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日本円の変動相場制50年 - 国際金融、外国為替
特集386 日本円の変動相場制50年 - 国際金融、外国為替(2023年2月16日〜2023年2月27日 ホーム掲載)
1973(昭和48)年2月14日、為替レートが1ドル=308円の固定相場制から変動相場制に移行、1ドル=277円。この年の変動相場制移行は2回目で、はじめは1971(昭和46)年のドルと金の兌換停止するという、いわゆるニクソンショックによる。この時ブレトンウッズ体制は終焉を迎え、変動相場制へ移行した。欧州市場はまだ開いておらず、日本市場だけが混乱する。国家予算が6.5兆円の時代に、移行するまでの10日間で、約20%である約40億ドル(約1.4兆円)を買い入れ、初日は約5%上昇したとのこと。後にニクソン米大統領は、声明の理由のひとつとして「日本人につけをまわすため」をあげ、1969(昭和44)年の沖縄返還交渉で、佐藤首相が繊維製品の輸出を包括規制する約束を実行しなかったため「わざと恥をかかせた」と発言があったとされている。声明が8月15日であり「日本の終戦記念日を意図的に狙ったのではないか」とする見解もあるようだ。各国間でも通貨調整が行われ、12月18日スミソニアン協定により固定為替相場制を守ろうとしたが、結局変動相場制へ移行した。
書籍一覧
ドルの死 国際通貨危機とドル
(ウィリアム・F・リッケンバッカー)
経済の数理 (数理科学シリーズ 14)
(二階堂副包/編 二階堂・斎藤謹造・根岸隆・鈴村興太郎・大槻幹郎・堀元・?山昌一/執筆)
IMF改革と通貨危機の理論 アジア通貨危機の宿題
( 国宗浩三 著)