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郵便全国施行から150年 - 郵便、逓信
特集345 郵便全国施行から150年 - 郵便、逓信(2022年4月15日〜2022年4月25日 ホーム掲載)
1872(明治5)年8月、郵便役所が横浜、神戸、長崎、函館、新潟へと全国展開が図られる。1871年4月20日(明治5年3月1日)、東京府内で郵便施行。東京、京都、大阪間に現行制度の礎となる郵便制度が確立され、日本で最初の郵便役所が創設。翌年、前島密がイギリスから帰京すると、郵便役所の全国展開が図られ、1873(明治6)年、全国約1100箇所の名主が自宅を郵便取扱所とする旨を快諾したことから、郵便制度が全国に拡大した。国際郵便の整備も並行して行われ、同年、日本で最初の国際郵便条約である日米郵便交換条約がワシントンで締結。この頃、三菱の創始者である岩崎弥太郎が、政府の台湾出兵に際し、軍事輸送を引き受け、日本最大級の海運会社「郵便汽船三菱会社」を設立する。岩崎は1人のリーダーが独断的に事業を推進させる「専制主義」を説いていて、これに対し、適した人材と資本を集めて事業を推進させる「合本主義」を貫く渋沢栄一は、三井物産の社長・益田孝らと「東京風帆船会社」を設立。採算度外視の低価格競争などが激化。しかし消耗戦による経営の悪化や、岩崎弥太郎の死によって、対立関係は沈静化。1885(明治18)年に、両社の事業・資産を継承して「日本郵船株式会社」が発足。日本の国際郵便の旗印となる。
書籍一覧
グラフ理論 (数理科学シリーズ 6)
(野口広・釜江慶子)