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満州事変90年 - 事変、戦争、帝国の記憶
特集320 満州事変90年 - 事変、戦争、帝国の記憶(2021年10月8日〜2021年10月21日 ホーム掲載)
1931(昭和6)年9月18日、柳条湖事件発生、満州事変勃発から90年。旧満州は現在の中国東北部(黒竜江省、吉林省、遼寧省と内モンゴルの一部あたり)。中華民国奉天(現瀋陽)郊外で関東軍が南満州鉄道の線路を爆破した柳条湖事件に端を発し、満州全土を占領、翌1932(昭和7)年3月満州国を建国した。関東軍の行動は参謀本部など陸軍中央の国防政策から逸脱していた上、天皇の許可なしに軍事行動を取っていて、明確な軍規違反であったが、首謀者達は処罰されるどころか後に出世したとのこと。満洲国承認に慎重であった首相の犬養毅は、建国の約2か月後、五・一五事件で反乱部隊の一人に暗殺された。清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀は、1908年に2歳で清朝皇帝に即位、辛亥革命により退位、北京政変で紫禁城を追われていたが、日本公館の庇護を受け、その縁で満洲国の執政に就任、大満洲帝国で皇帝に即位。太平洋戦争での日本の敗戦、満州帝国の崩壊とともに退位。その生涯は映画「ラストエンペラー」(The Last Emperor、1987年公開、ベルナルド・ベルトルッチ監督、ジョン・ローン、ジョアン・チェン主演)で描かれている。日本人では坂本龍一氏が甘粕正彦(関東軍の特務で満洲映画協会理事長)役で出演、テーマ曲も手掛けている。
書籍一覧
辛亥革命から満州事変へ 大阪朝日新聞と近代中国
(後藤孝夫)
サンデー毎日 昭和16年9月14日号 (満州事変10周年)
(東野辺薫・林唯一 土師清二・岩田専太郎)
はらっぱ 戦争・大空襲・戦後・・・いま (童心社の絵本)
(神戸光男/構成・文 西村繁男/画)