-
ホーム
-
特集
-
「スーダラ節」60年 - コミックソング、コント、お笑い
特集313 「スーダラ節」60年 - コミックソング、コント、お笑い(2021年8月30日〜2021年9月10日 ホーム掲載)
1961(昭和36)年8月20日、クレージーキャッツ「スーダラ節」リリース。渡辺プロで、植木等の鼻歌を曲にしようという企画がもち上がる。作曲の萩原哲晶は、植木の生活に密着しメロディーを作り込んでいったという。作詞の青島幸男は、大学卒業間際に結核を患い就職を断念、同級生から就職先の自慢話を聞かされるなど、恨めしい思いもあり、ショボくれたサラリーマンの日常を歌詞にしようと思いついたとのこと。ようやく曲が完成するも、肝心の植木が歌唱を拒否。父親が浄土真宗の僧侶であり、本人も非常に生真面目な性格で、歌詞を見て思い悩んだという。思い余って父親に相談すると「分っちゃいるけど やめられねぇ」は宗祖である親鸞聖人の「悪性さらにやめがたし こころは蛇蝎のごとくなり 」という教えに通じると、逆に励まされ、歌唱を決意するに至ったそう。70年代になると日本経済は高度成長から低成長時代に入り、東宝クレージーシリーズも71年公開の坪島孝監督作「日本一のショック男」が最後となる。ただ、景気の30年循環説ではないが、約30年後の90(平成2)年頃のバブル期に再びブームが起き「スーダラ伝説」リリース。続く約30年後の2019(令和元)年にもリイシュー盤としてリリースされ、今でも歌い、聴き継がれている。
書籍一覧
「東宝見聞録」 1960年代の映画撮影現場
(磯野理 著)
「続・意地悪議員日記」 男メカケから沖縄国会まで
(青島幸男 著)
「小説・コント55号」 いくよ、二郎さんはいな、欽ちゃん
(山中伊知郎 著)
谷啓 クレージーキャッツ出演「天下の若者」TVドラマ台本(26)検;植木等 梓みちよハナ肇清川虹子桜井センリ安田伸なべおさみ
谷啓 クレージーキャッツ出演「天下の若者」古いTVドラマ台本(48)検;植木等 梓みちよハナ肇清川虹子桜井センリ安田伸なべおさみ