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日本円150年 - 貨幣、通貨、経済、金融
特集307 日本円150年 - 貨幣、通貨、経済、金融(2021年7月12日〜2021年7月29日 ホーム掲載)
1871(明治4)年6月27日(旧暦5月10日)制定。新貨条例により「圓(円)」を正式採用。十進法を用い、補助単位の銭、厘が定められ、金本位制の導入が試みられた。しかし実際には金本位制は機能せず、事実上銀本位制のままだった。1897年に貨幣法が制定され、第2次金本位制度が確立し紙幣の金兌換が実現。1917年まで継続された。第一次世界大戦が勃発すると金本位制、兌換は停止。大戦終結で30年に金の輸出を自由化したが、29年に発生した世界大恐慌の影響で31年には金輸出・兌換が再び禁止、金本位制は崩壊、管理通貨制度に移行した。第二次世界大戦後はインフレが進行、新円へ切替える。IMF(ブレトン・ウッズ)体制下では、ドッジ・池田の2人の会談によって調整したとされる、1ドル360円で固定。ドル本位制で固定相場制に基づく金為替本位制は、世界的な経済の安定をもたらしたが、ヨーロッパや日本が復興を遂げると、通貨のバランスが変動、60年代以降はアメリカからのドルの流出が止められず、71年のドル・ショックにより、米ドルの金兌換を停止したことで崩壊。その後も固定相場制への復帰が試みられ、スミソニアン協定により、1ドル308円としたが、ドルの下落は止まらず、日本円も73年に変動相場制に移行した。
書籍一覧
経済の数理 (数理科学シリーズ 14)
(二階堂副包/編 二階堂・斎藤謹造・根岸隆・鈴村興太郎・大槻幹郎・堀元・?山昌一/執筆)
兵庫貨幣会誌 1巻1号〜14号揃
(八橋喜代松代表)
外国為替入門
(P.アインチッヒ 著 ; 東京銀行調査部 訳)