特集476 家永裁判60年 - 教育、教科書(2025年7月4日〜2025年7月18日 ホーム掲載)
1965(昭和40)年6月2日 家永三郎教授が、教科書検定は違憲と提訴。高等学校日本史教科書「新日本史」(三省堂)の執筆者である家永三郎が、教科用図書検定に関して、日本国政府を相手に起こした一連の裁判。当時、初提訴より終結まで約32年を要したため、「最も長い民事訴訟」としてギネス世界記録に認定された。第一次訴訟は1962(昭和37)年の教科書検定で戦争を暗く表現しすぎている等の理由により不合格とされ、1962年度・1963年度の検定における文部大臣の措置により精神的損害を被ったとして提起した国家賠償請求訴訟。最大の争点が「教科書検定は日本国憲法違反である」とする旨の家永側の主張であったが、最高裁は「一般図書としての発行を何ら妨げるものではなく、発表禁止目的や発表前の審査などの特質がないから、検閲にあたらない」とし、教科書検定制度は合憲とした上で、原告の主張の大半を退け、家永側の実質的敗訴が確定した。一方、検定内容の適否については、一部家永側の主張が認められ、国側の裁量権の逸脱があったことが認定された。
書籍一覧
歴史・地理教育講座 全6巻
(歴史教育者協議会, 郷土教育全国連絡協議会編)