万人以上が避難、居住が禁止されている。当時のソ連邦共産党中央委員会書記長ミハエル・ゴルバチョフは「ペレストロイカ以上に、おそらくソ連崩壊の真の原因となった」と記された。福島も危機的だった状況には変わりなく、吉田昌郎所長の調書によると、2号機の注水が停止しベント(容器内蒸気を放出、圧力を降下)もできない状況下では、圧力破壊が起きることまで考えたという。実際起きなかったが、それでも大気中に放出された放射性物質の量は、東京電力の推計では、ヨウ素換算値で約90京ベクレルで、チェルノブイリの約520京ベクレルの約1/6に当たるという。主に半径20km圏内、10万人以上の方が避難し、2021年3月現在でも3万人以上の方が避難を続けている。
書籍一覧
ふたつの震災《1955〜2011,3》
(西岡研介・松本創)
1995年1月・神戸 阪神大震災下の精神科医たち
(中井久夫 編)
関東大震災絵葉書『(大東京シン災害実況)ヒナン民の群』
関東大震災絵葉書『帝都大震災の惨状 芝露月町附近』
絵葉書・関東大震災『(大東京シン災害実況)火中の内務省及その附近』
神戸大学医学部 震災シンポジウム記録
(神戸大学医学部震災シンポジウム実行委員会編)