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パリ・コミューン150年 - プロレタリアート、社会主義、共産主義
特集292 パリ・コミューン150年 - プロレタリアート、社会主義、共産主義(2021年3月19日〜2021年4月5日 ホーム掲載)
1871年3月26日、史上初の「プロレタリアート(労働者階級)独裁」による自治政府成立が宣言。普仏(ふふつ)戦争で大敗を繰り返し、ナポレオン3世が降伏して捕虜となるなど、帝政に対する民衆の不満が爆発、共和制への移行を求める運動がパリ中に広がり、危機感を抱いたジュール・ファーヴルが共和国樹立を約束、民衆を導き、レオン・ガンベタが市庁舎で共和国宣言、仮政府が樹立された。その後の国民議会選挙で、パリでは共和派、革命派の躍進が見られた一方、地方では王党諸派が共和派に優位を占め、アドルフ・ティエールを長官とする新政府が誕生。しかし、プロイセンとの講和条約を締結し、アルザス=ロレーヌ地方の割譲と50億フランの賠償支払いを認めるなどの弱腰姿勢や、プロイセン軍によるパリ市内での祝勝パレード、パリ占領などが市民の憤激を招き「パリ・コミューン」が設置される。軍と新政府関係者はヴェルサイユに逃走したが、約2か月後プロイセンの支援を得た政府軍が、セーヌ川が血で赤く染まったとされる「血の一週間」により鎮圧。短期間の政権ではあるが、無償義務教育、婦人参政権、言論の自由など数々の社会民主主義政策は、後の社会主義、共産主義運動に大きな影響を与えたとのこと。
書籍一覧
無産者運動 無産者自由大学 ; 第11講座
(山川均 著)
共産主義の理論と実際
(W.エーベンシュタイン 著 宇都宮静男 訳)
ドイツ社会民主主義の歩み -ベーベルからオーレンハウアーまでー
(W・タイマー)
国家と大学 : 東京帝国大学法学部の民主主義無国家思想に対する学術的批判
(蓑田胸喜, 松田福松 著)
社会民主主義と共産主義の対決 歴史的主要言説をあとづけて
(高倉 英二)