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モスラ公開60年 - 怪獣、特撮の世界
特集310 モスラ公開60年 - 怪獣、特撮の世界(2021年7月29日〜2021年8月16日 ホーム掲載)
1961(昭和36)年7月30日、モスラ公開。「ゴジラ」「妖星ゴラス」などの本多猪四郎監督作品。東宝はゴジラ、ラドンに続く怪獣キャラクターとして注力し、構想3年、製作費2億円、のべ200日をかけた。森岩雄氏の「女性も観られる怪獣映画で、可愛らしい美人を出す。」との企画原案で「インファント島」の「小美人」の設定が生まれた。ザ・ピーナッツが演じ歌う「モスラの歌」が印象的で、作曲は古関裕而、作詞の由起こうじ(共同ペンネーム)による日本語詩をインドネシア語へ翻訳した説が、有力である。60年安保の翌年で、世界同時公開が予定されていたこともあり、日本の政治状況を反映した描写も目立つ。ロリシカ国として描かれた米国との関係や、サンフランシスコ平和条約で独立を回復したはずが、外国人の犯罪捜査や出入国管理は相変わらず在日米軍主導で行なわれていたり、モスラが横田基地を通る。宣材パンフには、フェミニズムや先住民問題もテーマとして掲げられていた。2003(平成15)年公開「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の世界観は、本作と直接つながっていて、中條信一役は同じ小泉博氏が演じている。ちなみに「小美人」は東宝シンデレラ出身の、長澤まさみさんと、大塚千弘さんが演じている。
書籍一覧
なぞの怪獣大図鑑−ネッシーから雪男・野人まで(ジャガーバックス)
(風林順平)
モスラ/モスラ2 海底の大決戦/モスラ3 キングギドラ来襲
(スタジオ・ジャンプ編)
ウルトラ怪獣えほん 黒崎出版のワイド絵本
(尾崎博監修/南村喬之・絵)
なぜなに きょうりゅうと怪獣 なぜなに学習図鑑1
(清水勝/表紙イラスト 石津博典 伊東展安 上山ひろ志 岡崎甫雄 おくやまひさし 小野田俊 梶田達二 斉藤信夫 清水勝 萩原孝治 平沢茂太郎 前村教綱/絵 梶竜雄/文)
定本円谷英二随筆評論集成
(円谷英二 著/竹内博 編)