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八甲田雪中行軍遭難120年 - 明治軍国、日露戦争
特集334 八甲田雪中行軍遭難120年 - 明治軍国、日露戦争(2022年1月18日〜2022年1月27日 ホーム掲載)
1902(明治35)年1月八甲田雪中行軍遭難事件発生。青森歩兵第5連隊210名の内、199名が死亡。日本の冬季軍事訓練で最多の死傷者を出した。青森から田代温泉で折り返す片道約20km1泊2日の予定で、好天ならばトレッキング&温泉で一休みするようなコースのようだ。現在の県道40号線に沿ったあたりで、車で片道30分かからない程度だろう。23日午前7時ごろ青森連隊駐屯地出発、約9km地点の小峠までは順調に進んでいたが、昼食をとったところ天候が急変、おそらくパウダースノーと思われる深雪の中、馬立場まで進むが、日没と猛吹雪により進路も見えなくなったため、午後8時に平沢の森で露営。しかし気温マイナス20度の中、猛吹雪に耐えられず、残り1.5Km地点であることにより目的は達成されたとし、午前2時に帰営を決定する。ところが、気象学用語でいうところのホワイトアウトや、方向感覚を失ってリングワンダリングなどに嵌ったようで、更に彷徨い続け、結局27日午前10時頃、救助隊に雪中に佇む後藤房之助伍長が発見され、遭難が判明した。一方の弘前歩兵第31連隊38名は弘前から十和田湖をめぐり青森経由で戻る、総延長224km11泊の長大なコースにもかかわらず、予定通り踏破を果たしている。
書籍一覧
[小川一真製] 日露戦役写真帖 第一〜四軍・鴨緑江軍及樺太軍・海軍 (日露戦争資料集)
八甲田山から還ってきた男 -雪中行軍隊長・福島大尉の生涯-
(高木勉 著)
捕われた鷲 : バルチック艦隊壊滅記
(ウラジミール・コスチェンコ 著 ; 徳力真太郎 訳)
南満州鉄道沿線の社会変容 (新潟大学人文学部研究叢書 9)
(芳井研一/編 芳井・曲暁範・井村哲郎・武向平・殷志強・宋芳芳・陳祥/執筆)